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あなたの「過去」は、大丈夫?
美しい「思い出」として記憶された日々――。
その裏側に触れたとき、見ていた世界は豹変する。
無自覚な心の内をあぶりだす「鳥肌」必至の傑作短編集!
大学の部活で仲のよかった男友達のナベちゃんが結婚するという。だが、紹介された婚約者はどこかズレていて――。
「ナベちゃんのヨメ」
国民的アイドルになったかつての教え子がやってくる。小学校教諭の美穂は、ある特別な思い出を胸に再会を喜ぶが……。「パッとしない子」
人の心裏を鋭くあばく傑作短編集!
Posted by ブクログ 2024年02月17日
辻村作品をもっと読んでみたくなって装丁が可愛いからという理由で手に取ってみました。
その可愛らしさとは対照的にずんと重みのある内容です。
短編集だけどどれも密度が高かった。でも読みやすい。読後感は決していいものではないけれど面白かった。
人間の記憶とはいかに曖昧であり、物事というものは見る人が変わ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年05月01日
一気に読んだ。
現実より現実的。
見ないふり、無いふりして蓋をして、自分の都合のいいように事実を捻じ曲げそれを事実と思い込む。
人間など偏見と思い込みだけで生きているし、「事実」なんて無い。ましてや真実などどこにも無い。
どの時代でも老若男女の愚かしさは変わらない。変化しない。私含めて人間という動物...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月13日
思いがけず言ったことでも相手の中にずっと残り続けることもある
悪意がないから別に言っていいて訳ではないし
どんな意図があったのか、意図もなく言っていたのかは相手にはもちろん、本人すら意識していない
自分の言葉にはきちんと責任持てるように
言葉を大切に紡ぎたい
言葉て難しいけど面白い
すごく幸せな...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月22日
『傲慢と善良』を読んだ時も思ったけど、辻村さんは、人の腹の底の底にある、半ば本人も無自覚な感情や思考回路についての表現がとても的確で驚く。読んでいるこちらのことまで見透すような突き詰めた言語化で、嫌な緊張を強いられた。
最後の話は、特に自分や自分のまわりにいたクラスメイトたちにも当てはまりそうだっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月16日
レビューを拝見し、単行本にはない解説を読みたいと文庫を買うまで時間がかかった。
気になったのが、対立するような2人の人間を表現しているのに、ただ1人の心情で書かれている点。そのほうが、恐怖心、理不尽だという怒りがわかりやすいからかなと思った。
過去は変えられない。
そして覚えていたり忘れていても...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月19日
解説にあった通り、過去の傷は幽霊を生む。短編集だが、それぞれの話でそれぞれ違っていても似ている幽霊が見えた。特に【ママ・はは】は、自身のことを書かれているのかと思うほど、私が今も抜け出せない歪んだ親子関係と表していた。最後はちょっとファンタジーホラー感が強くて、ん?となったが、でも、そこから生まれる...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月16日
本当にパッとしない子なんだろうな、彼らにとっては。パッとしないというよりは、理解できない、繊細すぎるからそういう表現になっている気がする。そして、自分の中で見える部分だけで判断する。
思いを告げようとするエネルギーが素晴らしい
幽霊
解説も良かった
短編小説で心情や情景をここまで描けるところが...続きを読む
とにかくなんかゾワゾワする。ひとつひとつの話がすべて自分にももしかしたらと思い当たるところが少しずつある。
是非みなさんにも読んでもらいたい。
ちょっと怖いくらいどちらの立場もわかるので辻村深月先生はすごいなと思った。他の作品も読んでみたくなった
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