【感想・ネタバレ】言語が消滅する前にのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年12月30日

ネタバレしてもいい。いいものはネタバレしてても感激する。
というところもそうだな。
レビューの内容が、感激を伝えてるかどうかではなく、ネタバレしているかどうかで評価されるレビューは果たしてどこ向けのものか。
評価を下す人は、評価を下すことによって自分の手柄に(私有化)しようとしているのか。

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購入済み

面白い!

2023年03月10日

とても面白かった。対談本なのですらすら読めてしまうのだが、内容は決して軽いものではなくて、いくつも考えさせられる事柄があった。「ちょっとここのところを考えてから次を読もう」と思い、本を閉じて、考えるのだが、「もうちょっと読みたいなあ」と思ってしまい、考え切らずにまた読んでしまう、という本だった。多分...続きを読む、何回も読んでちょっとずつ考えることになると思う。個人的には、千葉雅也さんの、「僕はマイノリティとして、差別されても別のクラスタでありたいと思っています。それに、こっちはこっちで逆に異性愛文化を小バカにしたりするわけだから、それはもうお互い様です。」という発言がリアリティがあっていいなと思った。

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Posted by ブクログ 2022年12月04日

Audibleで。対談本を聴くのはなかなか良いですね。

前半國分さんの『中動態の世界』について考える補助線が引かれた感じでよかった。千葉さんの『勉強の哲学』も読んでみたい。

考えたいことが色々あったけど「勉強のあり方」とあとは「帰責性と応答性」については特に、NPO等の評価と結びつけて「帰責性評...続きを読む価と応答性評価」という形で考えてみたい。NPOの評価への忌避感は帰責性の言語への恐ればかりにとらわれているのが原因なのでは。主体者をエンパワメントする評価の可能性を現象学の方面から探っていたけど、応答性のキーワードも考えてみると面白そう。

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Posted by ブクログ 2022年05月29日

哲学する威力を思い知る。ラディカルな視点を提示しつつも、それで全て事足れりとはしないバランス感覚。対談が成功している稀有な本。

・依存症からの回復とは回復し続けること
・コロナ禍でのアガンベンの発言
・理系の数学、文系の言語

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Posted by ブクログ 2022年03月19日

それぞれ異なるテーマについての対談だが、言語が消滅しようとしているという危機意識がこの本の最も深いところで共有されている。個人的には最近言語から遠ざかってしまっていたので、このタイミングで読むことができて良かった。

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Posted by ブクログ 2022年02月13日

タイトルに惹かれ、昨今の言葉の誤用を嘆いた内容なのかなと軽い気持ちで手に取ったらもっと深く切り込んだ内容でした。
著者の方々やきちんと内容を知らずに購入したので、こちらが不勉強なため中々理解が難しかったです。

漠然と今まで自分の中で考えていたこと、気になっていたことが次のステップに進むようなヒント...続きを読むを貰えた気がします。
昨今蔓延る自己責任論。どうしてこうなってしまったのかピンとくるものがなかったのですが言語が思考に影響しているのではというのは自分の中では今までになかった視点だったのでとても興味深く面白かったです。

お二方の著作を読んだ方がこの対談をより理解できると思うので読む順番大事かもしれません。

IQの値が離れすぎていると会話がスムーズにいかないと聞いたことありますが読んでいる中でそんな気持ちになりました。
だいぶ「リッチ」な会話をしているように思えました。

インターネット、SNSの普及でこれから先の時代がどうなっていくのか。
年を重ねたことで今生きているこの瞬間も絶えず変化し続けるもので未来から見てようやく何があった時代なのかがわかるのだと悟りました。
若い頃は、過去の歴史を見ても今から切り離して考えていて今の時代の問題に気付きませんでした。

止められない流れはあるだろうけど、そこの中でも自分の価値観や意識を保っていかねばと思いました。

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Posted by ブクログ 2022年02月02日

とても面白かった。同世代ということもあり、私にとっては難しい内容の所があっても、肌感覚で分かる部分もあり、楽しく読んだ。恥ずかしながら、千葉雅也氏のことは本書で初めて知り、勉強の哲学を読み始めた。キモ友、欲しくなりました。

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Posted by ブクログ 2022年01月06日

現代に生きて社会の病的に感じることや不安について清々しいくらいに切り込んでいて、もやが晴れる気分で読みました。お二人の俯瞰した視点から自分だけでは見えなかった世界について考えを巡らすことができました。また、言語そのものが消えて行く過程にあると実感は湧かないものの、消えつつあるとはどういうことか、感覚...続きを読む思考も変わる新時代が来る心の準備をさせてもらいました。

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Posted by ブクログ 2022年01月02日

中動態、勉強、コミュニケーション、エビデンス主義などなど、様々なトピックが、「言語」の横軸で横断的に議論されている1冊でした。とくに第3章「「権威主義なき権威」の可能性」が、示唆に富む内容が個人的に多かったです。

現代的なコミュニケーションは、何でも明確に表出することを求める、明るみの規範化が問題...続きを読むとなっている。そうではなく、人には「心の闇」が必要である。言語化できないような不合理性があることで、曖昧なかたちのままで自己を認識できたり、どこか他者を信じれたりする。

それに関連して、エビデンス至上主義は、ある種の民主主義の徹底でもあるけれど、全てを明るみにしなければいけないとか、エビデンスだけで全てがわかって、合理的に判断できるのだと勘違いしてしまっている。

言語が果たす役割の大きさと可能性を感じされられた1冊でした!やっぱり國分さんと千葉さんの本は面白い。

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Posted by ブクログ 2022年06月22日

脳みその中がいい具合にシャッフルされる感覚の対談。中動態の話はいつ読んでもおもしろい。
2人の本の第二弾が読みたい。

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Posted by ブクログ 2022年05月20日

対談形式は諸刃の剣みたいなもので、両者の対話がマッチしているとすごく良いが、そうでない場合はあっさりと読む気を失ってしまう。中間はあまりなくて、良いか悪いかどちらかに偏る傾向がある。
本書はお二人の相性がよく、それぞれが良い味を出している前者の好例だと感じた。

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Posted by ブクログ 2022年02月18日

他者の時間と自分の時間の二局に縛られずに生きていくことを心に留めて、訳のわからない時間を許容できればいいのか。

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Posted by ブクログ 2022年02月13日

20世紀の哲学は、言語論的転回ということだったんだけど、その「言語」が消滅しているという。ならば、21世紀の哲学はどうなのか?

みたいな問いがあるのだが、直接的にそれを考えるというより、SNS、ポピュリズム、コロナなどなど、今起きていることを例にしながら、ぐるぐると周りながら、その問題に近づいてい...続きを読むく感じ。

もちろん、答えはないのだけど。

言葉の力をもう一度取り戻すこと。それは、一種の貴族的、権威的なものの復活なのかもしれない。

そして、しばしば思考のプロセスのなかで参照されるのが、アレント。國分さんは、フランス現代思想を踏まえつつ、スピノザの研究を起点にさまざまな思考を展開されているのだと思う。アレントは、スピノザとは逆の立場であることが多いと思っているのだが、アレントもスピノザも好きな私は、この辺が面白いところ。

アレントの議論は、しばしばわかりにくく、最後にはなんだか変な結論に辿り着いてしまうことが多い気がするのだが、それでも彼女が問題にする問題、問題にアプローチする方法は、とても鋭いものがあって、思考を活性化させるパワーがあるように思う。

そんなアレントの声が聞こえてくるようなところもこの対談の魅力。

対談なので、軽く読めるのだが、この議論はかなり深い。

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Posted by ブクログ 2022年01月08日

「責任回避論」のところが面白かった。ケーキ屋さんでの例え。相手に(お客)に改めて確認することによって「私は、ちゃんと確認しましたよね」というような自分が責任を負わなくても良くするというくだり。なんでも「責任」を追求してしまうあまり、社会や人間関係が窮屈になっているような印象を抱いていたので。どこかで...続きを読む逃げ道を用意しておかないとならないんだな・・・。今読むべき本だと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年12月30日

今をときめく國分さんと千葉さんの過去からの対談をまとめた本。ご本人たちも述べられていたが、別々に企画されたとは思えないほどに一貫性のある対話になっている。後から編集したこともあるだろうけど、筋は通っている。
そこで語られているのは、エビデンス主義というか、責任と主体の問題というか、言語なき透明なコミ...続きを読むュニケーションの問題というか、抽象的な個人を想定した上でのコミュニケーション、責任の問題なのだと思う。要はそんな個人であり続けることができる人はいない、極めて少ないにもかかわらず、そんな個人であることが要請され続けているということ。
そんな状況を脱するために複数の時間性の確保とか、文学的な言説とかの話が交わされている訳で、透明なコミュニケーションが全面化した社会に対抗する全面的に強度のあるコミュニケーションの達成は全体主義に陥るので、複数に個々の拠点で別の時間を確保していくしかないということなんだろうけど、そういう時間を確保するためのモメンタムは共同して作りあげていかないと、それぞれの拠点が個別撃破されてしまうということなのだと思う。

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Posted by ブクログ 2024年02月20日

やや難解。話題の哲学者二人の対談集。2017年から2021年にかけての対談が収められている。
言語の価値が低下しているという点については、大いに賛同できる。引用される哲学者の言葉が、なかなか難しい。『中動態の世界』を前もって読んでおくべきだった。
所々に登場する、フランクな会話は興味深いものが多い。...続きを読む講義の余白に魅力があると言ってもよいだろう。

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Posted by ブクログ 2023年09月26日

道具的で記号化してきた現在の言語。

実存主義、エビデンス主義、メタファー、心の闇、アレントやスピノザ、ハイデガーなど引用しながら國分功一郎さんと千葉雅也さんの言語に対する想いも含め、近年変化していく言語をどう取り戻すのか、そもそも言語とはなんなのか、そして言語無き人間とは存在するのか。

例えば「...続きを読むこれは違反だ」とか「違法だからダメだよ」とテレビでモザイク入れて、悪い人を煽ることが当たり前ですが、その一つ一つの問題を法外まで考えている人は叩かれてしまう。
しかもその法外までを考えていくと、自分で考えて言語化しなければならないからめんどくさい。そうなると、もう法律がそうなんだからと言って、エビデンス主義が強くなってしまう。
本当は法外にこそ正義があるのかもしれないのに。

元々たくさんの言語によって法律ができたのに、その法律も記号のようになってしまった。
では今の言語ではない、人間らしい言語とはなんなのか、とても難しいかもしれませんが、とても大事なことなのかもしれません。

課題はあるようですが、もしかしたら中動態という概念が一般的になれば、社会が良くなる気もしてきました。
政治や公共的な問題を考えるには哲学が必要なのかもしれませんね。

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Posted by ブクログ 2023年09月01日

現代社会をとらえる上で重要なヒントがいくつも出てくる。東浩紀「観光客の哲学」にも通じる問題意識がある。現代知識人の危機感が分かる必読書かもしれない。

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Posted by ブクログ 2023年06月11日

ざっくばらんな勉強論(研究論ではなく)として楽しめました。研究ということばはなんかおこがましい、研究じゃなく、一生勉強し続けていたい、という考え方にとても共感。

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Posted by ブクログ 2022年05月25日

2022/05/25 20:56

うーん…つまりは、現在はあまりに直接的すぎる?それが故に、自身の意志なり意見なり、そしてそれを表すはずの言葉が、発酵しない?
だからもっと、考えようぜということなのか?
千葉さんの勉強の哲学も、国分さんの中動態の世界も、買ってはあるのにまだ読み始めていなかったから...続きを読む、どうもそれらを読んでくれていることを前提としたような対談のように思えるので、それぞれ読んでから、また読んでみようかな。

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Posted by ブクログ 2022年05月15日

対談をまとめたもののため、二人の中で共通の知識、言葉選びがあるため理解できていない部分がある。
ところどころ日本語ではなく英語の横文字を調べなくてはならず、少しずつ読むもののやはり何度か読まないとつらい。
(言語を扱え人たちが選んだ言葉だと思うので、選び方にも意味があるということなのか)

これまで...続きを読む読んできたお二人の書かれた著書は、まだ読む対象が一般の人に向けたものだったことがよくわかった。

それでも面白く読めた。
能動的の対義語として存在し、消滅した「中動態」についての話、
個人的に体感のあった、LINEスタンプによる言語の変化。
 エビデンス主義、責任回避の話などがあった。

勉強が足りないので、まだ挑むには早かったかな…「現代思想入門」と同じで、触れられている哲学者たちの考え方に興味が湧く…どんどん濃いほうに向かってるのでここからが本番かな…

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Posted by ブクログ 2021年12月08日

2017年頃から2020年までの國分功一郎と千葉雅也の対談を収録したもの。散文的ではなく一本テーマのようなものが横たわっている。非常に読みやすい。
特に第四章、第五章が楽しかった。

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