【感想・ネタバレ】ブレス(3)のレビュー

一度夢を持っても、才能がある人を前に己の才能のなさを認識し夢を諦めてしまうことはあると思います。
自分にはその“役割”は求められていないと割り切り、「自分がダイヤの原石ではないと気付かされるくらいなら誰ともぶつからない方が良い。」
この物語はそうやって夢を諦めた主人公ふたりが再び自分のやりたかったことに向かって走り出す物語です。

主人公の宇田川アイア(うだがわ あいあ)は元モデル。メイクアップアーティストになりたいという夢がありながらも、自分にはそれを求められていないと思い夢を諦めていました。
そんな彼が通うのは芸能志望や美容志望が多い高校。
毎年行われる葵祭アーティストコンテストは注目のイベントです。
そこに出演するスタイリストとして半ば押し付けられる形で参加することになった炭崎純(すみさき じゅん)とモデル役の宇田川。
ふたりとも自分の能力に自信が持てないという共通点がありました。
宇田川と話す内、炭崎がモデル役とスタイリスト役を交換しようと提案してきます。
実は炭崎はその身長の高さを活かせないかと小さい頃からウォーキングを習っており、モデルとしての基礎があったのです。
彼女のウォーキングを見て可能性を感じた宇田川は彼女の提案を受け、逆の役割で葵コンに挑むことを決意するのです。

物語の展開がスピーディーで勢いがあり、読み始めたらその波に飲み込まれるかのように一気に読み進めてしまいました。
そして絵が美麗!!
キャラクター達の表情もとても豊かで魅力的。
何者にもなれないと諦めていた主人公が夢を探す物語や、才能がある主人公が華開く物語でもなく、「目標を見つけ才能がないとわかったうえで足掻く」というところが今までにない物語です。

スポーツや演劇などの物語が好きな方には是非読んでいただきたい作品。
宇田川と炭崎がどう輝いていくのか注目です!!

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