【感想・ネタバレ】お鳥見女房(新潮文庫)のレビュー

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感情タグBEST3

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諸田玲子さんの作品はこの本がはじめて。

面白かった。
人として、子を持つ母として、珠世さんは私の理想そのものだ。

きっとこれから何度も読み返すことになる本。

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2021年08月14日

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えー、ここで終わり!?
絶対に次も読まなきゃ!と思わせる作品。

最初はどの登場人物もアクがなくてキャラが掴めず、次はないな…と思っていたのだけれど、だんだん贔屓のキャラができてきて、はまってしまいました。
よくもまあそんなに居候を抱え込んで…と思う節もあるけれど、そこは時代小説なので気にしないようにしないとね。
サクサク読めて楽しかった。
短編が積み重なっての長編というスタイル。

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2021年07月01日

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ネタバレ

お鳥見女房シリーズ1弾。将軍の鷹狩りの下準備をするお鳥見役には、幕府の密偵という裏の役割があった。江戸郊外、雑司ケ谷の組屋敷に暮らす矢島家は、当主が任務のため旅立ち、留守宅を女房・珠世が切り盛りしている。そんな屋敷に、ある日、子だくさんの浪人者が押しかけて来て……さまざまな難題を持ち前の明るさと機転で解決していく珠世。その笑顔と大家族の情愛に心安らぐ。

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2013年04月09日

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知人に勧められて読んだ本。買って大正解だった。

ミステリーとまではいかないが、それなりに謎や事件があったりもするし、登場人物が命の危険にさらされることもあるが、基本的には人情話の部分が大きいかもしれない。

全体を通して流れている大きなあらすじがあるのだが、それに加えて各章では小さなストーリーが始まって完結する。

主人公は珠世という女性で、お鳥見役をつとめる御家人の家に生まれ、婿をとって四人の子どもに恵まれた。お役目を引退した父、実直な夫、見習いとして出仕を始めた長男、格上の旗本の家に嫁した長女、剣術にたけた次男、まだ幼さが残る10代の次女。現在は長女を除く家族と六人家族で暮らしている。そこへ、ひょんなことから浪人の源太夫とその五人の子どもたち、そして剣術にたけて、源太夫を仇と狙う娘、多津が同時にこの家に厄介になることになった。

まず珠世というヒロインがとても魅力的である。おしつけがましくなく、彼女の思いやりは彼女のまわりにいるすべての人をあたたかく包む。将軍家の鷹狩りの下準備をするというお鳥見という役目もこれまた今まで知らなかったがなかなか面白い。宮仕えの悲しさもこの小説の中には盛り込まれているし、上記のように命がかかる事件も起こったりするのだが、この小説の魅力はやはり日々のあたたかな流れだろう。

今回はこれと続編になる「蛍の行方」の二冊を購入したのだが、どちらもとても良く、話の流れもいいので、残りの三冊(既刊)近いうちに入手して読みたいものだ。また好きなシリーズが出来て嬉しい限りである。

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2012年05月30日

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代々お鳥見役を務める矢島家は現当主の妻、しっかり者の珠世が中心となって回っている。

「千客万来」
仇と狙われている源太夫は5人の子供を引き連れて、昔ほんの少々の縁があった矢島久右衛門を頼ってやってきてしばらく逗留することになる。男を仇と狙う沢井多津もひょんなことから同じ久右衛門の家に宿を借りることになる。すぐにお互い仇と狙い狙われるものだと察するが。なんとも不思議な縁と言える。

「柘榴の絵馬」
子供を失った母親の悲しみ行くばかりか。
5人の子を持つ源太夫を多津が撃てばその子らは父親を失った多津と同じ悲しみを背負うはず。
仇討ちなどおやめなされ。

「恋猫奔る」
人が恋する季節はいつなのか。
矢島家に次々と起こる恋の季節は複雑に絡み合っていた。

「雨小僧」
七度探して人を疑へとは子供の頃に教えられたが、人を見たら泥棒と思えと比べてどちらが役に立つのだろう。

「幽霊坂の女」
女心を弄んではいけません。
そして女の怨念を甘く見てはいけません。
松原市之助はその姿形の良さのためかえって女性の恨みをかうことに。
男たるもの、女性にモテるなどと思い上がってはいけませんね。

「忍び寄る影」
お鳥見役の仕事のうちに他藩を探る探索があり、かなり危険な役目で矢島家の先先代も役目のうちに命を落とし、息子も同じ探索の役目を賜りなんとか生きて戻り隠居をしているがその息子の現当主にも同じ役目が回ってきてしまった。


「大鷹狩」
P300
「子供たちだけがあっけらかんとした顔で飯をかきぉみ〜」
この内容で「あっけらかん」は誤用ではないか。

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2022年11月01日

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諸田玲子さんの、さらっとした語り口に惹かれての購入。
源太夫の登場する場面には生理的な不快感を覚えたけれど、これも著者の力量の発露か。
後半100頁程が特によかった。

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2021年05月24日

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ずっと気になってたシリーズ。面白かった!
一家の母、珠世さんが素敵。どんな時も、物ごとの良い面を見る。見習いたいな。
まだまだ気になることがたくさんあるので、続きが楽しみ。

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2020年10月12日

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シリーズ初めてのお鳥見女房登美の登場だ 2001年版の表紙絵がいい
命で旅に出る夫を見送る妻が好い
 五人の子持ちの寡夫の源大夫を父の敵と狙う多津がいつの間にか登実に取り込まれて 源大夫とまさかの結婚なんて面白い取り合わせだな 

お鳥見役の影の勤めが暗いが来るものを拒まずのノー天気な登実のおかげでとかく肩がこらない楽しい読み物だ 拍手

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2013年07月12日

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諸田さんが描く人情ものは、ほっこりと優しい気持ちになれるから大好き。登場人物がみな、魅力的であたたかい。

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2012年10月15日

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えくぼが可愛い主人公の珠世の、おっとりとしながらも何人もの居候を抱えて力強く生きている様が好もしかった。居候が敵討ちの女剣士や豪快磊落な浪人てのも良い。

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2011年04月11日

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御鳥見役とは、将軍の鷹狩りの下準備をするお役目。
じつは、幕府の密偵のような仕事も担っていた。
江戸郊外に暮らす矢島家。
お鳥見の妻・珠世は、23をかしらに4人の子持ち。旗本に嫁いだ長女・幸江には5歳の孫までいる。
小柄で丸みのある外見、いかにも優しそうでいて、しっかり者とは、理想の女性?
広くはない家に、居候が転がり込んでくる。
父と一度会っただけの浪人・源太夫が仇に追われ、小さい子供らと共に。子供の人数にさすがの珠世もびっくりだが、飢えた子供を放っては置けない。
窮状を見かねて食べ物を届けてくれる親戚もいるありがたさ。
珠世の次男の久之助は、道場で若い娘・多津に試合を挑まれる。
行く先がないと聞いて家に連れてくるが、何とこれが源太夫を仇と狙っていたのだった。
すぐに果たし合いになりそうな所を珠世が身を挺して留める。案じつつも、そのうちに多津の心が変わるようになろうかと思う。
無邪気に懐く子供らと遊ぶうちに1年もたち、多津の心も揺れ動くのだが。
隠居している父・久右衛門が以前に危険な仕事に関わったことも知っている珠世。
実直な婿の夫・伴之助はそういう仕事はしていなそうだったが、ある日ついに任じられる日が来る。
そして、消息を絶ってしまうのだ。
嫡男の久太郎も見習い役として出仕しているが…
源太夫には士官の話が持ち込まれるが?
平成13年の作品。シリーズ1作目。
作者は1954年静岡生まれ。上智大卒、外資系会社勤務ののち、96年デビュー。著書多数。

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2010年11月28日

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主人公の「珠世」さんがよく描けていますね。

この文庫本の表紙の顔に、えくぼがあるともっといい。

こうした時代劇物を読むと、いつも思います。
漢字の読みや意味をわかっていないなぁ、と。

辞書を引いて、一応正確な読みと意味を調べています。

たとえば、「深更」はなんと読むか?

「しんこう」と読むんですね。意味は、「夜更け」(よふけ)。

ただ、小説に「深更」と書かれているときに、「しんこう」と読むのは風情がないような気がしますね。これは「よふけ」と読み進めていいでしょう。

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2010年09月07日

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半分まで読んだ感想は、イマイチわくわく感もなく
淡々と矢島家の出来事を綴っている印象だった。
読み終わって見ると、ゆったりとした時代劇でもみているような。

ほんわかじんわり。
そんな印象である。

ちょっと違うかもしれないけど
『蝉しぐれ』とかに近いかもしれない。

親子、夫婦、家族などの情愛、
人との出会い そして別れ。
秋に読むと余計じーんとくる そんな作品。

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2009年10月04日

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将軍の鷹狩に用いる鷹や鷹場の管理をするお鳥見役。その役に代々ついている矢島家の内儀珠世。
ある日父を訪ねてきた浪人を居候させる事になったが、彼には五人もの子供がいた。しかも彼を親の仇と狙う女剣士が現れ、彼女も居候させる事に。
その上夫が仕事で出掛けた沼津で行方不明になる。
珠世が浪人一家に振り回されながらも持ち前の朗らかさで受け入れていく。
いつも優しく明るく逞しい珠世と家族の物語。
大きな事件がおきるでもないので少し物足りなさがあるかな。

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2023年09月27日

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シリーズ第一弾。

将軍の鷹狩りの下準備をする、“お鳥見役”を担う矢島家に子だくさん浪人と、彼を仇とする少女が転がり込んできた事から起こる悲喜こもごもが描かれています。
矢島家当主の女房・珠世さんがポジティブで心が広くて、本当に素敵な人なのです。(私だったら源太夫にイラっとしちゃうと思う・・。)
々心配な事があっても、明るい矢島家が今後どうなるかを見守りたいと思います。

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2019年05月08日

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内容(「BOOK」データベースより)
将軍の鷹狩りの下準備をするお鳥見役には、幕府の密偵という裏の役割があった。江戸郊外、雑司ケ谷の組屋敷に暮らす矢島家は、当主が任務のため旅立ち、留守宅を女房・珠世が切り盛りしている。そんな屋敷に、ある日、子だくさんの浪人者が押しかけて来て…さまざまな難題を持ち前の明るさと機転で解決していく珠世。その笑顔と大家族の情愛に心安らぐ、人気シリーズ第一作。

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2013年12月04日

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将軍のお鳥見女房を主人公にその家族を描いたホームドラマのような時代小説。
寝る前に読むと心安らぐよ

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2016年06月16日

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ネタバレ

江戸時代が身近に感じられる話。
諸田さんの頭の中には江戸の地図が叩き込まれているのだろうなあとうらやましくなる。

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2012年06月30日

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諸田玲子さんてあんまりしっくりこない作家さんだったけど、これは面白く読めた。
短編の連作というスタイルがよいのかな。

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2011年11月13日

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珠世みたいなのが母親だったらいいなあと思うくらいよくできたおかあさんで、あまりにもできすぎてて嘘くさいのが難点といえば、難点。しかし、この話もちょっと弱い・・・けど、どんどん続くようで気になる・・・けど、シリーズで買うほどか???と思って躊躇してます。旅立った男たちの行方は気になるんだけれども、でもなあ。

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2011年09月12日

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四十代孫あり女房が主人公の時代物ってのがまず珍しい。お鳥見役の矢島家の女房・珠世の人柄にほのぼのとさせられる。米や味噌がつきようが、家屋が雨漏りしようが、ありがたい事だと笑顔で受け入れ前へ進む心意気や良し。

とめどない優しさとしなやかな強さをもった母親像にちょっと郷愁を感じたり。シリーズものだから続編も読んでみようかな。

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2009年10月04日

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諸田作品にしては、珍しくホームドラマみたいな内容で、コレは続編が出るなあ。と確信した1冊。鷹のエサが雀だと知ったのもこの中で。しかも雀は米を食べる。農民が年貢に押しつぶされてるこの時代に・・・。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

「日本のお母さん」とでも呼びたいくらいに主人公の珠世が温かく、人との繋がりを大切にする生き方がとても魅力的でした。「蛍の行方」「鷹姫さま」とシリーズになっているそうなので、続きも読んでみたいと思ってます。

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2009年10月04日

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