【感想・ネタバレ】PIT 特殊心理捜査班・水無月玲のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

AIによるビッグデータ分析とプロファイリングのアプローチを、相互補完的に活用した捜査支援を行うという設定は興味深く感じました。また、蒼井の過去や下半身不随という玲の設定から、二人の過去に絡む事件の犯人を検挙するのではと想像し、それらと現在進行形のV事件がどう絡むのかがとても気になり、かなり惹き込まれて読んでいたように思います。

しかし、途中から何か違和感を覚えるように…… まず、下半身不随の玲が床に頭をつけて春の兄に謝罪する場面。実際にどうなのか分かりませんが、正座した状態から額を床につけるには足の筋肉も使うと思っていたので、ちょっとここで引っかかりました。

そこは私の思い込みかもなーとも思っていましたが、決定的だったのは羽生を追い詰める場面。組織の指揮系統を重視していたのに単独行動をとったこと。羽生が屋上から転落死して下半身不随のはずの玲が屋上に残されていた結末があまりに出来すぎていて、強い違和感がありました。そこから、これは十中八九「ユージュアル・サスペクツ」的なアレだな、と思ったら案の定の結末。

ただ、予測がついたから楽しめなかったわけではなく、むしろ想像力を掻き立てられたところは面白かったかも。おとり捜査のシーンは緊迫感があったし、古参の刑事とのギスギスしたやり取りなどの部署内人間関係も、ステレオタイプ的でしたが個人的には悪くなかったと思います。

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2021年12月05日

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