【感想・ネタバレ】バスジャックのレビュー

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ネタバレ

独特な世界観に引き込まれあっという間に読み終わってしまった。魚を食べて「お肉みたいで美味しい」と表現するナンセンスな芸能人みたいだけど、
「世にも奇妙な物語の良作みたいで面白かった」

ショートショートまではいかない短編集という感じ。短編と言えば有名なのは星新一だが、初めて星新一を読んだときぐらい衝撃を受けた。久しぶりに自分の好みの小説に出会うことができてとても満足した。三崎亜記の作品、もっと読みたい!

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2023年02月11日

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短編集。全体的にナンセンスという言葉が思い浮かぶ。とくに表題作。もはやアトラクション。コンペのようでもある。いずれにせよ乗り合わせたくはない。「二階扉をつけてください」一階に設置できるよう改良すべきではないのか。「雨降る夜に」ホッとする話。「動物園」SFとファンタジーの中間にある仕事小説風。綺麗なだけなら写真で十分。息遣いを感じられてこそだと思うので、私が園長なら柚月さんにお願いしたい。他三編。

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2021年09月03日

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短編集。現実からほど近い不思議なお話ばかりで、思わずぞっとするものから温かい気持ちになれるものまで様々な雰囲気を味わえる。
一番好きな話は「送りの夏」で、個人的にはこの小説があるだけでこの本を買って良かったと思った。この話がなければ★3つかな。生者と死者の境界線が淡い場所での少女のひと夏の物語。大事な人との別れとは悲しく、切ないものだけれど、とても尊いものだと、心に染み入るように感じさせてくれる。

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2020年05月17日

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ネタバレ

7つの物語からなる短編集でした。
中でも気に入った作品は「動物園」と「送りの夏」です。
どの作品もあり得ない設定でありながら、登場人物はリアルで、とても人間味があり、面白かったです。

「動物園」
主人公の日野原さんは動物になりきる仕事をしています。設定は現実的にはあり得ない仕事ですが、現場対新参者、男社会対若い女性、ビジネスモデルをパクるライバル社の登場など、起こるイベントやその空気感はとてもリアルで今そこに起きた現実のように感じました。
自分も働く女性の1人として、共感できる作品でした。

「送りの夏」
少しわかりにくい作品でした。
短編集の中ではかなり長い作品だと思いますが、展開が多く、少し強引でご都合主義的に感じてしまう部分もあり違和感が残ります。
ただ、時折出てくる考え方にはハッとさせられるものがあり、『信じている、というより、信頼しているんだ』という父の言葉と、帰りの電車の中写真を見て『そこには、すべての人の生があり、そして死があった。』という回想がとても印象的でした。

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2019年05月24日

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短編集。
基本的には現実味の無い舞台設定の物が殆ど。
タイトルの『バスジャック』はテンポは良いが特に何か感じるほどじゃなかった。
ただ、意外にも最後の話は現実には有り得ないとしても少しじんわりと暖まる話だった。

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2018年11月11日

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読書会の為に再読しました。
三崎ワールドは長編にも短編にも確かにあります。非日常も続けば日常になる、って確か他の作品に出てきた言葉ですが、三崎ワールドを上手く表現してあるなぁと思います。
読書会では表題作を紹介したのですが、お話はやっぱり「動物園」と「送りの夏」が好き。動物園は日野原さんの能力表出のところが少し想像し難いですが、どのお話も情景が浮かんでくるようです。映像的。
ヒノヤマホウオウ、見てみたいなぁ。
情報量の少ない、静かな世界なのも好きです。
ハヤカワ・トータルプランニングのシリーズも、他の作品も読むのが楽しみです。

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2018年06月23日

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「世にも奇妙な物語」が好きな方にはオススメ
表題作のインパクトが強い
日常によくあることを少しずらしてさらにそれが日常になった世界を描かせたら随一
この著者の作品を読むきっかけになった作品

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2018年03月18日

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『となり町戦争』がおもしろかったので、その作者の二作目。購入したのはだいぶ前なので、かなり積読していた。外れの少ない短編集。好きなのは…

「二階扉をつけてください」町内会の回覧板に書かれたその言葉。わからないままつけた二回扉に隠された秘密。SFチックで後味が少し悪い。笑

「バスジャック」バスジャックブームにより、ルールや様式美が定められた不思議な世界。「ロマンはどこだ」感。

「動物園」動物を表現できる不思議な能力を持った女性の話。おじさん飼育員との会話が良い。

「二人の記憶」彼女との記憶に少しずつすれ違い。そのずれをどうするかという話。彼女と主人公、どちらが違うのかもはっきりしないんですよね。

「送りの夏」ある日突然蒸発した母の行き先を求めて娘が向かった先には、マネキンのような人を抱えたいくつかの家族のシェアハウスが。彼らとマネキンのような人々の正体は?

ショートショートから短編まで、変わった設定の作品が多いけれど、どれも読んでいて感情移入できる。「動物園」と「送りの夏」が好き。とくに「送りの夏」はアニメ映画にでもできそうな感動的なストーリーです。命とか、死の乗り越え方について考えさせられます。

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2015年11月02日

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回覧版で知らされた『二階扉』なる設備をつけるべく奮闘する男の話『二階扉をつけてください』、バスジャックがブームとなり形式化しつつある世界を書いた表題作『バスジャック』などの七つの物語。


突如不条理な世界で繰り広げられる三崎ワールド全開の短編集。
一番目の話が、戸惑いつつもコメディタッチだったのに、オチがホラーで少々ビビりましたが、その他はほぼ優しさの中に寂寥感漂うお話でした。
特にラストの『送りの夏』は、小学生の女の子の生き生きとした目線で話が書かれている為、対局である『死』もより強く、残された者達の苦しさ悲しさが感じられる話だったと思います。
この中で私が一番気に入ったのが『動物園』。どこがとは上手く言えないのですが、印象強いものを感じました。

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2015年09月24日

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叙情的な季節感を醸しながら語られる不思議な短編集。その中にあって、二階扉〜とバスジャックの2篇はブラックユーモアテイストで読み手を飽きさせない。
作者は情景描写がとても素敵ですね。
お気に入りは、送りの夏かな。小6の少女が大人過ぎだけど。

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2015年03月04日

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再読。
建築物に執着を見せる三崎さんですが、この短編集では建物は「二階扉をつけてください」に少し出てくる程度です。
初読の時と同じくこの短編集の中では長めの「動物園」「送りの夏」が印象に残ります。特に今回は「送りの夏」。
それぞれ動かないマネキン人形のような人間を抱えた4つの家族が共同で暮らす家。主人公の小学生・麻美の母親も家出してそこで暮らしていた。
愛する人の死を受け入れるための場所。そこで麻美の知らない動かぬ男性と暮らすどこか奔放な母親と、妻や娘を信頼する父親。ちょっと不思議な家族。
夏の物語なのにどこか静寂でひんやりと、しかし暖かな気持ちになる話でした。

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08-099 2008/12/09  ☆☆☆☆

不条理の世界です。
「となり町戦争」も不思議な世界でしたが。

読み始めは「何で?」という感覚が強く。何だか不条理な世界を描くことのみが目的のように見えて、付いて行けませんでした。しかし、読み進めるうちにかなり感じが変ってきました。
特に最後の2作は私好みです。
動物園の檻の中で、見物客に居もしない動物の幻視を起こさせることを生業にする若い女性。大切な人の死を受け入れかね、人形を代役にゆっくりとした別離を図る集団。不思議な世界ではあるけれど、切なさがあって、染み込んで来ます。

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2016年05月15日

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不思議な物語をさも当たり前の世界かのように書いている小説。それぞれが面白かった。ミステリーあり、ファンタジーあり。個人的には動物園が一番良かった。語り口が好き。

2014.12

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2014年12月07日

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ちょっと不思議な話がつまった一冊。二階扉はどこでもドアみたいなものでしょうか。記憶が相手と違ったら怖いですね。でも写真とか毎回撮っておいてこれは覚えてる?とかお互いに確認するのが楽しそうかもしれないです。バスジャックはまさかの公認でちょっとした命がけのツアーですね。送りの夏は終わらせずに一緒に過ごしていくのはいつまでも痛みが薄れず、決心もつきにくく辛いだろうと思います。

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2014年10月20日

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「二階扉をつけてください」
すごい発想。
この話、結構好きだった。

他は「送りの夏」が印象的。
表題作はいまいち微妙。

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2017年02月02日

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7つの短編集
2階扉と動物園、送りの夏
この三つが印象に残った。
2階扉はブラックジョークのような後味悪いけど少しクスッとしてしまう作品。
動物園は意味のわからない表現、言葉が出てくるのにすらすら読めた。
送りの夏は1番考えさせられる作品。お父さんの「信じてる」は一方的、「信頼」は互いに思い合ってるというニュアンスの言葉を娘に伝えててなるほどと感じた。

全体的に世界観がすごい。

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2022年06月16日

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短編集で、それぞれのお話が印象的!
説明しすぎず余白を残してくれるので、読者も想像や共感出来る部分が多いと感じました。でもそこが合う合わないで分かれてしまうかも!「送りの夏」が1番好きです。

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2021年04月18日

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短中編7作品収録
それぞれどの作品も独特な世界感
それなりに楽しめました
この著者の描写は独特で細かい感じを、ここ数冊読んで
感じました

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2020年08月25日

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二階扉をつけてくださいのふふっとなるちょいブラックなオチ、しあわせな光の幸福感、送りの夏のラストが好きでした。

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2020年05月09日

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ネタバレ

「二階扉をつけてください」 コミカルなテンポで話が進んだ結果、後味の悪い結末。という対比が読んで癖になる。

「送りの夏」 短い文章ながら、舞台設定の細かい描写が見事で情景が目に浮かぶような作品。

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2017年05月09日

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7種類の短編

二階扉をつけてください
世にも奇妙な物語でありそうな話、コミカルでテンポが良いです。

しあわせな光
ほのぼのしてますが、職質されないように!

二人の記憶
記憶は曖昧なものだけど・・・

バスジャック
バスジャックが娯楽として認知されてる世界!物語の造りは同作者の『となりまち戦争』のようです。

雨降る夜に
こんな来客が居たら雨の降る夜も楽しいでしょうね!

動物園
超能力もの!こちらは同作者の『失われた町』が思い出される。続編希望!

送りの夏
母が失踪、そんな母に文句を言ってやろうと娘が母を追い掛ける。追いついた先では人形のような人達と暮らす住人が居ました。

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2016年11月21日

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ネタバレ

不思議なお話でした。2階扉でコメディっぽいのかと思いきや送りの夏は思ったより深かった。
世界観は嫌いではないです。

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2016年03月21日

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いろいろなタイプの短編が収録されている。
しかし、作者の個性が発揮されていない作品が多く、
消化不良気味。
ネタは申し分ないと思う。
もう少しインパクトが欲しい。

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2016年02月24日

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なんとなく懐かしい感じがして面白かったですね。
筒井さんはじめ、不条理で少し怖くて、悲しくて、なんか染みてくる小説に夢中になった昔を思い出されます。

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2016年01月30日

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不思議さの度合いが心地良い短編集。
世にも奇妙な物語で映像化してほしい。
大切な人の死を受け止めるには、見守ってくれる第三者と、特別な時間が必要なのだと「送りの夏」を読んで思った。哀しみに浸り切る贅沢って、あってもいいのにな…

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2015年08月25日

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ネタバレ

この作者の作品は、設定や雰囲気はとても好きなんだけど、
何か読み終わってもいまいちスッキリとしない・・・

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2015年01月05日

Posted by ブクログ

まぁまぁ面白い。


直前に読んだせいもあるのか?

村上春樹の「東京奇憚集」と似てる。

20090309

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2014年12月21日

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【本の内容】
今、「バスジャック」がブームである―。

バスジャックが娯楽として認知されて、様式美を備えるようになった不条理な社会を描く表題作。

回覧板で知らされた謎の設備「二階扉」を設置しようと奮闘する男を描く「二階扉をつけてください」、大切な存在との別れを抒情豊かに描く「送りの夏」など、著者の才能を証明する七つの物語。

[ 目次 ]


[ POP ]
本屋大賞候補作家で、映画『となりまち戦争』の作者・三崎亜記さんの短編集『バスジャック』を紹介します。

最短3ページの短編を含むもので、あまりの出来のよさに三崎さんにお願いしてその3ページをコピーして店頭で配布したぐらいの出来でした。

勿論その3ページを読んだお客様のほとんどが即購入に結びついたことはいうまでもありません。

嘘っぽいですって?

いえいえ名前を出して書いているので嘘はつけません。

自信もあります。

ぜひご自分の目でご確認下さい。

これだけ透明でさわやかで後味のいい短編集はめったに有りません。

内容を書くとネタばれになるので書きませんが、期待してください。

[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2014年08月24日

Posted by ブクログ

いつもの三浦作品な感じで、荒唐無稽な設定を真顔で語る短編集、みたいな。
絶賛、とまではいかないが、でも嫌いじゃないぜ、こういうの。といった感じです。

表題作の「バスジャック」は、バスジャックがブームになるという世界観。
バスをジャックするのにルールがあり、乗客たちはそれを観客のごとく楽しむ。バスジャックには運転手と前ドアを監視する「シテ」がいて、最後尾の席で銃を持つ「ツレ」、火薬の入ったバッグと起爆装置を持つ「地謡」、バスジャックの要件を満たしているかチェックする「後見」がいる。能か。
各種の決まり事を備え、「誰もがバスジャックに参加するための周辺整備」がされる。

ひとことで言えば世界観を探るおもしろさかと思う。それがどんな世界を前提に書かれたものなのかは読み進めなくてはわからないからだ。
だから『バスジャック』でいえば、「え、バスジャック!?」と思った直後に、「あ。していいんだ」と思い直す。それしていい世界なんだ、と。

そういうおもしろさはあるけれど、★4と3で迷いつつも3にしたのは、以前読んだ短編集の中の1編と、同じ設定の短編があったから。前述の通り、この人の作品は世界観を探るおもしろさだと思っているので、最初から知っている世界観が出てしまうとちょっと残念。プラスアルファがあればよかったんだけれど、ちょっと物足りなかったかな。

でも、こんなバスジャックなら私もしてみたい。

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2014年10月01日

Posted by ブクログ

再読3回目。
短編集。ホラー、とは呼びたくないようなファンタジー。
表題作が一番いい、かな。結末は予測可能な範囲だったけど、丁寧な書き方が好きです。

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2014年12月13日

Posted by ブクログ

7つの短編。以前『となり町戦争』を読んで、不思議お話の展開に期待をしながら、こちらの本も読みすすめた。『送りの夏』がわたし的には一番印象深かった。死んでいった者への思いを断ち切るために、グループハウスで暮らす人達の不思議な生活を小学生の麻美を通して語る。ラストはとっても暖かい気持ちにさせてくれる。

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2015年01月09日

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