【感想・ネタバレ】演奏家が語る音楽の哲学のレビュー

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Posted by ブクログ

音楽演奏はしないし、クラシックもサブスクで聴くことがあるくらいだが、書評で知り読んでみた。

音楽演奏経験がなく、クラシックに詳しくなくとも問題なく、演奏家の考え方や、著者の哲学や価値観がわかる内容だった。4章だけは音楽技術やクラシックを知っていた方が面白いと思う。

哲学というと高尚に思われがちだが、本書だと広義の考え方だと思った。タイトルがとっつきにくいと感じた人は、エピローグから読むことをおすすめしたい。

見えないけれどもあるものが音楽という、当たり前のことを深掘りできたと思う。

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2022年09月28日

Posted by ブクログ

芸術が持つ役割は、既存の価値観に対して、それが全てではないと声を上げること(P120より)という点は、なるほど確かにと思わされた。

作曲の役割は、「思いを表現する」という点でわかりやすいが、では、演奏家の役割とは、と考えると一概に答えるのが難しいように思えます。

「作曲者の曲を、間違えることなく届ける」という答え方をすると、演奏家は必ずしも人である必要もないですし、「独自の解釈をすることで演奏家の個性を出すことが大切」とすると、聞く側からすれば、同じ曲が全く違うふうに聞こえて、作曲者の意図が伝わりにくくなる。

実はその間の矛盾、外から見るとまるで一つの正解があるようで、実はいろいろな正解がある「解釈」がもつ特性が絡んでいる、という着地点は、非常に面白いと感じた。

そこまで深く考えなくても、、、と思うかもしれないが、一度は見えていない世界を部分的にでも感じてみること、それが専門家であること、専門家になることの道筋のひとつなのかもしれない。

その一歩が「興味」という言葉の意味であるように思える。

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2022年09月04日

Posted by ブクログ

穏やかな旋律を感じさせるエッセイだ。
一番、印象に残ったのは、京都芸大の卒業式で、「呼びかけに応える」を大切にするため、コロナ下においても、卒業生名の読み上げを省略せず全員に対して行ったこと。空間を響いて伝わるコミュニケーション手段である「音」のプロデューサとしての面目か。

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2023年02月05日

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