【感想・ネタバレ】クリスマス・キャロルのレビュー

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Posted by ブクログ

洋書で一番好きな本は何かと聞かれたら、迷わずクリスマス・キャロルと言うくらい好きな話。
偏屈で非情でケチな老商人スクルージがクリスマスの夜に、優しさを失う前の自分を追憶させる過去の精霊、貧しさの中でもクリスマスの喜びに包まれる人々を見せた現在の精霊、心を入れ替えなかった場合に訪れる絶望を見せた未来の精霊に出会い、心を入れ替えるという話。
あらすじだけ書くとそういう話だけれど、何回読んでも心が暖かくなるからついに紙の本を買ってしまった。青空文庫でも訳者は違うけど読めるので、是非。

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2023年11月18日

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短い作品なのでサラッと読めた。
内容は意地の悪い老人が色々な人や物を見て改心するという童話みたいな話し。
単純だけど普段生きてる中ではなかなか気づけないこと。
自分は意地悪ではないか。

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2022年06月07日

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ネタバレ

『クリスマスの精霊に導かれし孤独な守銭奴』

恥ずかしながら、初読みデス… クリスマスのことなど気にもとめない守銭奴スクルージが、クリスマスの精霊とともに、身近な人達のクリスマスの様子を体験し、本来の姿を取り戻していく。

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2021年12月24日

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「人はみな、隣人、同胞と進んで深くかかわって、心を通わせなくてはいけない。そのためには、遠路をいとわずどこへでも出かけるようでなくてはだめだ。」

こんなに感情が溢れ、匂いがする物語だったとは。前回読んだ岩波文庫の訳は、感情移入できず、短いお話ながら何度も挫折しかけた。それに比べるとさすが新訳だけあって、人々の交わす表情が伝わってくる。単純明快な話だけど、クリスマスはキリスト教のお祭りであることを再認識させられる。日本にいると「誰と過ごすか」「何をあげるか」しか話題にならないけれど、貧しい人に寄付をし、キリストの誕生を家族みんなでお祝いしようという温かい心が根底にあることを改めて思いだすきっかけとなった。毎年この訳で読み返したい名作。

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2015年07月17日

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ネタバレ

クリスマスが近くなったから読んだわけではありません。
たまたま、この本をすでに抽出済み。

一人の欲の塊で誰からも好かれぬ男が
彼とともに仕事をしていた男の霊の警告により
だんだんと人としての心を
取り戻していく物語。

無論、強烈なのは
最後の精霊の出てくる物語でしょう。
現実にこれは実生活で体験あります。
亡くなったのは身内ではないですが、
「さっさといなくなってよかったわ」
と思われるような人間でした。

本当、こう思われたらおしまいです。
男の以前のようになるまえに、
どこかで気づかないと…

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2014年12月11日

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何度読んでも、「あ~よかったなぁ」
と、心から思える。

スクルージさんの過去を眺めている様子、クラチット家の様子など
胸詰まります。

クリスマス時期でなくても読むのオススメ!!

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2012年02月01日

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ネタバレ

クリスマスを迎えた1830年代のイギリスが舞台。守銭奴の商売人スクルージは7年前に死んだ相棒マーレイの霊と出会う。生前キリスト教徒としての善行を積めなかったことを嘆くマーレイはこのあと3人のクリスマスの精霊が訪ねてくると告げる。クリスマスの精霊はスクルージに過去・現在・未来を見せる。そこで自分の過去、貧困にあえぐ中クリスマスを楽しむ部下、上限関係なく無礼講で楽しむ商売人、未来で自分が死んだあとに衣服が盗まれ誰もたずねるものも憐れむものもないままに放置される姿を見せられ、スクルージは改心する。

日本昔話なみの教訓話でかなりの説教臭さを覚える。クリスマス・キャロルはクリスマスを代表する作品だときいていたが、あまりにも教訓に舵を取っている。説教臭さがひどい。時代を考えるとまあ仕方ないかというところ。

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2024年04月02日

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守銭奴・金の亡者のドケチ強欲ジジイ・スクルージ。
クリスマスを楽しく祝う心を持ち合わせていない彼は
クリスマス・イブの夜に、亡くなった友人マーリーの亡霊と出会う。
このままではいけないと忠告を受けるスクルージ。
続いて過去・現在・未来を司る精霊と出会い、
今までの、そしてこれからの自分と客観的に向き合う。この旅の果てに、ドケチジジイはどこへ辿り着くのか…。

自分の事を客観的に見つめてみると、思ったよりまるでひどい人間だ、みたいな事があるかもな一冊。
ひどいと感じられるうちは大丈夫なのかしら。
改心、という言葉でまとめられがちな物語ですが、
翻訳者の方のあとがきは少し異なる見解でした。

古典新訳文庫は翻訳者のあとがきが毎回面白い。この本ではスクルージのもともとの精神性は
真っ直ぐである事に強く触れられている。ドケチジジイの改心劇、ではないのだと…。もとから善良な素質が、暮らしにすり減ってこうなったのだと。
当時の社会の変化も大きな要因となっていると語るあとがき、読み応え抜群。
物語を楽しみつつ、スクルージという人気キャラクターを深く掘り下げる一冊。

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2024年02月03日

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すっかり光文社の手先…ってこのくだり何度目?

ってことで数えてみました!
ひまわりめろん出版社別既読数ベスト5!!(ドンドンドンパフー)

既読746冊中(2023年3月20日現在)

第5位 新潮社 61冊
第4位 東京創元社 63冊
第3位 早川書房 78冊
第2位 講談社 80冊
第1位 文藝春秋 85冊

でした!ちなみに光文社は43冊で第6位でしたまあまあ多いですが手先感は今ひとつ
なんかすんませんしたっ


もちろんみんみんも集計(なにがもちろんなのか)
※ちょっとデータ取りが雑だったので多少の誤差あり、あとレビューがあがってる509冊を対象にしてます

第5位 光文社 30冊
第4位 新潮社 33冊
第3位 KADOKAWA 48冊
第2位 文藝春秋 51冊
第1位 講談社 59冊

おおー、なんか色出たかも
(KADOKAWAと角川春樹事務所をまとめて角川グループで集計すると63冊で1位になる)

ちなみにおびーは登録991冊中346冊が新潮社でした(既読に絞るともっと割合あがる)
まさに新潮社の手先w

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2023年03月20日

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久しぶりにがっつり語彙力で描写してくる古典を読んだ気がする。きっと全ては理解できていない。
けれど、スクルージに寄せた自分の心が確かにある。彼が打ちひしがれ、懇願する場面を見るたびに訳者あとがきにあった「本来の姿に返った」という部分が胸に響く。
そう、読み始めと読み終わりで、全くスクルージの印象が変わるのだ。けれどそれは、決して納得のいかないものではない。なぜだろう、これがディケンズの力ということか?
クリスマスを祝う喜びに溢れた描写が何ページも続いているところが本著のハイライト、作者が一番表したかったことなのだと私は思った。誰もが憧れ、幸せになる一夜。いいなぁぁぁ日本でもこんな風にクリスマス過ごしてみたい!!

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2021年11月09日

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村岡花子の訳に馴染めず、半ばにして訳者を変えてあらためて読みなおした。中身がぎっしり詰まった短編。描写が鮮明で幽霊が浮き立たない。幽霊と言えど怖くはない。主人公が自己を省みる道しるべの存在。スクルージは吝嗇だが悪人ではない。幼い頃の環境が生活において頑なな人物に仕上げた。家族を大切に思う気持ちを読者に深める名著。2021.5.16

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2021年03月16日

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立て続けにクリスマスものを。こちらも中編程度の長さで、サラッと読み通せる内容。特殊な場面設定としてクリスマスが採用されているけど、基本的に、過去から未来にかけての自分と、改めて直面させられることによって、現在における自省がなされ、結果、ポジティブな変化をもたらすというもの。それ自体は、今となっては使い古された手法で、特に目新しさなどを感じる部分は無い。それぞれの回想シーンの見せ方が魅力的で、結果的には惹き込まれる要素たっぷりだったから、物語的には面白かったんですが。

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2018年12月19日

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ドケチの守銭奴スクルージ。「欲深い因業爺」とかひどい言われようの主人公。クリスマス・イブ、スクルージに不思議な出来事が起きるのだが、すごく良い話だった。
キリスト教の思想が背景にあるのは明らかだけど、説教くさくはなく、むしろユーモアを感じた。人の善意や幸福がテーマの人情物って感じかな。スクルージはもちろん、甥っ子がいいキャラ。

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2018年11月07日

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ネタバレ

とても有名なお話なのに読んだことなかった!
12月だしぜひ読んでおこうと思い立ちました。

読んでみて思ったのは「意外とスクルージは怖くなかった…。」ということでした。
意外とすぐに改心したなぁと。もーっと頑固なのかと思ってました。
語られるイメージが先行していたんですね(- -;)

「人生はやり直せる」「人には優しく」
小学生のうちに読んでおきたい本です。

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2016年12月12日

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19世紀英国の庶民の貧しい生活風景が目に浮かぶ。3人の精霊が吝嗇なスクルージに過去現在未来の世界を見せて、スクルージの頑なな生き方を改めさせる。生まれ変わったスクルージはみんなに優しく、クリスマスを楽しく祝う。特に子供達にとって愛されるべき小説だと納得した。現実は凝り固まった人の考えはそう変わるものではないが、精霊という非現実的な存在が、人を変える力を発揮する。訳は明快で読みやすい。光文社古典新訳文庫のシリーズは期待を持たせる。

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2016年04月17日

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毎年待降節になると読むクリスマス・キャロルを今年は二冊読み。
一冊はこちらの以前購入した池さんの翻訳。もう一冊は本屋さんで見かけた村岡さんの翻訳。

翻訳で随分印象が違うものだと思う。
村岡さんの翻訳のほうが好みだった気がする。

ということで、こちらの感想は以上。

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2015年12月27日

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所々泣いてしまう。良い話である。

しかし、良かったと思う一方、斜めに見ている自分がいる。

スクルージは頑固で人に無関心、冷たいけど、悪人ではない。
周囲の人はそんなスクルージを変人扱い程度でたいして憎んでいるわけでもない。
だから、成り立つ話ではないかと思う。

例えば、スクルージが人に対して、罵詈雑言を何度も浴びせる人だったら?もし、何度も暴力を振るう人だったら?何度も金を借りに来る人だったら?などなど…
何度無言で許しても、何度もそうやって酷い目にあわせる人だったら?
謝罪もなく、突然調子よく愛想を振りまいてこられて、周囲は許せるのだろうか。

周囲が許せる範囲であれば安全だけど、許せない範囲であれば、なかなかこうはいかないのではないだろうか。
…という考えもよぎってしまった。

でも、ともかく、悪人ではないスクルージのような人の設定であれば、この話はとても心に響くものだと思う。
クリスマス前に毎年読み返してもいいかも。

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2015年12月01日

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初めてディケンズの作品を読んだ。
守銭奴のスクルージはあるクリスマスの夜に数年前に亡くなった同僚のマーレーの霊に出逢う。そして立て続けに現れる精霊たちが、スクルージの考え、生き方を変えてゆく。
読み終わった後、なんだかホッとする。こういう作品はいいな、と思う。

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2014年10月02日

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ちょっと早いけれどクリスマス気分で。強欲で冷淡な嫌われ者スクルージの人物描写がすごい。酷い。でも極端に悪い表現をしているからこそ、後の人間愛を取り戻したスクルージが活きています。すごくシンプルなストーリーなのに心に残りました。クリスマスにはみんなに幸せが訪れますように!クリスマスおめでとう!と言わずにはいられなくなります。親切心は自分も相手も幸せにしてくれるんだなぁ。

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2013年05月25日

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クリスマスキャロルといえば、ディズニー映画
読んでる間ずっとスクルージはドナルドで補完されてた
読めば誰でもココロが暖かくなる名作
英国大衆作家ディケンズの代表作

先週たまたまヴェニスの商人を見たせいか、シャイロックとの差が切ない
共に時代を超越するケチな男だが、人によってはどこか憎めないと甥に表現されるスクルージと娘すら味方になってくれないシャイロック

相手をよく知らぬままに異と決めつけるのは愚かであると改心したスクルージは言う
箴言だなぁ

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2012年10月24日

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恥ずかしながら、初ディケンズ。古典級のひとですが、内容はとても面白く、つかみやすく、親しみやすいの三拍子揃った優しい古典。なにより、他と比較したことがないので正確なところは分かりませんが、読んでいて率直に翻訳が素晴らしいと感じた。古めかしい趣のある言葉の言い回しで物語としての雰囲気は確立されているのに、読みにくいことは決してない。現代の読者が非常に読みやすい文章なのに、真新しさや本の重みにそぐわない軽い翻訳というわけでもない。随分と素敵な翻訳だなあと思った。
内容については有名すぎるくらい有名なのであえて言及はしません。しかし、現代の私たちが読んでも十分に楽しめて、かつ教訓とも取れる温かみを感じることができる、良書だとおもいます。

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2012年10月09日

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守銭奴のスクルージのもとに精霊たちが三度やってきて、過去と未来の景色を見せられて、改心するお話。
スクルージにはマーリーやフレッドがいて救われた。実際には、孤独でどうしようもない爺のところに精霊はやってこない。

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2023年01月15日

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言わずと知れた名作。守銭奴と言われるスクルージに、7年前に死んだはずの同僚マーリーの亡霊が現れ、「夜中の1時に3人の精霊がやってくるから会うように」と言われる。一人ずつやってくる精霊に連れまわされるうち、スクルージに変化が•••
昔に読んだものより遥かに読み応えがあるように感じた。翻訳のせいだろうか。これでもかと重ねてくる表現や形容には舌を巻く。また解説とあとがきを記す訳者の池央耿さんの知識の深さや広さに脱帽した。キリスト教やイギリスの風習など、勉強になる物が多く、もう少し深く読み返したい。

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2022年12月13日

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クリスマス・キャロルとはクリスマスを祝う歌のこと。1843年に出版された中編。タイトルからてっきりクリスマスを祝う温かい家族の話を想像したが、実際は守銭奴であるスクルージという男がクリスマスの精霊からその冷酷さを説法されるという物語だった。クリスマスの精霊は三体現れて、それぞれ過去、現在、未来のクリスマスの風景をスクルージに見せる。精霊は喋らず、ただ無言でスクルージに彼の姿と、彼に関わりのある者が彼のことをどう思っているのか見せつけるのだ。このスクルージは商人で、クリスマスを祝いに来た甥を「おととい来い!」と追い返すなど、およそ人の心の温かみの無い人物。そんな彼が本当に悔い改めて変われるのどうか、読者は付き合うことになる。

面白さはまあまあといったところ。ディケンズに求めている娯楽性とはまたちょっと違った気もするけど、あまり説教っぽくなく説法するのはディケンズならではなのかな。この人が描く温かい家族は本当に生き生きとしていて、その場に居合わせたくなる。半面、冷酷な男を書くとここまでうんざりさせられるのかと改めてディケンズの筆力に感服した。ただ精霊という超常現象に頼るあたりが、少し小説の魅力を損なわせている気がした。ディケンズならクリスマスを祝う温かい家族の物語を真正面から堂々と書けただろうし、そっちのがよかったのではと思ったが、そうなるとこのキャラ立ちの激しいスクルージが生まれなかったわけだから、やはり書かれるべくして書かれた小説なのかもしれない。

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2021年03月14日

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ブンガク
かかった時間90分

光文社古典新訳文庫を古本屋で買ったので読んでみた。なんだかちょいちょい買って読んでしまう「クリスマス・キャロル」だが、マーレイって結局なんなの?とか、なんでスクルージああなったのか、とか、改めていろいろ疑問がわいて面白い。ちなみに訳者はものすごくスクルージを好意的に見ていて、よい。

クリスマスであるというだけで全てが幸せに包まれる、なんて、今はないよ…と思ったが、ディケンズの時代はすでにそれが、失われつつある文化であったらしく、「素敵なクリスマス」へのノスタルジーというか、もっといえば願いみたいなのがあるからこそ、あんなに、これでもかというほど幸せな描写なのかと思うと、なんだか切ない気はする。

個人的には第2章(過去)の、スクルージが元雇い主について精霊と話すシーンで、「雇用主は使用人の生殺与奪を握っている。それは給料とかではなく、その人のなんでもない一挙手一投足が使用人の幸福を決めるという種類のもので、金とかよりもっと重い」みたいなことを言っていたところが印象に残っている。

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2020年07月04日

Posted by ブクログ

人生で大切なものとは。真の幸せとは。お金や善意や家族をクリスマスに起こる奇跡で問う。
わかりやすく先が読めそうなあらすじが故、細やかな部分を読み飛ばしてしまいがちになる難解な文章が実は味わい深いんですよね。
7年前に他界したマーリーが登場する必然性が弱い気がするのは深く読めていないからでしょうね。最後でのスクルージのはしゃぎようが爽快です。

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2020年01月18日

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これまでに何度も読みかけては読まなかった、ディケンズさんの「クリスマス・キャロル」。
というか、チャールズ・ディケンズさん自体、初めてです。
何と言っても19世紀のイギリスの作家さんですからねえ。
これまで色々読んできて、こういう過去の世界観の、それも翻訳で読むとなると。
正直言って、「1作、またはシリーズ1つしか、21世紀の日本読者としては楽しめない」ということが多いですね。
ロビンソン・クルーソー。赤と黒。ホームズ。ルパン。などなど…。

1843年の出版だそうですね。
日本では、坂本竜馬さんが7歳の頃ですね。
当時、世界の文明産業帝国主義侵略ヨーロッパリーグでは、ぶっちぎりのトップランナーだった大英帝国の首都・ロンドン。
もはや産業革命で賃金労働者で都会の孤独と拝金主義の坩堝だった訳です。

おなじみのスクルージさん。…というほどおなじみでもないですかね。何度か映画になっています。
(ディズニーCGアニメの「クリスマス・キャロル」はつまらなかったですね…。「トイ・ストーリー」シリーズは最高なんですけどね…)

ケチで意地悪で偏屈な商店主のスクルージさん。
とあるクリスマス。
精霊が現れて、スクルージさんの「過去・現在・未来」を見せていきます。
スクルージさんはそれを見て、心を入れ替えて、良い人になります。

まあ、というお話なんです。

それはそれでまあ、なるほどそうだよねというお話です。

今回ちゃんと読んで面白かったのは。

●これはある種、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」であり、再生タイムスリップものの原型だ! 

という発見。

●誰が「死んでも構わない人間」を選別できるというのだ? というくだりがあります。これはちょっと考えちゃいましたね。

つまりこの小説の行き止まりは、それはそれでいわゆるキリスト教的な道徳律にぶち当たってそこで終わり。
そこは物足りません。でも。
上記の問いかけっていうのは、景気が下り坂になった「かつての」高度成長国家には、とっても痛いですね。
ストレスがたまった世の中では、他者への「ヘイト」「憎悪」な感情が渦巻いていますから。

そこンところをキリスト教だとか1杯のかけそば的な雰囲気ヤンキー道徳に馴れあうことなく、突き詰めていくとどうなるのか。

それは、ドストエフスキーさんから、今でいうと村上春樹さんまで、こんこん汲めど尽きせぬコクのある小説の泉なんだろうなあ、と。

21世紀のぼくたちのいる場所は、感情レベルでは19世紀のロンドンに剥き出しで転がっている訳です。
と、言うことだけがこの手の本を読む面白みだとすると…まあちょっと、そんなには需要は無いだろうなあとは思いつつ…。

うーん。ドストエフスキーさんを20年以上ぶりに再読したい気持ちになりました(笑)。
がめつい老女を殺すラスコーリニコフ。恍惚と不安、孤独と救済。罪と罰。カラマーゾフの兄弟は白痴か悪霊か虐げられた賭博者か。
やっぱすごいな…ドストさん。
(ごめん、ディケンズさん…)

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2015年08月23日

Posted by ブクログ

チャールズ・ディケンズの作品。最近子供向けに映画化されてたけど内容的には大人向け文学です。

スクルージは非常に強烈なキャラクターだけに愛されるんだろうなぁ

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2013年12月14日

Posted by ブクログ

読んでいそうで、実は読んでいない名作を読んでみようシリーズ。
クリスマス時期なので読んでみた。
長年読まれている作品という事で、多少期待をしていたのだが、そこまでの魅力は感じなかった。
自分はキリスト教徒でなく、クリスマスの過ごし方に特別思い入れも無いからなのかも。
ストーリーは、他の人のレビューにある様にシンプル。
シンプルなストーリーの裏に隠された深いメッセージがあるのかも知れないが、自分には読み取れなかった。
大人になって、アメリカ人とイギリス人のパーソナリティの違いが分かるようになったのだが、イギリス人てなんか変で面白い。
小説やロックの世界でも変わった事をやるのがイギリス人ってイメージ。私だけ?

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2012年07月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クリスマスという題材もあって、煌びやかであったり、家族の貧しいながらも温かく祝う、というイメージが読んでいて頭の中をくるくると回りました。
映像にしたくなる気持ちがわかるなぁ。

最初は「改心するのが早いな!」と思ってましたが、そもそも根っからの悪人という人ではなく、ケチさは長年積み重ねてきた自分を守るための頑なさ故。
最後に童心に帰って慈愛を表に出すことができるようになってくれたのが、読んでいてこちらも嬉しくなりました。

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2011年11月12日

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