【感想・ネタバレ】平生の心がけのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

昭和25年から発表された文章であるのだが、堅苦しい趣はまるでなく、優しい祖父が新しく社会に出向くであろう孫に対してゆったりと分かりやすく「平成の心がけ」を語るような本である。

筋道をたてて論理的に納得のいくように書かれており、とても読みやすい。また、書かれた時節柄、時折登場する人々も歴史上のお歴々であり、これもまた興味をひく。

仮名遣いや漢字制限も変更されたのだと改めて気付き、福沢諭吉の「帝室論」は興味あり、読んでみたい。

0
2016年11月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

昔の慶應の学長が書かれた本。
一番印象に残っているものは「信なきものは去る」というもの。
落ち目だったり、旗色が悪くなっているときこそ応援すべき、というもの。自分もそうありたいということが多くかかれていた。

0
2018年06月24日

Posted by ブクログ

慶応義塾の塾長を務めた著者の訓話を集めた本です。

多少、修身道徳的な説教臭さは感じられますが、親しみやすく、それでいて格調を失わない、名文だと思います。

本書からもうかがい知ることのできる著者の人徳には、深い敬意を覚えます。もっとも、旧士族の道徳について、「明治期において多少とも世の表てに働いたものの家庭は、多かれ少なかれこれと同じようなものであったと思うのである」と述べることのできる境遇で育ったという幸運もあるのでしょうが。

0
2014年11月14日

Posted by ブクログ

さらっと読め、味わい深い良質なエッセイである。内容では、決議の尊重や言論の自由、国語改革への意見などだが、印象的なのは、「社用族」「畏怖と自由」である。「畏怖と自由」は共産主義が人が人に対して厳しいこと、それが社会主義の国で人が生きにくいことの本質であるとしている。「社用族」では人の金で飲み食いする者を戒め、戦後の賠償能力がないと言いながら、本国でもなかなか乗れぬ英国車を乗り回し、スコッチを消費することを赤面すべきであるとする。マルクス主義が力を得ている原因として、人が「愛するより憎むことによってよく結ぶ」としている点は本質をついていると思う。唯物史観についても、人の「責任をとりたくない」という気持に根ざしていることを指摘している(五十歩百歩)。福沢諭吉や英国の文化についても、多く言及し、都会的で自由や野球を愛する昭和のジェントルマンが書いた書物だなと思う。健全でしなやか、強い理性を感ずるが、当時の共産主義者や田舎者にとっては、「どうせ、こちらのことは分からない」という一抹の疎外感を抱かせたかもしれない。

0
2014年09月13日

「ビジネス・経済」ランキング