【感想・ネタバレ】やさしい猫のレビュー

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Posted by ブクログ

ものすごく、色々なことを考えさせられる物語だった。日本人である自分が、いかに何も知らないかを実感せざるを得なかった。

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2024年03月22日

Posted by ブクログ

そこには見たことのない日本があった。
本当にそんなことがあるのか、信じられなかった。

読んだあとにYouTubeのおすすめに上がってきた動画を見たら、まさに在留許可についての動画で言葉が出なかった、、、

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2024年02月09日

Posted by ブクログ

単にネコ好きだからこの本を手に取ったのだけれど。
非常に考えさせられる内容でした。
日本が嫌いになった。
この本のおかげで、救われる人はたくさんいると思う。
日本人とか外国人とか、関係なく、どこにでもいい人も悪い人もいる。ずーっとその人が悪いわけじゃなくて、そのときの状況もあるかもしれない。
もう少し、様々な人が生きやすい国にしていかなきゃね。

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2024年02月06日

Posted by ブクログ

私は、なんにも知らないな。
日本というぬるま湯の中で、生まれ育ち、そこから敢えて出ようとはせず、生きてきた。
いろんな国、その国の人々、暮らし方...
今までは、あまり接点はなかったけれど、どこでどんな出会いがあるかなんて、わからないよね。
地球上に住む、同じ人間なんだから。

日本はまだ、鎖国時代がどこかに残っているのかな...

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2024年02月02日

Posted by ブクログ

 タイトルから想像して、猫が絡んだほのぼのとした話かと思ったら、全く違ったことに驚き、更に物語の途中で、それまでと雰囲気が様変わりする展開には、まさかの驚愕の思いであったが、最後まで読むと、何故そのタイトルにしたのか、よく分かる気がして、約400ページある、その内容の重みも加わって長く辛い物語ではあったが、そこには、ある家族の決して忘れてはならない、壮絶な人生の大切な記録が残されているのであった。


 物語は、父を亡くした母子家庭の、母「ミユキ」と娘「マヤ」が約15年間暮らしていた、通称ボロアパートを出て行くシーンから始まり、終始マヤが「きみ」に報告する形で、そこに至るまでに何が起こったのかを語っていく展開となる。

 序盤は、ミユキの言葉「二人きりになっちゃったから、仲良くやろうね」からも分かるように、母娘がなんとか協力して生活していく過程の中にも、プッと笑えることが絶妙なタイミングで盛り込まれた点に、人生は辛いことや悲しいことばかりではないよといった印象を抱き、それは、ミユキが意外な形で出会うことになる、クマさんこと、スリランカ人の「クマラ」の魅力的な人柄や、初めて彼と出会った、マヤの新鮮な驚きっぷりもそうだが、中でも、クマさんの3回にわたるミユキへのプロポーズは、とても微笑ましくて必見であるし、ここでの、彼ら三人の家族としての様々な思い出が、後に深い感慨を抱かせることになるのが、話の展開の仕方としては上手いが、なんとも悩ましく切ない。

 そして、上記した驚愕の展開であるが、最初は、これも面白い話が新たに織り成すことで、また塗り変わっていくのだろうと思っていたら、これがいつになったら抜け出せるのかといった、一種の絶望感に近い思いには、読んでいて、とても他人事とは思えなくなり、その切迫した家族の、明日こそはきっとと、僅かな希望を常に抱き続けて生きていくことが、心身共にどれだけの負担になるのかを慮ると、こんな生活よく続けてこられたなと感嘆せずにはいられなかったし、そもそも彼ら三人の家族には何の非も無いはずだったのに、何故そうなったのかを考えると、そこには日本の「入管」こと、入国管理局の知られざる顔があり、誤解を招くおそれもあるかもしれないが、はっきり書くと、日本ってこんな国だとは思わなかったというのが、正直な気持ちであった。

 おそらく、本書の発売が2021年であることと、中島京子さんの本書を書き上げたい情熱を窺わせる、その膨大な参考文献や取材量からも、信憑性は高いであろうと思わせるものがあっただけに、尚更辛いものを感じ、その国の数だけあると思われる、様々な国の事情を、どれだけ考慮しているのかと疑いたくなることに加え、難民や国境、国籍という言葉の意味合いについて、とても考えさせられた。

 例えば、難民とは戦争や飢餓に苦しむ人だけではなく、国を持たないクルド人のように、少数民族として扱われることから、差別や迫害を受けるため、難民として保護して下さいといった、いろんな理由で安全な国にやって来る、その難民認定率が、カナダ67%に対して、日本は0.3%であり、しかも日本に毎年やって来る難民の数は、約1万人だそうだから、認定されるのは、たったの30人ということになる。まあ、これに関しては、国土の広さや人口密度が影響しているのかもしれないが、それにしてもだ。

 更に、難民の認定を待っている間に、ビザ無しで滞在できる短い期間が過ぎてしまうと、オーバーステイとなり退去強制令が出されるが、それに帰れませんとなると、収容されたり、仮放免という制限付きの滞在許可みたいなものになるが、これも期間がだいたい1ヶ月や2ヶ月と決まっており、期限が来たら、いちいち入管に出頭しないといけない煩わしさに加えて、正規の滞在許可が無いので仕事も出来ず、健康保険に入れないから医療費は全額自己負担と、ここで既に大きな矛盾点を感じ、仕事が出来ずにお金が得られない上に、大きな病気になったらどうするのだろうと思ってしまうが、こうした点には、本書の『日本は難民を助けるための仕組みづくりに、ほとんど取り組んでこなかった』に肯けるものがあった。

 そして、日本の場合、正規の滞在資格のない外国人は全員、収容するのが原則で、入管に収容されている、その半数以上が6ヶ月以上で、長い人になると4~6年間も収容されており、収容は決して罰では無いのに、何故こんなに長期間、牢屋みたいな所に拘束させるのか、そこに人権はあるのかと思ってしまうが、日本の制度によると、裁判所の許可もなく無期限に収容していいらしい。

 例外として、赤ちゃんなど収容できない場合は仮放免となり、収容施設には入れないものの、母国に帰るのが前提となり、送還までの生活は大幅に制限される上に、オーバーステイの両親から生まれた子どもは、たとえ日本生まれ日本育ちであっても、非正規滞在者になってしまうことには、さすがに驚き、母国も両親のそれとなってしまうことは、おかしいのではと感じ、生まれてくる子どもには何の非もないのに、生まれてきた瞬間、あなたは非正規滞在者ですよって、いくらなんでも、それくらい人間の裁量でなんとかしなさいよって思ってしまう。

 そして、裁量といえば、本書で印象的だった、『入管はその裁量権が、でかすぎる』の言葉があり、そこには、入国管理局と難民認定機関を同じ所で処理しようとしていることや、そこで働いている人達は、国の機関として忠実に職務を全うするあまり、時には自身の思いと異なる判断を下したりと、その負担は大きいのだろうなと感じられたのも確かであり、そうした点には日本の場合、良くも悪くも、その保守的な姿勢に原因があるのかもと思った。

 本書を読み、改めて日本とは、テロや凶悪犯罪の少ない、これまで比較的平和な国であったと思われるのは、おそらく、そうした極端なまでの保守的判断によるものも大きいのだろうと感じられ、もしかしたら、そのどこまでも徹底した、国民の安全確保に基づいた国の方針が、入管に対しては、思わぬ矛盾点に満ちたものになってしまったのではないかと思い、であるのならば、そこに関しては柔軟な発想や考え方によって、もっと世界に開けた国へと少しずつ矛先を変えていってもいいのではと、私は思ったのである。

 しかし、そうした制度上の悲しみを感じながらも、本書の展開に於いては、それを超えると思わせる、過去からの人と人の繋がりが生み出した、情の素晴らしさがあったのも確かであり、それは、マヤの親友のナオキや、マヤのおばあちゃん、ハヤト、ペレラさんに、ハムスター先生と、その一人一人の負けない思いには、現実を変えられる大きな可能性を感じられた上に、ミユキとマヤの似た者同士二人の、共に喜びも悲しみも分かち合いながら、支え合ってきた姿には、母子家庭だからこそ込み上げてくるものがあったが、その陰に間違いなくあったのは、どれも鮮やかで忘れられない、たくさんのクマさんとの素敵な思い出であり、それを、物語を追っている読み手も、同様に我が事のように思い出して共感出来る、日本人とか外国人とか関係なく心動かされる家族の絆の素晴らしさが、本書のいちばんの読み所であり、そこに中島さんの上手さを感じる。

 確かに、本書で初めて知ったことはいっぱいあり、入管や難民、ビザについて、こんな辛いことが平和な日本で起こっていたなんて愕然とさせられたが、本書の良さはそれだけではなく、数年間にわたる、ミユキとマヤの激動の人生で教えてくれたことは、『普通かどうかなんて、外から見たらわからない』という、実は誰しもが当て嵌まるかもしれないことなのであり、そう痛感した途端、怖さや悲しみが蘇ってきそうだが、それとは真逆の感情が生まれることだってあり得るのだ、ということまで、本書は教えてくれた気がして、それは『きみ』が誰なのかを知ることからも、おそらく実感出来ると思う。

 そして、タイトルの「やさしい猫」は、クマさんが話したスリランカ民話で、その内容は簡潔に書くと、『昨日の敵は今日の友』だが、そこには爽やかさだけではない、『親を殺した者が、その子どもたちを育てていく』といった、常識としてはちょっとあり得ないかもしれないが、それでも全くの0%でもない、まさに日本の難民認定率くらいはあるんじゃないかなと思わせる稀少な出来事ではあるが、世の中にはそういった奇跡的なことも起こる反面、理不尽なことだって起こり得る、そうした世界で私は暮らしていることを、改めて痛感させられた、まさに表紙のような、のどかな景色でありながらも、その中には入国者収容所だってあるのかもしれない、そんな世界に。

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2024年01月20日

Posted by ブクログ

ドラマから入ったのですか、丁寧な筆致で問題をわかりやすく伝えてくれていた。入管に関する入門書に良いと思う

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2023年12月29日

Posted by ブクログ

本の題名のイメージとは異なった長編大作。
スリランカ人の男性と日本人の母娘の家族の物語だが、日本の在日外国人、移民や難民、技能実習生などに関する問題をわかりやすく詳しく描かれていた。
日本人として恥ずかしくなるくらい、私はこの問題に無知だった。最近、入管収容されていた女性が収容施設で体調不良を訴えたにもかかわらず、適切な医療を受けられず亡くなったという痛ましいニュースがあったが、まさに収容されてる方たちへの劣悪な対応、環境が描かれていて戦慄が走った。
入管法は本来、国民を守るべきもののためにあるはずが、在日外国人のみならず、日本人をも不幸にするような今の制度は早急に改善するべきだと強く感じた。
そして、今まで何も知らなかった自分を恥じ、この問題に関わらず、生きづらいと感じている人々の現状を知り、少しでも寄り添っていきたいと思った。

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2023年12月04日

Posted by ブクログ

タイトルと装丁に惹かれて手にした本。こんなお話だったとは。。

スリランカ人のクマラさんと、日本人母娘の、時々クスクス笑い声が聞こえてきそうな温かいお話、、、というだけでは終わらない。途中から何がどうなってるのか分からず、クマさんとともに困惑しながら読み進める。

これは、現実なのだろうか。。在日外国人たちは、こんな制度の中で生きてるのか。なんとも言えない気持ちになる。事実と真実は違うってこういうことかと。腹立って悔しくて泣いたのは久しぶりな気がする。

ただ、最後、本当に畳み掛けるような幸せが。
誰に向けて語りかけてるのかも。あぁよかった。
やさしい猫、のタイトルもとてもよく、納得です。
ホッコリ幸せ。

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2023年11月28日

Posted by ブクログ

重いテーマでしたが、時折ユーモアもあり、優しい人々の言動に癒やされながら、一気に読めました。ニュースでしか聞いたことのない言葉が、私事として実感しました。くまさんと同じような目にあっている人がたくさんいると思うと、悲しいです。これから外国人に助けてもらわなければ少子化の日本は立ち行かなくなるのに…
色々考えさせられました。

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2023年10月24日

Posted by ブクログ

タイトルが優しい猫だから、猫のお話かと思ってたのでビックリ!日本の入官について全然知らなくて色々考えさせられました。
ありきたりな感想だけど、戦争がおこっている今、世界中の人が平和に暮らせるといいな。と強く思いました。

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2023年09月24日

Posted by ブクログ

新聞連載を最初に読んで、単行本を読んで、今ドラマを見始めた。
ほのぼのとした温かいストーリー。
在留外国人や技能実習生問題についてよくわかった。
子供目線で社会を見つめる描き方がよかった。

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2023年06月25日

購入済み

読んで良かった!読むベッキー!

ここ数年で日本の入管のことで苦しむ外国の方のニュースや映画が多発しているけど、この本の話はまたその事柄を身近に考えさせてくれた。。。他人事にせず、自分にできることは何なのか?少なくとも「知ること」。とりあえず、こうやって感想を書くこと!一人でも多くこの国の現状を知る必要がある…と深く強く思わされました。オススメします。

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2022年12月24日

Posted by ブクログ

読んでいると息苦しくなる。なんとかならないのかと。他人に自分を理解してもらうことは難しい。素直に話を聞いて判断して欲しいけど、制度を悪用する人を排除する方向に力が働くと、意地悪くもなるか。

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2024年05月16日

Posted by ブクログ

フォローさせていただいているかたの本棚でみかけて
読んでみたくなった一冊。

『やさしい猫』は2020年5月~2021年4月まで読売新聞の夕刊で連載され
2023年にはNHKでドラマ化されたのだが
私はまったく知らなかった。
この本も内容をしらないまま手にしたので
『やさしい猫』というタイトルと装丁から
ほんわかした物語かと思いきや、実際は…。


結婚を決意したミユキさんとスリランカ人のクマさんだったが
クマさんは在留資格が切れて入国管理局に収容されてしまう。
ミユキさんとクマさん、そしてミユキさんの娘であるマヤは
ただ家族3人で穏やかに暮らしたかっただけなのに
日本という国はそれを許してくれない。


入国管理局、在留資格…、等々。
聞いたことはあるけれど…。
『やさしい猫』を読みながら
2021年に入管でスリランカ人の女性が亡くなったことを思い出した。
その時はその事実を知って胸が痛んだけれど
それ以上のこと、入国管理局とか在留資格とかについて知ろうとしなかった。
この本で知る日本の制度はとてもいびつで
誰のための制度だろう、と考えさせられた。
そして、「日本人はあそこ(入国管理局)で何が起こっているか、ぜんぜん知らないよね」というフレーズには
心に鋭い刃物を突き刺されたような感じだった。

海外で暮らしていた頃
外国人の友人たちは日本人に対してとても好意的だった。
「日本人が好き」という友人も多かった。
みんな口を揃えて言ったのが
日本人は「まじめ」「親切」、そして「信頼できる」と。
「なぜ信頼できるの?」と聞いたときに言われたのは
日本人の仕事に対する姿勢とか、日本製品の質の良さだった。
日本製は信頼できる、その製品を作る日本人は信頼できる。
そして、日本人に仕事を任せると安心だ、と。

だが、これが国際社会の中の日本の話になると
彼らの評価は一変した。
私自身、学生時代に政治について友人と討論した、なんて経験はほぼない。
でも、彼らは違った。
自分たちの国のこと、制度のことなどもよく知っていた。
そんな彼らから見たら、国際社会の中の日本についても
そして自分の国のことをあまりにも知らない私にも
思うことがあったのだろうなあ、と今は思う。

今も、世界で起こっている侵攻などの理不尽さには怒りを覚えるのに
自分の国のことからは目をそらしている。
そんな自分を思い知らされた。

『やさしい猫』は心に響いて、考えさせられる一冊だった。

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2024年05月13日

Posted by ブクログ

日本の入管制度や、外国人労働者の権利など様々な課題を浮き彫りにしている作品。

「きみ」宛に文章が綴られているが、正体は最後に明かされる。
入管は厳格にしていなければいけない反面で、施設で病気になっても治療をしてくれないことや、裁判になったとしても過酷な取り調べがあることなど、ここまで厳しく苦しめる必要はあるのだろうかと考えさせられる。

ナオキくんはその後、どうなったんだろう。幸せになっていますように。

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2024年04月30日

Posted by ブクログ

最初は、国境を越えた温かい出会いのお話しかなぁと呑気に読んでいましたが、こんなに大きな壁が立ちはだかるとは…という感じでした。
そして、在留資格や入管のことなど全然分かっていなかったことを痛感。
楽しくもあり、考えさせられることも多い一冊でした。

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2024年04月26日

Posted by ブクログ

題名からしてほっこり系のストーリーかと思いきや、日本人の子持ちの未亡人とスリランカ出身の男性との家族になるまでの難関ストーリー。
語り口調の文面で、親近感あり、また、一つ一つの小節の終わりに予期せぬ出来事があるような伏線もあり、もっと先に読みたい気持ちに駆られる。
母親とその娘の恋相手が、それぞれ、在留外国人であり、簡単には結ばれない原因がここに書かれている。つくづく、日本人の嫌がらせにカッカしながら読み進めていました。
後半は、オーバーステイをしたが為、裁判まで起こしてしまう。難しい状況の中、私自身も知らなかった世界を勉強させてもらいました。
全てが終わり、この語り口調は誰にあててるのか判明!読者に宛ててると勘違いした私でした(^◇^;)

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2024年04月14日

Posted by ブクログ

てっきりほんわか家族小説かなんかだろうと思って読み始めましたが、まさかの入国管理局小説でした。
以前「マイスモールランド」というクルド人の少女についての小説を読んで、入国管理局の悪辣さは知っていましたが、本作もまた入国管理局と日本という国の偏狭さ悪辣さが感じられる本でした。
刑務所よりもひどい入国管理居の実態を知ったら日本人でいる事が恥ずかしくなると思います。日本が大好きな外国人みたいな番組を見てホクホクしている人たちは、技能実習生という現代の奴隷制度を日本という国が推し進めている事を知った方がいいし、基本的人権を無視した入国管理局のしている事をYouTubeでもいいので見てみた方がいい。

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2024年03月18日

Posted by ブクログ

ネット上では立場によってかなり意見が変わり、過激な発言も見られる領域の話だが、本当にケースバイケースで判断が必要で難しい話題だと思った。

結婚詐欺など悪事を働く人がいるから、正直で真面目に生きている人が疑われて損をする世の中だなと思った。

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2024年03月18日

Posted by ブクログ

感動の涙。
オーバーステイで国外強制退去を命じられたクマさん。3歳で実父を亡くしたマヤと母ミユキと日本で家族になろうとする愛の物語。
マヤの親友ナオキや山形のおばあちゃん、ハムスター先生(弁護士)、最後に出てくる整備工場の社長。素敵な家族には魅力的な人たちが集まる。

収監や裁判など、読んでいて怒りが込み上げてくる辛い箇所も多いが、それらを上回るハッピーな文章。

『ボーダー』佐々涼子と、どちらを先に読む方が良いだろうか?

映像化希望している。

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんの予備知識もないまま読み進め、
どんな良い話になるんかなと思いきや、
暗い暗い世界に展開していった。
以前ニュースになったスリランカ人女性の死亡事件。
あまり関心を持たなかったが、この本を読んでかなり心を痛めた。
あたり前のように今もされているかと思うと腹立たしい。
ビザや日本での外国人を取り巻く環境について色々な知識を得れた本。

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2024年02月15日

Posted by ブクログ

スリランカ人のオーバーステイの話
難しい入管の話とか、裁判用語とかは読み飛ばしたけど、
世の中はいろいろあるよなあって。
やさしい猫ってスリランカの昔話だとか、ほんとか嘘かは知らないけど。
猫がね、ネズミのお父さんとお母さんを食べちゃって、ネズミの子どもたちが泣いているところに行き会って、
自分がネズミのお父さんとお母さんを食べてこういう事態になってることに気付いて、
反省してネズミの子どもたちを自分の子どもと一緒に育てるって話。
いろんなことの寓話として考えると面白い。
強者と弱者とか、男と女とか。
日本の入管制度、難民問題は課題が山積だ。

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2023年11月27日

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知らないでは済まされない。日本のこと。難民のことは、知っているけど、収容されている海外の人、健康保険にも入れずいる人、何も知らなかったし、知ろうともしていなかったかも、、

本当にいい国なのか日本は。

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2023年11月17日

Posted by ブクログ

知らないことがいっぱいあった。
もちろん言葉としては知ってたけど。入管も難民も収容も裁判も。

ハラハラしながら一気読み。
クマさんたちには幸せになってほしい。
世の中善人しかいなければ、もしくはキッチリ善人と悪人しかいなければ、特に問題にはならないお話だろうけど、そういうわけにはいかないんだよね。

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2023年10月06日

Posted by ブクログ

父親が病死した母子家庭とスリランカ出身の外国人が出会い、家族となる話し。娘の視点から、謎の誰かに宛てた日記の体裁で進められていく。タイトル通りのやさしい心持ちになるかと読み進めたが、途中までは良かったが仕事を失ったあたりから不穏な雰囲気が出てくる。
次々と出てくる法律問題と行政の対応。あちこちの入管で起きている事件を元にしているのだろうが、理不尽な制度と窓口となる公務員達の対応の酷さに不快な気持ちが込み上げる。大事な税金で運用されているので、しょうがない面もあるのかもしれないが、疑いを前面に押出し、犯罪者に仕立て上げるやり方。病気であるのに医者の診察も受けさせない。こういうやり方で、何人も殺してしまったことが実際に起きている。不服申立てで裁判をしても、勝つ確率が1〜2%と絶望的。難民申請も同様に日本では認められることが少ないとか。
少子高齢化で人手不足の日本。外国人に頼ることが多くなっているのに、何時までもこんな理不尽な対応をするのだろうかと強く感じてしまう。

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2023年10月05日

Posted by ブクログ

タイトルからは想像つかないくらい重めな話だった。知らなかったことも多くて勉強になりました。法とかルールってなんなんだろう。

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2023年09月08日

Posted by ブクログ

マヤは3歳の時に父をなくしてから母と2人暮らし
東日本大震災の時に母はボランティアで現地に行き、同じボランティアのクマさんと出会う
クマさんはスリランカ人
2人は数年後再会して恋に落ち
数年後に婚約をするが
ある日クマさんは入管法違反で施設に収容される

幸せだったはずの一家
クマさんは強制送還されるのか
収容されたままなのか
釈放されて今までの生活がもどるのか

私の知らないことがここにはたくさんあった
これは現代におこっていることだと考えたら
胸が痛い
理不尽で融通のきかない日本社会にため息が出る

残酷な世界から優しい世界がチラホラ見えるのは
母、母の恋人、弁護士の先生の名前と雰囲気
練乳の入ったミルクティー
からなのだろうか

良い小説に出会えた

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2023年08月20日

Posted by ブクログ

タイトル、表紙の感じと、内容が全く違った。自分の国が、海外の方にとってどれだけ生きにくい世界なのか、まざまざと思い知らされた。日本に生きている以上、理不尽だとしても理解しておく必要がある。

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2024年05月17日

Posted by ブクログ

 しんどい話の本が続いたので、少し柔らかい話を読みたいと思い、カバー絵とタイトルだけで手に取った。
 読み始めて、今回もしんどい話と気がつくも止めることは出来なかった。
 入管、難民、不法滞在、収容施設ほか、外国人に対して日本国がどのように対応しているか、うっすらとしか知らない私たちに、わかりやすい言葉で考える機会を与えてくれたお話だと思った。
 このお話は、善良な人々のケースであったが、そうでもないケースもあると思う。入管職員の苦悩もあるかと感じる。次はそんな話も知りたい。

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2024年01月04日

Posted by ブクログ

面白かった。
知らない世界だった。
こんな大変な子供時代は嫌だなぁ。
あとハヤトはどうなったんだろうか。
それが気になった。

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2023年11月12日

Posted by ブクログ

留学生や外国人の就労について日本人があまりにも無関心だと感じる。それだけ日本が日本人にとって住みやすく、平和な国なのだと思う。外国人の学生や就労者を奨励していくべきだが、一方で外国人も日本のルールにしっかり従ってほしいと感じた。知らなかったでは済まされない。それは私達日本人も同じだ。
この物語ではクマさんがあまりにも優しく真摯に家族に向き合うので、クマさんの日本滞在がなかなか認められなかったのには理不尽さを感じた。ただ、日本人との偽装結婚により、ビザを不正に取得する現実もあるのかなと思ってしまった。家族の絆を感じる物語だったが、現実はどうなのかと考えさせられるストーリーであった。

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2023年09月17日

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