【感想・ネタバレ】ウェルカム・ホーム!のレビュー

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Posted by ブクログ

私自身が従来特養に務めている
この物語は従来特養を舞台にしているため、めっちゃ共感する
認知症や夜勤コール、お看取りや家族の反応など、現場の空気感が本当に現場そのままだ
介護現場の現実が良く描かれてる

『臭い』の問題
最初の課題だけれどこれは本当に…慣れる!
病院と同様に施設も独特の臭いがある
に特養などは便失禁(漏らしてしまうこと)が多いため便の臭いなどは多い
最初の頃は鼻の中に臭いが残ったものだ
便の臭いで誰の排便か分かると書かれているが、これも当たってる!
これ…すごく分かる

認知症って本当に不思議な病気
ふとした時に過去のことを思い出したりされる
家族が分からない訳ではなく、大人になった子供たちだから分からないんですよね
あと認知症だからって覚えられない訳じゃなくて、自分の食事の席や居室はちゃんと覚えてる
本で描かれてるのは認知症の中でも本の一部だけ
同じような症状の人はいないから、日々勉強をさせてもらってるんだ

介護って、なんとなーく始めるには厳しい世界だと思う
理不尽なことも多いし労働も大変だし
向き不向きはある仕事だと思う
けれど、ハマれば凄くやり甲斐を見い出せる仕事ではあると思うんだ

でもやはり、描かれている通り課題の多い仕事でもあると思う
職員不足や拘束ギリギリなこと、食事や排泄
本当は個別ケアが理想的で、一人一人のタイミングに合わせた起床や食事や排泄のタイミングで対応してあげたい
けれども、正直今の現状では厳しいのが現実だ

私自身、対応が疎かになってしまったり、忙しい中頑張ってるのに苦情が来たりしてつい、強い口調で声掛けしてしまう
人手不足しから業務都合の関わりになってしまうが、改めてご利用者目線に立つ大切さを思い出す
彼のように、ご利用者様から学ぶ姿勢で仕事をしたいな

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2023年02月20日

Posted by ブクログ

お金を貯めるため、足がかりとして介護士になった康介。勤務先の特養という状況下での日常のミステリーと共に、新人介護士・康介が、泣いたり笑ったり、様々な経験を積み成長する姿に、ページをめくる手が止まらない。特に、アンパンマンのマーチを歌いながらの心臓マッサージはとにかく泣ける。初めての深夜勤務でこの経験はどんなに不安だったことか… 介護士とはなんて尊い職業なんだろう。介護者、入居者、その家族それぞれの想いの溝を埋める難しさ。今作も面白さの中に深いテーマを巧く添えてある。康介のその後、ぜひ読みたいと思う。

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2022年12月30日

Posted by ブクログ

特別養護老人ホームで働く康介。そこでの出来事に最初はただ面白く、ツッコミながら笑っていたけど...。読み進めていくうちに、心が苦しくもなり、暖かくもなり...。そこで過ごす人達のいろんな思いや、過ごしてきた日々を大切に思ってくれる人がいる事がどんなに大切か。

人は老いていくものであり、その最後をどう迎えるか。そして、その最後にどう関わっていくかについて考えました。

内容も読みやすく、読んでよかったなとホントに思える一冊です。

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2022年07月21日

Posted by ブクログ

特別養護老人ホーム「まほろば園」を舞台にしたこの作品の登場人物たちは本当に人間くさくて、こんな人どこかに絶対いそうだと思える佳作だと思いました。


主人公は、そこに就職したばかりの新人職員の大森康介27歳。デザイン専門学校を卒業しましたが、就職難でこの仕事に就きました。

最初は仕事で自分の体に便臭がついているような気がしたり。
高校のクラス会に行った時は、つい自分で自分の仕事を必要以上に卑下してしまいます。

仕事が終わるとファッションヘルスのこのみちゃんのところへ行くのが唯一の楽しみですが、このみちゃんには「なんで、私を誘うかと言えば、私がこんな仕事をしているから釣り合うと思っているんでしょう」と言われてしまいます。

仕事の面でも、入居者の言動をからかったり面白がったりすることで、日々のストレスや、仕事のうっぷんを晴らしているんじゃないかとか、人が死んでいくのを見届けるなんて、その瞬間まで世話をしないといけないなんて無理だ。などの人間らしい葛藤があります。


この作品は優しい言葉で本当の人間を描いている気がしました。

最後は日常の謎のミステリーもあり、介護の問題や自分の老後についても大変考えさせられ、真剣かつ面白く読みました。

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2022年07月07日

Posted by ブクログ

入院中に読みました。臨場感満点。ほんとうに介護士・看護師の方たちはすごい仕事をしていると思います。献身的なんて言葉では表しきれない、技術と精神のプロフェッショナル。

世の中体力的には同等にきつくても、精神的にはもっと楽な仕事はあるわけです。でもなぜこの仕事を続けるのか、プロフェッショナルな域まで辿り着けるのか。それを主人公の康介くんや鈴子先輩が教えてくれます。

そうそう、4人部屋の個人情報無きに等しい状態で入院してみて分かったんですけどね、患者さんたちの聞き分けの良いこと。「ありがとうございます」「大丈夫です」「お願いします」。なに、みんないい人ばっかり? でも自分の本心を探ってみると「扱いにくい患者」と思われたくないから、ちょっとの不満くらいは我慢してつい「大丈夫ですよー(にこにこ)」と言っているような気もしないでもないないないでも止まらない〜。 

という訳で何となく入居者の人たちの方に感情移入してしまいます。いろいろ文句を言っていても、たぶんみんなそれ以上に我慢している。若い職員は入居者の言動を笑ったり軽口を叩いてくるけど、そこには伝えきれない辛い思いがあったりする。

介護士も入居者もそれぞれに辛い思いを抱えていて、重く重くなりそうなテーマなのに全編を通して明るく救いがあるように見えるのは、主人公・康介の倫理観がまともだからかも、と思いました。康介はチャラい先輩につられちゃう時もあるけど、後で必ず「それはどうなの?」と思い直す。失敗して反省して一歩進んで…。

手術前に最終章の手前まで読んでおいて、「手術終わって本を読む気力が戻ったらラストまで読む!」と楽しみにとっておきました。良かった。ラストまで読めたよ…。

この先、『ウェルカム・ホーム』と『デフ・ヴォイス』のコラボとかあったらいいな〜と夢見つつ(何? 丸山さんをバルザック化しようと?)、明日、退院します。

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2022年07月01日

Posted by ブクログ

28/100
久しぶりの著者の本を読ませていただきました。

「介護される人は、どんな世界を生きているのだろう」
特別養護老人ホームに介護士として働きはじめた主人公 大森康介 が介護士としてそして人間として成長していく様を描いている事と、敬遠されがちな仕事も悪くないと感じてくる様は何故かホッとする。

おすすめの一冊です。

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2022年06月29日

Posted by ブクログ

こんなに泣かされるなんて思いも寄らなかった。

第四話『別れのワルツ』で主人公と一緒に号泣。
ようやく落ち着いたのに最終話で再び涙。

舞台は特別養護老人ホーム。
「とりあえずの職場」として働き出した康介が、介護の世界の奥深さに触れ、成長していくたびに何とも言いがたい幸せな気持ちになる。

介護士の苦労も描かれているが介護される側の人々にスポットが当てられているのが良い。

病で上手く言葉を発せない人、要望があっても介護士に遠慮して飲み込む人。
要介護者の心の内面を想い胸が詰まる。

人間の尊厳を尊重した心ある介護が胸を打つ一冊。

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2023年02月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

何度か派遣切りあった後、介護職員研修を受けて、特別養護老人ホーム「まほろば園」で働き始めた康介が、くじけそうになりながらも1人前の介護士へと成長する様子を描いたストーリー。

人手不足で効率重視になりがちなホームでのケアのやり方が描かれていて、現実の世界でもこういうところが多いと思うと心が痛むが、初めは卑屈になりがちだった康介が、入居者の気持ちを理解し、彼らのためを思って動けるようになっていく様子を読んで、少しホッとした。
また、依田さんが籠城、立て籠りをしてホーム側に要求したことは、食事の質の改善、昼間はカーテンを開けておく、オムツは必要な時に随時交換するなど、一見些細ながら、入居者にとっては日々の生活そのもの。
自分の意思とは関係なくホームで余生を過ごさなければならない人たちがせめて心地よく、楽しく過ごせる場所であってほしいと願わずにはいられない。

これからの時代、誰でもそういう施設で最期を迎える可能性はあるのだから、もっと多くの人がこの手の問題に関心を持ってもよいのに。。

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2023年01月13日

Posted by ブクログ

一気に読み終えた。介護施設の話なので考えさせられることもあるが、そう思えたのは著者の描写のリアルさがあるからだと思う。そしてそれもそのはず。実際の職には就かなかったようだが、介護ヘルパーの資格をとるべく介護施設へ実習に行き、現場で働いている方々からヒアリングもされていたそうな。
やはり現場を経験している人と机上の空想とは言葉のリアルさが違うのだと改めて思う。

だが逆に机上の空想のハズだよね?と確認したくなる程のリアルさを持つ物語もこの世には多く出回っている。本当作家さんってすごいなとこの感想を書きながらだから読書はやめられないなと思った。

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2023年01月06日

Posted by ブクログ

著者自身が介護経験者。介護者資格を取るための特老ホーム実習中に東日本橋大震災に遭遇。本作は、その時の体験に着想を得たとのこと。

本編を読み、あとがきを読み終えて思ったのは「これは続編を読みたい!」ということ。
介護現場を垣間見た気分になりました。
職員が日常何気なく流してしまっていること、不快感を抱きながらも「仕方ない」と諦めていること。
客観的な立場で想像することや思いやることはできても、いざ自分がその環境に介護士として放り込まれたら果たしてどうだろう…。

介護現場の身近にある事柄が取り上げられていて、どの章も興味深く面白かった。
他の仕事に就くまでの腰掛けで働きだした康介が良い先輩に出会い、いろんな経験を経て少しずつ変わっていくのがいい。
認知症だったり不明瞭な発声の人と接していて感じた、康介のじわりとした喜びが伝わってきた。
彼の成長をこれからも見守っていきたい。

慢性的な人手不足の介護医療現場。
介護する側の問題、される側の問題。本作に描かれているようにクリアするには幾つものハードルがあり相容れないこともたくさんあると思う。色んな問題が絡み合っていて一朝一夕には解決しないし、本当に難しい。
ただ、“認知だから” を建前にした、人を人とも思わない振る舞いには悲しくなる。


『入居者にも、したいこととしたくないことがある。重い認知症の人にも、好きなことと嫌いなことがある。何も考えてないわけじゃない。何も感じてないわけじゃない。』


丸山さんの作品は読むと意識や見える世界が変わっていく。
ずっと追いかけていきたい作家さんの1人。

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2022年11月16日

Posted by ブクログ

地獄絵図もあるんだろうけど、みんなに看取られ逝けるならホームも悪くないのではと思ってしまう。「入所者の願いと自分たちの希望は突き詰めていけば相容れなくなる」イヤならホームに入らなければいいじゃないか、では済まないか。介護問題は本音、本気で取り組まないと、この国は滅んでしまう。

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2022年10月13日

Posted by ブクログ

新米介護士の康介の成長もの。
介護は高齢化の今大多数の人がする側、される側として直面が予想される。ホームだけでなくデイケアはここ10年で施設が激増したと感じる。
康介や鈴子のような介護士が世の中を支えてくれている。でも待遇はあまり良くない。その上最近のコロナ。もっと色々なこと、例えば力仕事をロボットで介助したり、便の匂いがなくなる薬の開発みたいなことが進んでいくことを願う。
続編希望。

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2022年08月11日

Posted by ブクログ

特別養護老人ホームに勤める新人の康介が、感じ喜び悲しみ学ぶ連作短編集。

私個人の近親者が胃ろうをするしないで揉めたこともあって、正直読むのがつらいかな、でもデフ・ヴォイスシリーズがすごく良かったからなと思って読んだ。

すごく良かった。介護をする人たちの日常がコミカルにそしてシリアスに絶妙なバランスで描かれている。

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2022年08月03日

Posted by ブクログ

新米介護士として特別養護老人ホーム「まほろば園」で働き始めた大森康介は、
先輩職員に教えてもらいながら体を動かし与えられた仕事をこなす。
ある程度のお金を貯めたら転職だ。
自分は介護職に向いているのだろうか。
少しずつ変わり始める康介の目を通して
介護することと、介護される人のことを考えていた。
ようとしなければわからない。
視野を広く保つことが重要。

康介のその後をぜひ読んでみたい。

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2022年07月26日

Posted by ブクログ

介護、入所、きょうだい児、それぞれに心をグッと掴まれることばかり。はたしてこれは私が当事者でなければ読後感が違っていたのだろうか?ハッピーエンドなのは絵空事だと。否、当事者でない人々にも届く言葉で綴られていると思いたい。私はいつも願っている「こちら側」と「あちら側」がいつかはボーダーレスになりますようにと。

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2022年07月07日

Posted by ブクログ

なりたくてなった訳じゃない新米介護士の康介。毎日辞めてやる、と思いながらも先輩や入居者の方々と過ごすことで成長していく。認知症があっても介護されていても入居者は1人の人間だ。どうかその他大勢のひと、とくくらないで。あなた方(スタッフ)にとってはただの入居者の1人でも私にとってはただ1人の大切な家族なのだから。依田さんの旦那さんの言葉は重いなあ。介護する側は効率重視だけでなく、される側の気持ちや想いを汲み取る必要がある。介護するのもされるのも人間なのだから。丸山さんの新刊、今回も良かったです!

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2022年06月20日

Posted by ブクログ

「デフ・ヴォイス」シリーズの丸山正樹さんの
待望(私だけかな?)の新刊

いつもながら
社会的弱者の人たちの その実態が
克明に描かれる。

読み進めているうちに
じゃあ その時に
もし 自分が遭遇してしまったら
どうするのだろう
と 思わず考えさせられてしまう
そのストーリテラーぶりも
流石です

今回は 「介護」の現場
いま 健在進行形で起きている
「介護」現場での
さまざまな 実態、問題、提言、こうあれば
が 物語を通してストレートに伝わってくる

ぜひ シリーズ化して欲しい
と 強く思いました

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2022年06月14日

Posted by ブクログ

特別養護老人ホーム「まほろば園」で働き始めた大森康介が、利用者さんや同僚との日々のなかで成長していく。読み進めると日々の煩雑さと気くばりの連続で介護の仕事に関わる方には頭が下がる思いになる。そして施設で暮らす高齢者が家族にあまり会えない寂しさを抱え、体は思うようにならないという暮らしに思いを寄せることができた。いずれは皆、高齢者になることを忘れてはいけないと思った。

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2023年04月24日

Posted by ブクログ

前から読みたかった一冊。
ホームのリアルな描写は、作者ご自身の体験ならでは。かな。
メッセージのようなものも伝わってきて、色々考えさせられました。
東日本大震災は、決して東北だけの話ではないんだなぁと思ったりもしました。

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2023年03月18日

Posted by ブクログ

今までの丸山さんの作品とはイメージが少し違って、
ハードルが低い、門戸が広いという感じです。

描いている内容は軽くないけどタッチが軽めで
康介が少しずつ成長していくお仕事小説のよう。
これは続編(シリーズ?)がまた読めそうな予感。
(その後が気になる人もいるし)

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2023年02月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【収録作品】ウェルカム・ホーム/真夜中の行進曲/立派なお仕事/別れのワルツ/揺れる康介/とりあえずのトリアージ/パニック・イン・三〇五

腰掛けのつもりで始めた新人介護士の康介の視点で、介護施設の日々を描く。
職員さんたちにはほんとうに頭が下がる。

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2023年02月11日

Posted by ブクログ

派遣切りされ「とりあえずの職場」として特別養護老人ホーム「まほろば園」に就職をした新米介護士の大森康介。認知症などを患う入居者を相手に日々奮闘しながらも、少しづつ仕事をする喜びを知り、介護士としても一人の人としても成長していくお話。

慢性的な人手不足だったり、介護する側とされる側との意識の違いだったり、リアルな介護の現場の問題が描かれています。丸山さんにしてはコメディタッチで軽い読み心地なんですが、でもやはりそこは丸山さん、震災時の避難のことだったり「きょうだい児」(障害がある兄弟姉妹を持つ人のこと)のことだったり、あまり知られていないけれど私たちの知るべき社会の問題をさりげなく教えてくれます。

生きていれば絶対に避けられない介護の問題。私の母も旦那の両親もまだまだ元気ですが、それぞれ持病もあったり、年齢的にもいつ何があるかわからないような現状です。3人とも「子どもたちの世話にはならない」と言ってますが、介護は家族がやるべきかプロに任せるべきか…難しい問題ですよね。

丸山さんの『ワンダフルライフ』も介護がテーマのお話でしたよね、まだ読んでないのでこちらもぜひ読みたいです。

***
「誰だって最初から年寄りだったわけじゃない。輝くような時代があり、淡い恋があった」(131頁)

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2022年10月30日

Posted by ブクログ

特養老人ホームで働き出した新米介護士の大森康介が、先輩職員の浦島鈴子の指導のもと成長していく物語。

認知症の人が、何も考えていないわけではない…
そして、何も感じていないわけではない…
康介が、そう思ったのは毎日同じ作業の繰り返しの中で、入居者のちょっとした行動になぜ⁇の疑問から答えを発見したことで、わかるのだった。

介護士だからといって、一人一人のことが完璧にわかるわけでもなく、ましてや心の中まではわからないし、わかろうとする人がどれだけいるのだろうか?
少ない人員で回していくのに必死の状態では、そこまで求めるのは無理なことだろうか?

親の介護もせずに施設に任せきりの者には、言うべきことではないのかもしれない。
いかに介護をするのは体力も精神も時間も奪われて過酷であるかを言うのは今更だが。

だけど言葉かけひとつにしても感情のこもったものかどうかは、その人を見て聞いて肌で感じているのではと思う。
そういう介護士にお世話になりたいものだ。


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2022年10月28日

Posted by ブクログ

「デフ・ヴォイス」シリーズの丸山正樹さんの新作です。今度は特別養護老人ホームの新米介護士を主人公にした物語。
あとがきに「主人公の青年が少しずつ成長していく物語の・・・・かつコメディータッチ」という書かれていますす。確かにその方向で頑張っているし意図も分かります。でも成功しているとは言い辛い。もともと地の文が軽くない上に時々挟む主人公の「気づき」がシリアスで重過ぎるのです。これが例えば山本幸久さんならもっと軽快な物語に仕上げたと思います。
元々作風が違う上に、さほど器用な作家さんには思えません。テーマとか問題提起とか、その当たりは流石なのですが、物語としてはイマイチ、中途半端でどっちつかずになっている気がします。
まだもう少し自分の作風で押して行けば良いのではないかと思います。

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2022年08月22日

Posted by ブクログ

介護の実際がわかる、でも実際はもっと夢ないんだろうなとも思う
面白おかしく書いてるのが良さでもありフィクションだな〜と思う要因でもある、ライトに読みたい人にはいいかな

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2022年08月06日

Posted by ブクログ

前半は介護を舞台としたほっこりした成長物語かなって思っていたが、後半は介護を取り巻くさまざまな問題を含めて描かれていた。

著者ならではというだけで終わらず、広く多くの人に読んでもらいたい本である。

続編を希望します!

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2022年08月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いつもとは大分雰囲気が違う。短編で連載していたものらしく、サクッと読みやすかった。なんだかまた続きそう。
介護現場で問題になることは一通り触れられていた印象。
最後は食えない爺の依田さんが……というなんだか切ない終わり方。

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2022年07月31日

Posted by ブクログ

介護業界に従事している者として、うんうん、わかるなぁ~っていう記述が多くて共感が持てました。康介くんが成長していく様子が頼もしく感じました。鈴子先輩のその後が気になりますので、続編に期待します。

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2022年07月29日

Posted by ブクログ

重度障害者の妻に30年寄り添う作者が、特養老人ホームを舞台に描く7つの連作短編。

老人ホームが抱える問題を描きながら、日常の謎を絡め、どこかユーモラスでそれでいて考えさせられる物語。
だけど作者が一番描きたかったのは、緊急時の避難の問題。あとがきに書かれたように、自力で歩けない者が邪魔者扱いされ、避難を後回しにされることへの疑問。それは老人ホームの中の重障度の場合もあれば、対健常者の場合もある。

言いたいことはよくわかるけど、だからって時間がかかる動けない人の搬送を優先させたら、助かる命は少なくなるかもしれない。
人にとっての命の重さは近しい人ほど重いから、自分の家族がどちらの立場にあるかで意見は分かれるだろう。
作者の考えでいくと、傷病者のトリアージもできなくなる。まだ生きてるのに見放されるんだから。難しい問題だと思う。

主人公がコロナ禍で奮闘し、成長していく続編もまた読んでみたい。

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2022年07月09日

Posted by ブクログ

今時のテーマですね
よくよく見たら作家さん自身も介護されてるようで、、、
何かあれあれって感じで終わったので勝手に続編があるものだと思ってます

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2022年07月05日

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