【感想・ネタバレ】李登輝より日本へ 贈る言葉のレビュー

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Posted by ブクログ

「誰が言ったかではなく、何を言ったかが重要」だとする論があるが、時と場合だが、多くの場合、この考え方は間違えている。死ぬ寸前の父が話す言葉と同じ文章を見つけたとしても、その意味や受け止めは異なる。この本は、李登輝が残した書という意味で一言一句に大きな意味がある。第二次世界大戦前に京都帝国大学にも通い、日本人として一時を生き、台湾の総統を務めた。そして、2020年7月逝去。激動の歴史を生き、国家間のプロパガンダに塗れた外交的詐術の中で、偽りないリアルを語れる数少ない政治家だったと思う。読む事が躊躇われていた一冊だ。

毅然として向かえ、リップンチェンシンを取り戻せ。知識や能力だけではない、信念や矜持を持つためには「精神的な修養」が大切だ。まさに、正しい意味での精神論であり、身の震える思いである。

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2022年06月12日

Posted by ブクログ

台湾の李登輝(りとうき)元総統から日本人への熱いメッセージです。彼は自分で新渡戸稲造「武士道」の解説本を出版する等、日本人に愛着を持ってくれています。愛情あるメッセージが故に、的を得た事ばかりで、読んでいて恥ずかしい部分もありました。そして私は、どれだけ上辺だけの知識が多かったかを実感させられました。ちゃんと物事の真髄や意図を見極めた上で解釈しないと、自分の思いと逆の行動をしてしまったり、強い思いのある者に扇動されかねません。物事の真髄や意図を見極めるためには、広く深く学び続ける必要がありますね。そう考えると、色々と重く圧し掛かってきますが、日本精神を自己再教育させます。

本書は殆どの日本人にお奨めできる素晴らしいものです。ついつい莫大な引用文になってしまいましたが、それだけ心に感じる部分が多かったと言う事です。ぜひ読んでみてください。

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2014年09月19日

Posted by ブクログ

教育の力。日本統治下の教育はとても素晴らしかったと。最後にも、やはり教育の重要性を説いている。台湾人の氏が、これだけ日本教育を褒めると、説得力ある。
台湾は、移民の国であると。そして、移民の文化が積み重なり、今の台湾が形成されていると。

中国の体制を批判。人民の声を聞かない指導者がいけないと。なぜこのような指導者がうまれるのか?やはり、教育の問題なのかな?

権力は借り物。いつでも捨てる覚悟を政治家は持つべきだと。

日本は、美との協調。自然を愛し、そして恐れることが文化として残っているのではないか。

日本人として、いかに矜恃をもつか、それは、皮相的なナショナリズムではだめで、内面から自然と出てくるものであろう。無理に持つ必要はないのかも。

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2014年09月09日

Posted by ブクログ

博識、慧眼、そして親日の台湾元総督である故・李登輝。ニュースからは見えてこなかった、同氏の優れたリーダーシップが見えてくる一冊である。日本人論、中国人論として読んでも面白い(ちょっと日本びいきがすぎるところもあるが…)。過去から現在まで、日本と台湾の関係についてもよく分かる。

2014年発行の本ながら、今の香港の状況を予見していたのか、「『一国二制度』はあり得ない」と述べている。

一時期、台湾も過度に中国よりな時期があったが、香港の現状を見ていれば、さすがに一つの国になることにヤバさを感じているだろう。

今、これだけの見識や胆力を持った世界のリーダーが誰かと問われると、すぐには思いつかない。惜しい人物をなくしたものだ。

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2021年02月02日

Posted by ブクログ

多少日本ひいきなところもありますが、日本のことを褒めてもらえると悪い気はしませんね(^^)
日本の政権の弱腰外交に対する苦言や武士道の重要性を説かれておりました。
もっと台湾のことを知りたいと思わせる一冊でした!

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2014年11月23日

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