演奏家が語る音楽の哲学

演奏家が語る音楽の哲学

1,705円 (税込)

8pt

4.7

音楽ではなく、譜面を通してそれまで「不在」であった音楽とのあいだに通路を開き、広く交歓を可能にする想像力を持つ者である。
音楽は演奏家を抜きに現実化しない。人間によってしか血の通った音楽を、楽譜の向こう側にある音楽を蘇らせることはできないのである。
本書は芸術大学で指導する一方、演奏家としても第一線で活躍中のフルーティストによる、演奏という観点から見た音楽論である。つねにその瞬間瞬間の現れとしての音楽を生み出す者だからこそ得られる洞察、そこから個性と普遍という大きな問題へも視野を広げていく。

[本書の内容]
第一章 音を奏でる人類
第二章 「音楽そのもの」との交歓
第三章 音楽に表れるのは個性か普遍性か
第四章 音符の奥に立ち上がる音楽
第五章 響かせること、響きを合わせること

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演奏家が語る音楽の哲学 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年09月28日

    音楽演奏はしないし、クラシックもサブスクで聴くことがあるくらいだが、書評で知り読んでみた。

    音楽演奏経験がなく、クラシックに詳しくなくとも問題なく、演奏家の考え方や、著者の哲学や価値観がわかる内容だった。4章だけは音楽技術やクラシックを知っていた方が面白いと思う。

    哲学というと高尚に思われがちだ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月04日

    芸術が持つ役割は、既存の価値観に対して、それが全てではないと声を上げること(P120より)という点は、なるほど確かにと思わされた。

    作曲の役割は、「思いを表現する」という点でわかりやすいが、では、演奏家の役割とは、と考えると一概に答えるのが難しいように思えます。

    「作曲者の曲を、間違えることなく...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年02月05日

    穏やかな旋律を感じさせるエッセイだ。
    一番、印象に残ったのは、京都芸大の卒業式で、「呼びかけに応える」を大切にするため、コロナ下においても、卒業生名の読み上げを省略せず全員に対して行ったこと。空間を響いて伝わるコミュニケーション手段である「音」のプロデューサとしての面目か。

    0

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