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Posted by ブクログ
辻村作品をもっと読んでみたくなって装丁が可愛いからという理由で手に取ってみました。
その可愛らしさとは対照的にずんと重みのある内容です。
短編集だけどどれも密度が高かった。でも読みやすい。読後感は決していいものではないけれど面白かった。
人間の記憶とはいかに曖昧であり、物事というものは見る人が変わるとこうも変わるのかという怖さ。
自分だって無意識に人を傷つけているかもしれないし、その逆で他人の何気ない一言や行動に傷ついたりする。
どちらの立場に立つこともあるのだ。そう思い知らされてぞっとしました。
みなさんのレビューを拝見すると解説も含めて良いと言う声も多いので文庫本も手に取ってみようと思いました。
※追記
解説も良かった。ぼんやりとしていた部分を言語化して貰えた感じがする。幽霊、きっと誰の心にも棲んでるよなぁと思うのでした。
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『ナベちゃんの嫁』
はたからみたらなんだよあの礼儀のないメンヘラ女!キッツ!重い!と思われても仕方ないような女の子を嫁にしたナベちゃん。
ナベちゃんにとって、ストーカーさせてしまったというその事実が悔しかったんだろうな。だから「救えなかった」なんて言った。俺ならその重たい愛情を全部受け止められるのに…って思ったんだろうし、実際きちんと受け止めてるみたいだから良い男だと思う。
適材適所とはよく言ったもんだな。
女の子が嫌がるようなそぶりを徹底的に辞めているのも有言実行の男だと思った。昔からの友人にさえ昼休みの時間帯だけ連絡を許可しているあたり、相当束縛が強いと思うけど、私はナベちゃんとその子が出会えてよかったと思う。
ナベちゃんに幸あれ。
『パッとしない子』
読み終えた後、頭がガーンとなってしばらく息苦しくなった。本のタイトル通りの噛み合わない会話だった。
佑の言っていることが全て本当なら美穂はあまりにもひどい先生だし、多分そう言う先生はいるんだろう。私にもすこし心当たりがある。
それにしても、なんら非を認めずに私のせいじゃないと言えるのはかなり不快感があったけど、実際そんなことになったら非を認めて謝れる人なんてごく少数なんだろう。美穂はやってないと思っているのだから尚更だ。
「パッとしない子」なんて印象だったと言うことは、それだけの関係性の人だったという佑の言葉だけは正しいと思う。
『ママ・はは』
世にも奇妙な物語…!?
前の母は一体どこに行ったのか。着物の話をすると、必ず今のママから電話があると言っていた。
あの、ちょっと抜けたスミちゃんの理想通りのママから…。
もしかしたら、真面目教の前の母も理想通りの娘と楽しくやっているのかもしれない。
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一気に読んだ。
現実より現実的。
見ないふり、無いふりして蓋をして、自分の都合のいいように事実を捻じ曲げそれを事実と思い込む。
人間など偏見と思い込みだけで生きているし、「事実」なんて無い。ましてや真実などどこにも無い。
どの時代でも老若男女の愚かしさは変わらない。変化しない。私含めて人間という動物は醜い。救いようもない。
「ママ・はは」は宮部みゆきさんのアンソロジー『宮辻薬東宮』で読んだのだけど、初出はどちらなんだろう?
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表紙が可愛くて買ったけど、中身はずっとゾワゾワしっぱなしでした!
短編小説で読みやすいところも良かったです。
普段あんまり深く考えずに言葉を発するタイプの私にグサっとくる本でした。。
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思いがけず言ったことでも相手の中にずっと残り続けることもある
悪意がないから別に言っていいて訳ではないし
どんな意図があったのか、意図もなく言っていたのかは相手にはもちろん、本人すら意識していない
自分の言葉にはきちんと責任持てるように
言葉を大切に紡ぎたい
言葉て難しいけど面白い
すごく幸せな気持ちにもなるし、ときに何ヶ月何年も傷として残るんだなと
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こっっっわい、、、
自分にも思い当たる節がありすぎて心臓が痛んだ
ナベちゃんのヨメは、
同期の女の子達がみんな、ナベちゃんと本当はどういう関係だったのか気になる
下世話だけどもしかしたら…と思っちゃう笑
されたことは鮮明に覚えてるってなんか嫌だな
した側もされた側も、記憶が自分を守ろうとしてるっていうことなんだね
私には繊細さが欠けているなーと思った笑
Posted by ブクログ
『傲慢と善良』を読んだ時も思ったけど、辻村さんは、人の腹の底の底にある、半ば本人も無自覚な感情や思考回路についての表現がとても的確で驚く。読んでいるこちらのことまで見透すような突き詰めた言語化で、嫌な緊張を強いられた。
最後の話は、特に自分や自分のまわりにいたクラスメイトたちにも当てはまりそうだった。傷ついた思い出がたくさんあるけど、私も誰かを傷つけていた可能性もある。私が当時の人間と今あまり関わりたくない理由がまたひとつわかった気がした。
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レビューを拝見し、単行本にはない解説を読みたいと文庫を買うまで時間がかかった。
気になったのが、対立するような2人の人間を表現しているのに、ただ1人の心情で書かれている点。そのほうが、恐怖心、理不尽だという怒りがわかりやすいからかなと思った。
過去は変えられない。
そして覚えていたり忘れていても、いつキバを剥くかわからない。
相手をぞんざいに扱わないことが、亡霊を生み出さない出口かもしれない。
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解説にあった通り、過去の傷は幽霊を生む。短編集だが、それぞれの話でそれぞれ違っていても似ている幽霊が見えた。特に【ママ・はは】は、自身のことを書かれているのかと思うほど、私が今も抜け出せない歪んだ親子関係と表していた。最後はちょっとファンタジーホラー感が強くて、ん?となったが、でも、そこから生まれる幽霊を上手く表しているようで、表していないようで、きっと似たような経験をしても生まれる幽霊は人によって違うのだとも知った。
面白い
とにかくなんかゾワゾワする。ひとつひとつの話がすべて自分にももしかしたらと思い当たるところが少しずつある。
是非みなさんにも読んでもらいたい。
ちょっと怖いくらいどちらの立場もわかるので辻村深月先生はすごいなと思った。他の作品も読んでみたくなった
Posted by ブクログ
面白い。でも読んでいて辛くなる。
無意識の悪意がどんどん暴かれ、深掘りされる。
誰でも経験しているような出来事で、現実ではそれをされた方もした方も忘れて生きて行くことが多いのではないだろうか。
善良で当たり障りのない様に生きてきたつもりの私も、いろんな人を傷つけてきたんだろう。たまに自覚がある時もある。でもわざとやったんじゃない、仕方がないって、忘れて行く。都合がいいもんだ。
いろんなことを思い出させてくれる。
そんな話でした。
Posted by ブクログ
「傲慢と善良」に続き、辻村さん作品2作目。
傲慢と善良の時にも感じたけど、読み進めるの、いやー疲れる(良い意味で)。
疲れると感じるのは、出てくる人間の嫌な部分が
自分の中にもあり、それを思い出すからだろうな。
3作目は元気な時に読みたい!
Posted by ブクログ
4.0点
パッとしない子
早穂とゆかり
この2話は、読んでて胸がギュッとなってしまう。
全ての人が体験する小学校のスクールカースト。
あれ程残酷で狭い世界は、どこを探してもないと思う
私も同じような辛い経験あったな。。と共感する反面、あれ?私も同じようなことしてない??と自分の過去を頭フル回転で思い出す作業が発生する
思い出せない時点で、やらかしてる可能性は大いにある笑 いや、笑えないんだけど。。
辻村さんの作品には、自分の過去は大丈夫?と問いかけられるものが多いなと感じる
じゃあ、これからはどう生きればいいの?と。
さくっと読める短編集ではあるけど、4作品全てが心臓にのしかかってくる重みのあるストーリーでした。
ママ・はは
これは考察のしがいがある、個人的には最も好みな作品でした!
Posted by ブクログ
誰かのお薦めを見て手に取った一冊であったため、タイトルについて深く考えることなく読んでいた。そして最後の章まで読み終わり、解説に目をやった時、ハッとその意味がわかる。
各章(ママ・ははを除く)の一人称視点となって描かれる登場人物は、皆時折、自身を正当化しているように感じられた。「自分だけじゃないのに」、「私が意図してやったことじゃないのに」「向こうだって」そういった考えを持つのは、自分の無意識の中にある本音からしてみれば自然なこととも言えるかもしれないが、その無意識の中から紡がれる言葉一つに、本音が痛々しく、雑に、そして明に刻まれている。
ある意味グロい。しかし、母親への希望を一切捨て、実家に戻らないと決めたスミちゃんと違って、たすくんとゆかりの“(一人称視点でいう)逆襲”は、裏返せば、彼らがまだ諦めていないからだとも言える。自分もこういうのやってるなあと素直に思い、一緒に胸をキリキリさせた。自分自身の醜い部分を強く自覚させられる一冊。この本に、共感できないような、彼らのような醜さを持ち合わせない人間など、この世に存在するのだろうか。
Posted by ブクログ
栞につられて購入しました。
自分の中にある嫌な感情をまざまざと直視させられた気分…
本人がいない所で繰り広げられる話のリアルさでものすごく嫌な気持ちになりました!良い意味で!!!
本当に人の深いところにある感情を書くのが上手くて惹き込まれました。
Posted by ブクログ
その場にいない人間が話題にあがってる時の陰湿な雰囲気がすごく生々しくて、あーあるあるこういうの…と思いながら読んだ。今しあわせそうにしている相手に対して へ〜、と無関心を装いつつ、「でも昔はああじゃなかったよね」と蔑みながら親近感や優越感を醸し出す人間の小ささが見事に描かれてた。
Posted by ブクログ
今まで生きてきた中で
「えっ・・・私の何が悪かったの?」
「どうしてそんなことを言われなければならないのだろう?」
と、思ったことがある人は多いと思う。
なぜそんなことを言われるのか理由を考えてみるが、自分基準で考えるから、理由はますますわからない。
理由が知りたい。
しかたがないから「あの人だったらどう考えるだろうか」と頑張って相手基準で考えてみるがなんだか納得がいかない。
【分からないまま進む勇気を持つ】
自分の捉え方と他人の捉え方
自分の正義と他人の正義
自分の今までの経験と他人の今までの経験
それぞれ違う。
だから、自分が理不尽だと思うようなことをされたと思った時、その理由を見つけようとしてもしっくりこない。
考えた理由はどこまで言ってもやはり自分基準よりの理由になってしまうからだと思う。
結局はほんとのところは分からない。
だから、そこそこ考えたら終わりにしよう。
分からないまま進む勇気を持つことも必要なんじゃないかと私は思った。
Posted by ブクログ
ストーリーを忘れてしまっていたため、再読。
辻村さんは、人の少しイヤな部分を描くのが本当にうまいと思う。
4つの短編の中に出てくる登場人物、どれも程度の違いこそあれど身に覚えのあるイヤな部分を持っていると感じた。解説にもあったが、みな自己表現の苦手な人物だったのだろうと思う。私自身、人に思っていることを伝えることを諦めてしまうことが度々あるが、突然感情を爆発させることのないよう、日頃から対話することを心掛けたいと思った。
Posted by ブクログ
うまく言葉にできないけれど、
“なんかわかる”がつまった一冊だな
と思いました。
幼いときにされたことって
大きくなってからも引っかかっていることが
少なくないように感じます。
私には当時言われたことやされたことで
今も引っかかっていることがあります。
それはふとした瞬間に思い出して、
モヤモヤとしたやるせない気持ちになります。
でも、もしかしたら
私自身が覚えていないだけで
私も同じようなことをしているかもしれない。
心の奥底で思っていることは、
意外と相手に伝わっているのだと
改めて思いました。
表面上でつきあわないといけないときも
あるけれどお互いにとって
心穏やかに過ごしていきたいものだなと
思いました。
Posted by ブクログ
短編が4つ入っていてするっと読めました。
ただし内容自体はそんなするっとはしてません。イヤミス……というほどではないにせよ、そこそこ重いです。
因果応報と言えなくもないですが、すっきり爽快!とも言えず。絶妙にイヤ~な気持ちになりました。そういうエンタメを享受できる人向けです。私は好きです、こういうのも。
2話目、4話目などは主人公に共感できずイヤ~な気持ちになりましたが、1話目の『ナベちゃんのヨメ』は主人公周りの友人の気持ちになっていたので大反省でした。
つまり、みんな被害者の気持ちにも加害者の気持ちにもなれる素養があるってことなのかな。
人間って自分にとって都合のいいように解釈して、ときには過去の出来事も捻じ曲げたりするよね~!私も絶対そういうことしてるんだろうな……と思いつつ、思い当たらない事実がなによりの証拠って感じで怖いです。都合よく忘れてるんだきっと。
Posted by ブクログ
胸糞があまりにもすぎる...人間、されたことだけは細かく覚えている(曲解もしているだろう)よなという被害者意識について. 有名になっているという立場から、相手を批判するのは卑怯だし、傲慢だとも思った. この話が如何に刺さったとしても、子供あるいは学生時代の話なので取り戻し用がないし、教訓の再現性(?)がないのも胸糞の要因としてかなり挙げられるのではないだろうか
3はファンタジー要素との引き際が不明瞭であまり好きではなかった. 2と4は話がかなり似ているが、2の方が好き.
内容に引き込まれたい人へ
誰もが人生の中で心あたりのある部分に気付かされる作品です。読み終わったあとスッキリするというよりは、改めて自分自身の行いや言動について再考させられました! 中の話はいくつか別々の話で途切れているので、繋がってはいませんが、一貫した共通点があります。
Posted by ブクログ
4つの短編物語が収録されている。
話の展開が意外なものばかりで、読んでいてどきどきして苦しい場面もあったが面白かった。
自分にとっては美しい過去の記憶が、はたして相手にとってもそうであるとは限らないという怖さ。
Posted by ブクログ
何度も読み返したい訳では無いがたまに読みたくなるやつ。どの話も後味は悪い。
「パッとしない子」と「早穂とゆかり」はほぼやりたいことは同じ?この2つ特にグサグサくる。
過去をどうしても自分の良いようにねじ曲げがちなのはわかる気がする。
Posted by ブクログ
自分にもある、直視したくない部分を明らかにして見せ付けてくるので辻村深月さんの本を読むときは覚悟が要るし恐ろしい。
直視せざるを得ない。
普段意識してない、意識しないようにしているだけで、こちらに書かれているようなことを「言う側」にも「言われる側」にも回れるだろうということはわかります。
過去は変えられないので「言われる側」になったら相手から幽霊が出てくるのを粛々と受け止めるしか無いと思う。
「言う側」になるかどうかは、勇気を出したり、前に進むにはここをどうにかしておかねばという決意ができるかどうか。
この本に描かれているケースは取り返しがつかないし、「ママ・はは」にいたっては存在すら無かったことにされている。
「ママ・はは」が一番面白かったです。ACの克服の方法、こういうのもあるのか(ない)
『「なんでわかってくれないの?」とは言えない。それはわかってくれる可能性がない人に対しては発することができない言葉なのだ』。
解説者がカウンセラーなので、この本をどんよりした気持ちだけで読み終わることがなくて、それがすごく良かった。
傷付いた心を殺して、わたしも幽霊を抱えて生きています。
誰だってきっとそうで、そのことを忘れずに人と接していきたいです。
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そういうのあるってとこが多くて面白い、なべちゃんの嫁、パッとしない子がとくにおもしろかった
全体的に、女子同士であまり可愛くない内容の会話をしてる時のような感覚で読んでいた
やばいやつ!とも思うところもあるけど、共感できてしまう。自分でも気付いてないうちにそういう要素が出てたりしないかとか、話した言葉など自分の思いと相手の受け取り方の程度が大きく乖離していたことはないか、とか考えたりした
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3.5
他人へのリスペクトが大切だと思った。
軽んじている態度は無意識のうちに滲み出る。
人を無意識に傷つけないように、そして人の無意識にも理解を示せるようにしたい。
ただ本書にある復讐はやりすぎな気がした。
勿論何をされたかにもよるけど、本当の意味で過去を乗り越えているのならそこまでする必要が無いと思った。その思い出に強い感情が紐づいているならまだ執着していて消化出来ていない過去なのでは。
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この物語を読んでいる途中も、読み終えたあとも。何度も思ったのは自分の事だった。
『私は、どうだろうか』と。
過去、私は誰にどう言ったか、どう言われたか。他人からどう思われていたか。子供の頃、あまり関わりの無かったような子達の顔ばかりが様々と浮かんできた。
子供の頃、いじめられていた子といじめていた子。それが、大人になって再会を果たした時、逆転する。
...嗚呼、『いじめ』なんて言ってしまうと大袈裟に聞こえてしまう、だったか。
とにかく、その立場は誰にでも、どちらにもなりうる。かつてを思い出して、どちらにも当てはまりそうだと、自分で思った。
嫌なことは忘れ、自分の都合のいいように過去を置き換えている。
たった一つの出来事でも、とらえ方ひとつでその事実は変わってくる。
自分の過去言った何気ない言葉は、もしかしたら誰かをひどく傷つけていて、それを蒸し返され、その事実を突きつけられた時、私はきっと何も出来ずただ傷つけられるしかないだろう。そう思うと人に会うのが怖くなる。
『ホラー』では無いのに恐ろしく、心の痛いところを突かれ、『背筋の凍る』お話でした。
Posted by ブクログ
辻村深月さんの短編集
『噛みあわない会話と、ある過去について』
ミステリー&ホラー小説のような趣きの作品で、短編毎の関連性はない。登場人物の心の表側に目を向けていると、やがて裏側にある心の闇が姿を表す点が共通している。
誰しも過去の経験から、何れかの作品で少なからず思い当たる節があると思う。人の心の表裏を繊細かつ大胆な描写で見事に描き切った作品だった。
特に、「パッとしない子」と「早穂とゆかり」での緊迫感漂う密室での対峙シーンは、読んでいて居心地が悪くなる程だった。
執拗に相手を責め立てたり、過去の負の記憶に固執する姿はあまり共感出来なかったが、過去に受けた傷が大きい程、その報復は意表を突いたものとなるんだろう。願わくば、そんな場面に遭遇することが無いように、相手の気持ちに寄り添える人でありたいと思う。
以下、短編の簡単な紹介
「ナベちゃんのヨメ」
大学時代に女友達に混じり仲の良かったナベちゃんが結婚するという。紹介された婚約者はどこかズレていて・・・
「パッとしない子」
国民的人気アイドルになった教え子が母校訪問にやってくる。小学校教諭の美穂は再会を喜ぶのだが・・・
「ママ・はは」
スミちゃんは子育てに強い拘りをもつ母に育てられた。抑圧されて育った彼女の心が求めたものとは・・・
「早穂とゆかり」
塾経営者で時の人となったゆかり。学生時代のゆかりの秘密を知るライターの早穂は彼女の元へ取材に出向くのだが・・・
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2024年17冊目
解説に描いてあったようにこれは怪談だ。背筋がゾッとして、息苦しい物語。幽霊なんかより、生きている人間が一番怖い。そう、改めて思わせる1冊。
「成長した子どもが、大人になってからの親の子育てを肯定できるかどうか」子育て折り返し地点で出会った言葉。子どもにそう思ってもらえたら最高だよな。