【感想・ネタバレ】木曜殺人クラブのレビュー

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Posted by ブクログ

ミステリとして謎そのものを楽しむというよりかは登場人物の掛け合いを楽しむほうに軸を置いた方が吉な気がする。会話がイギリスっぽさ全開だし登場人物は全員ありえないくらいパワフルで私は大好き。こういう歳の取り方をしたい。疲れていて元気になりたいとか元気な話を読みたいとかそういう人にオススメ。

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2024年04月27日

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世の中の年寄りたちがこんなに無駄なく優秀とは思えない。老害になるくらいなら口出しせねばいいのにと思うこともしばしば、それが自分もそう思われる年齢になってきた今でもだ。何も言うまい! と。
いつかは死ぬ、それがいつか、わからない。朝に電話2コールで切ると、相手も電話してきて2コールで切る。無事だってこと。幸せに。長生きしてほしい。みんなそれぞれの人生だ。決まりはない。死なないまでも認知症になり、弱って、静かに逝くこともある。横たわっている時、もしかして、人の声が聞こえているかもしれない、わからないけど、認知症の人、恍惚の人。
うざい、うるさい。でも、この耳順になってきてもまだパートナーに怒鳴りつけたり、これみよがしにしたり、カッコつけている僕には甚だエリザベスのようにはいくまい。
さてこのシリーズ、あと二冊出ている、現在(2024.1.2)。その前に令和6年能登地震が昨日あり亡くなられた人や倒壊した家屋がたくさんある。津波警報で近くの公園の丘や山手の義母の家を夜中に訪れて避難していた。いつ、どうなるとも限らぬので、面白い本をどれだけ読めるか、楽しみだ。
でも、この話、殺す人が多すぎ。
p482 からの引用。
”人生は続いていく、ついに続かなくなるまで。”
ただ、警察に任せるのがほんと少ない。そんなに年寄りで解決したいのかい、と言いたい。
えええ。少しボケてきたエリザベスの旦那とチェックメイトする、貴方、そうか。墓穴を掘る、か。そうか、この場面か、チェックメイトと叫ぶシーン。

ところで、フールズメイトって知ってますか。

いずれにせよ、てんこ盛りでっせ。

で、再読ちょいと。何度でも読める本がいいわ。

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2024年01月02日

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ネタバレ

施設入所中の高齢者たちが探偵役を務めるミステリー小説。
起きる事件は重大なのだけれど、彼らの事件の追いかけ方は鷹揚で優雅。それは登場人物たちがそれぞれに、ある面では老成しているからかもしれないし、もしくは皆、死というものをそもそも身近に感じながら生活しているからかもしれない。
全体に寂しさを漂わせながらも、ユーモアや強かさを感じさせる小説だった。

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2024年04月02日

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ネタバレ

引退者用高級施設クーパーズ・チェイスのさらなる開発を伴う殺人事件に、エリザベス率いる〝木曜殺人クラブ〟が挑む、というストーリー。
タイトルからアガサ・クリスティの「火曜クラブ」を即思い浮かべたが、安楽椅子探偵ものでなく、寧ろ老人たちが体当たりで事件に取り組むというある種泥臭い捜査ものという内容だった
エネルギッシュに動き回りアレコレと推理を巡らす老人たちは、一見すると第二の人生を謳歌しているように思える。その反面、舞台が老人ホームということもあり、老いや死と否応がなしに向き合わなくてはならず、読んでいて苦しくなる場面も多々あった。

「冷たい恐怖とともに、夜中にたびたび目が覚める。よりによって知性を失うとは? 片脚でも片肺でもくれてやる、知性を奪われる前に、何だってくれてやる」

作品中のエリザベスのこの言葉が胸に刺さった。

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2023年12月26日

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正直に言って、数ページごとの場面転換、頻繁に変わる語り手が煩わしくて読みにくかったです。
で、最初っから登場人物が多いので、誰が誰やら。
そして、いったい何を読まされているのかと、頭の上には「?」がてんこ盛り。
もう少しまとまりのある章立てにしてほしかったです。

高齢者用施設(日本で考えるよりもずっと規模が大きく、自由度が高い)に暮らす「木曜殺人クラブ」のメンバー4人は、確かに頭はしっかりしているし(怪しい人もいるが)行動力もあるけれど。
そしてその他の入居者も、それぞれに得意分野に秀でた人たちばかりで、実際の殺人事件の捜査も警察顔負けにやってしまう。
でも、だからこそ、警察を出し抜いて犯人を見つけた後の対応にモヤモヤ。

名探偵コナンくんも言っていたとおり、犯人を追いつめて自殺に追いやるのは、探偵としては絶対にやってはいけないのだ。
なのに、犯人の行為を見逃し、犯人にそれとなく自殺を進め、真犯人は野放しに…って、法治国家じゃないんかい~!

それでもなんとなく、シリーズの続きが気になる。
文章のクセにも慣れてきた。
次を読んだら、もう少し楽しめるかしら。

というか、ミステリよりも心に刺さったのは、老いの暮らし。
高齢者施設とはいえ、ベッドルームがいくつかあり、食事もそれぞれ作って食べる生活は、コミュニティの力が強い日本の下町や田舎の暮らしにも近いかもしれない。
もう私にとっては他人事ではないのよ。

”冷たい恐怖とともに、夜中にたびたび目が覚める。よりによって知性を失うとは?片足でも片肺でもくれてやる、知性を奪われる前に、何だってくれてやる。”
認知症への恐怖。

”自分自身は亡き夫のゲリーのことをあまり話題にしないので、うしろめたく感じるのかもしれない。わたしはそういう対処の仕方をしないのだと思う。ゲリーは小さくぎゅっと丸めて、わたし一人のためにしまってある。”

老いも死も、いつかは必ず訪れる。
私の場合はそう遠くない未来に、とずっと思って生きてきたけれど、よく考えたら私は両親が2人とも健在で、もしかしたら長生き家系かも、と昨日突然思い当たる。
やばい。
将来設計もう一度考え直さなくちゃ。

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2023年11月29日

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ネタバレ

ネットで見かけて。

「海の上のカムデン」も素敵な施設だったけれど、
こちらの高級リタイアメント・ヴィレッジ「クーパーズ・チェイス」も素晴らしい。
プールやサウナ、習い事も豊富なら、コンテンポラリーな高級レストランに、
ゴシップとその連絡網。
だがなんといっても実際の事件を推理しあう殺人クラブがあるから。
いや、元スパイに元看護士、元精神科医に元労働運動の闘士といった面々と違って、
ナマの事件には免疫がないので、
自分の場合はミステリーについて話し合うぐらいの殺人クラブで良いかもしれない。

その「クーパーズ・チェイス」が女子修道院だった時代からの墓地を移動させて、
新しい棟を建設する計画が持ち上がったところで、
建築業者が殺され、墓地から古い死体が発見され、経営者が殺される。

入居者の息子で元ボクサーで昔犯罪に手を染めていた男、
墓を掘り返すことに反対している神父、
クーパーズ・チェイスの隣の土地を所有している男とその娘と、
入居者以外にも怪しい人物はいろいろいて、
自分は神父が怪しいとにらんでいたが殺人犯ではなかった。
しかも、連続殺人でもなかった。

多分、元スパイのエリザベスの手腕で、
担当でなかった女性巡査が殺人捜査に参加できるようになったり、
死んだと思われていた男を見つけるところが面白かった。
墓地の工事を妨害するために、
ピケならぬピクニックを入居者たちがしたところも。

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2023年11月09日

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エリザベスをはじめ、リタイアした高齢者たちが、知恵と行動力で事件を解決していく様は、爽快感さえ感じる。読み出したら止まらない面白さがある。老いや死についても、考えさせられるのだが、それ以上に、小説全体に活力と明るさがあり、読後、なんとなく元気になった。

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2023年05月15日

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お年寄り達の面白さと悲しさが、ストーリーと見事にマッチしている。刑事のキャラも良い。エリザベス、何者?

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2023年03月02日

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書名だけでアガサ・クリスティーの「火曜クラブ」を思い出した。本作品は老人会で事件を解決する感じかな。連続殺人を解決するのだけど、なかなか凝った真相になっている。長く生きていると良いことも悪いことも経験してしまうということだろうか。物語はテンポよく進む。著者がテレビ関係の人もあってか、映像がポンポンと切り替わるテレビドラマのようになっている。シリアスな感じもあるがときどき笑わせるところを入れてくるのが楽しい。

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2023年02月06日

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まず最初に。登場人物が多すぎる!
本に紹介されている登場人物よりも多いので「この人誰?」と思うことしばしば。
引退者用施設、いわゆる高級老人ホームに「木曜殺人クラブ」という未解決の事件を捜査する老人たちが、現在の殺人事件に出くわしその捜査を始めます。
なかなか犯人に行きつかないのですが、エリザベスを筆頭に事件の核心に迫ります。
ジョイスの日記の語りの部分と三人称の部分が絡み合ってなかなか面白かったです。

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2022年12月07日

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このクラブは「仲良しリタイア高齢者4人組」が、過去の捜査資料を持ってきて推理するという活動をしていて、その最中に、身近で起きる殺人事件を、あの手この手で解き明かしていくお話です。
犯人は誰だろうと考えながら読めるし、会話のテンポが面白かった!

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2022年12月07日

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事件を解決していくメンバーは高齢者たちなのだが、非常にアクティブで、読んでいる間はこの人たちがお年寄りだということを忘れてしまうほど。老後の楽しみとして捜査してるなんてレベルではない。しかし、時には老人特有ののんびりした雰囲気も出ていて、そのミスマッチがまた面白かった。

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2022年07月23日

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イギリス独特のユーモアが散りばめられていて面白かった。高齢者4人組がが主役って言うところも新鮮。ミスマープルっぽい感じ。語りがライトなのでテーマは殺人事件だけどそれほど深刻にならないので、読後感もヨシ。

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2022年07月09日

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登場人物が多くこの人はあの人と繋がってて……を理解しながら読むのに少し時間がかかった。栞みたいな登場人物表はとても便利だった。
ユーモアがあり面白いだけでなく、老いについて人生の終わりについても語られ切なさも印象に残った。続編も今後あるという事なので楽しみ。

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2022年02月23日

Posted by ブクログ

いやあ…読みにくかった。
翻訳のせいなのか、そもそも小説のスタイルが合わないのか分かりませんが、とにかく読みにくい。何度も挫折しそうになる。
場面がコロコロ変わるのと、途中で挟まれるジョイスの日記と、よく分からないジョークにだんだん慣れてきて、そういうもんだと思ってからは面白く読めました。
捜査官たちをお菓子とおしゃべりで懐柔するシーンが良い。笑

高級老人ホームに住む、時間と財力を持て余した老人たちが事件の謎を解くという設定は大好きなので続刊も読みます。私も老後はクーパーズ・チェイスに入りたい。

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2024年03月19日

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ネタバレ

老人施設入所中のメンバーが殺人事件に挑む。
設定は面白く、警察とタッグを組む計略などは面白かったが、最後の謎解きの部分はちょっとバタバタ強引な感じがして少し残念。ジョイスの日記は必要?
次作からはこなれてくるのか?期待して読んでみたい。

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2023年11月13日

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未解決事件を調査して余暇を過ごす老人グループ木曜殺人クラブの話。メンバーが暮らす施設で殺人が起こり捜査に乗り出すんやけど、経験豊富なメンバーに翻弄される現役警察の関係も面白い。メンバーの行動力も凄いし、皆個性的で楽しそうやし、私もこういう余暇を過ごしたい!

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2023年08月26日

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引退した人たちが謎解きを楽しむ高級施設。
歳を重ねても好奇心があると毎日楽しく生きていけそうと思わせてくれる作品。
高齢者ならではの強引さ、記憶をとどめておくための努力、今までの経験による考え方など細かい部分が描かれているところがいい。もちろんミステリとしての謎解きも面白く読後感よい。

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2023年08月20日

Posted by ブクログ

読みながら、クスクス笑うような体験は久しぶりだったように思います。やっぱり英国のミステリーだなぁと。何よりお年寄りが元気でオシャレです。こんなに洒落た老後の施設が日本にもあればなぁ。あっても、おそらく大金持ちしか入れない…。
何より原文もそうなのでしょうが、訳が上手いです!
ただ、過去の悲しい事件が色々と掘り返されて、結局今の事件の犯人はダレ?と思うのは、私の頭が悪いのでしょうか…。

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2023年06月01日

Posted by ブクログ

ポケミスならではの、洋書っぽいサイズ感と装丁が素敵な本書。

高級高齢者施設〈クーパーズ・チェイス〉。
そこの住人からなる「木曜殺人クラブ」は、過去の捜査ファイルを元に未解決事件の調査を趣味とするグループです。
メンバーは、エリザベス・ロン・イブラヒム・ジョイスの4人で、創設メンバーだった元警官・ペニーは病の為末期療養棟に入っている状況です。
さて、施設の開発拡大について経営者と住人が揉めている最中、建設業者兼共同経営者が殺されてしまい、“本物”の殺人事件を解決しようとはりきる「木曜殺人クラブ」の面々ですが・・・。

まさに“お達者シニア探偵団”といった感じで、元気なご老人たちの活躍が微笑ましいです。
内容は、クラブのメンバーで元看護師・ジョイスの手記のパートと他の登場人物による三人称パートが交互に展開する構成となっております。
テンポも良く楽しく読めるのですが、登場人物の多さと、色々盛り込み過ぎてその辺がゴチャっとした印象を受けました。
謎解きとしては、トリック云々ではなく、所謂フーダニットとホワイダニットに焦点をおいた流れとなっていて、疑わしい人物が二転三転したり、過去の事件と繋がっていく過程は、上記に書いたようにゴチャつき感はあるものの、引き込まれて面白く読めました。
キャラクターとしては、手記パートの語り手・ジョイスの無邪気さが何ともチャーミングで好きでした。
あと、老人たちに振り回されがちだったクリス警部のトホホ感が良かったです。
終盤でクリス警部にようやく春が来たのかな・・という展開になっていましたが、どうなるのでしょう?彼には幸せになって頂きたいですね。
そして、結局エリザベスの経歴が謎のままでしたが、続編が出ているようなので、そこで明らかになるのでしょうか?是非そちらも読んでみようと思います~。

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2023年04月21日

Posted by ブクログ

元気いっぱいの高齢者が鬼アツ!ユーモラスたっぷりに殺人事件と老化に挑むミステリー #木曜殺人クラブ

■あらすじ
セレブ療養所に暮らす老人たちは、木曜殺人クラブと称したグループを作り、未解決事件の検討会をして楽しんでいた。ある日、施設内にある綺麗な丘〈永遠の眠りの庭園〉を巡って、施設の経営者や不動産業者らが怪しい動きをしはじめる…

■きっと読みたくなるレビュー
これはぜひ映像で見たい作品!
自然と優しさが溢れた街並み、有閑で小粋な登場人物、ウィットに富んだ会話、そして殺人事件。すごーく昔にテレビで放送されていた、白黒の海外ドラマみたいな世界観。これは好きな人にはたまらないでしょうね。

本作の一番の読みどころは、やっぱり登場人物ですね。
木曜殺人クラブの面々は、とても高齢者とは思えない行動力と頭の切れを持ち合わせている。さらに底が知れない経験と知識、そしてなんといっても「迫力」がある。

特にエリサベスの引力は半端なく、世の中にできないことはまるでない能力の持ち主。怖いわっ
またジョイスの好奇心満々な様相とお気楽ぶりがキュートで、心が奪われちゃうんですよね。

そして忘れちゃいけない警察官のクリスとドナ。
木曜殺人クラブの面々に少しずつ心を許していく様が、真剣なのに可愛くてイイ!

文章構成も凝っていて、三人称視点で語り手が次々変わる。途中途中にジョイスの日記が挟まれ、まとめてくれると思いきや、むしろ発散の連続。読みはじめは迷子になりがちですが、慣れてくると癖になる面白さです。

まさに古典的な海外ミステリーで、喜劇と悲劇が目白押し。
真相も破天荒で、全編にわたってニヤニヤが止まらない作品でした。

■推しポイント
ここに出てくる主役となる木曜殺人クラブのメンバーはみんな高齢。誰しも自身の能力や未来に不安を持っているにも関わらず、そんなことはおくびにも出さず、人生が豊かになるように楽しんでいる。

超絶切れ者であるエリサベスですが、自身にクイズを定期的に出題し、自らの認知能力が衰えていないか確認する一節がある。老いすら前向きに、日々を楽しんでいるのです。

渋沢栄一の名言です。
四十、五十は洟垂れ小僧、六十、七十は働き盛り、九十になって迎えが来たら、百まで待てと追い返せ。

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2023年03月06日

Posted by ブクログ

わかりやすいか、わかりにくいかで言うとわかりにくい作品。時々入ってくる日記が読むのに心地よいテンポを作ってくれる。複数の要因が絡まり合った複雑な作品。

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2023年02月05日

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リーダビリティ低い。冗長さは必要性を感じないものがほとんど。様々な人間が脈絡なく登場するのは意識の流れ系だから仕方がないけれども、必要を感じない部分が多い。それでもクスッとできればラッキーだが、イラッとすることが多い。

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2023年01月12日

Posted by ブクログ

70年代に人気だった『ドーヴァー警部』シリーズ(ジョイス・ポーター作)をひさしぶりに思い出させてくれたいかにも英国らしいライト且つユーモアたっぷりな作品。(アガサ・クリスティは読まないけれど雰囲気が似てることは分かる。)
老人ホームに起居する高齢者達をただのジーサン、バーサンと思い込みがちだが、一人一人に蓄積してきた経験と知恵があると同時に、現在進行形で人生を謳歌していることを悟らせる物語でもある。

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2022年12月25日

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セントメアリーミードのミス・マープルが火曜クラブを起ち上げたように、クーパーズチェイスに住むエリザベスは木曜殺人クラブを立ち上げた。メンバーは彼女の他に元看護師のジョイス、元精神科医のイブラヒム、そして元労働運動家のロン。

クーパーズチェイスは裕福な高齢者のために作られた複合型マンション。住居の近くに勿論病棟もあり、レクレーション施設も完備されている。木曜殺人クラブのメンバーは警察からこっそり入手した未解決事件のファイルを元に犯人を割り出す…ような遊びをしていた。

そんなある日、地域の開発を手掛けている建設業者が自宅で撲殺された。リアルな殺人事件を前にして、おじいちゃんおばあちゃん達は意気揚々と捜査に乗り出す。
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新旧3つの殺人事件が複雑に絡まり、頭がこんがらがる物語。事件自体もまあ、面白いのですが、「老い」についていろいろ考えさせられた。老後をクーパーズチェイスみたいな所で過ごせたらいいな…という気になるものの、そうはいかない現実を逆にひしひし感じてしまった。

羽田詩津子さんはクリスティーの翻訳などでお目にかかっている翻訳者で文章は決して悪くないんだけど…なんでしょう、本作では上手く波に乗れなかった。原作の影響もあるのかもしれない。あるいは自分が疲れていたのか。

この作者は英国では有名な人らしいけど小説はこれが処女作みたいで、それで粗い部分もあったのかもしれないですね。

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2022年11月12日

Posted by ブクログ

イギリス初の高級リタイアメント・ビレッジの趣味のサークル、木曜殺人クラブ。未解決事件に挑戦していたが、ビレッジの建設業者が撲殺され、その調査に乗り出すうち、経営者も毒殺される。地域や家族の人脈、過去の経歴、歴史。

ズンバにピラティス、フィットビットにミステリードラマ(CSIや主任警部モースや)、チャットアプリにスカイプ、すごく身近な感じがしました。日本にもこんな施設があるといいなあ。シニアの自分史、恐るべし。

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2022年11月06日

Posted by ブクログ

珍しくハヤカワ・ポケット・ミステリなのに二段ではない!
しかもブックカバーがついている(しかもジャケ買いに値するデザイン)!

なんだか本筋とは別のところで感動してから、読書開始。

舞台は、イギリス郊外の静かな丘陵地帯にある、修道院跡を利用した高級な高齢者居住区(日本の老人ホームしかイメージわかないけど、きっと凄いんだろう、と思う)。
居住者たちが楽しむ「クロスワードクラブ」のように存在する「木曜殺人クラブ」、そこに現実の殺人事件が起こる……。
メンバーは、俄然勢い増して(自主)捜査すると、真相は意外なところへ広がって……。

魅力的な登場人物と、次々に加えられる出来事とその謎、目に浮かぶような丘陵地の景色で、期待通り物語は進む……でも、できすぎちゃって、なんだか物足りない。

あ~、今、私は刺激を求めているのかも。

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2022年09月30日

Posted by ブクログ

引退した老人達が暮らしている施設でおきた殺人事件に立ち向かう話。一見単純な殺人事件だが、その最有力容疑者が殺されたことで、複雑になっていく。登場人物が多く、巻頭の人物紹介に載っていない人もいるので人間関係を覚えきれなかった。また展開が淡々としているのでかなり長く感じた。

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2022年08月27日

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イギリスのリタイヤメントビレッジを舞台にした『それゆけ老人探偵団!』って感じで、出てくるキャラクター達がどれも英国の名優に演じて貰いたい程魅力的。
コミカルさとその中から感じられるシニカルさの塩梅が絶妙に良かった。これはとても映像化に向いてますね。

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2022年07月05日

Posted by ブクログ

引退した高齢者たちが暮らす高級な施設で木曜日に開かれる木曜殺人クラブ。リタイアした元警部の過去の事件のファイルを皆で検討するクラブだ。謎解きを楽しんでいた高齢者のメンバーたちは、施設の開発者の一人が殺されたことから、本物の謎解きをすることになる。地元の警察の女性警部を巻き込み、メンバーの一致団結した謎解きが加速していく。
前半は、達者な高齢者たちによる安楽椅子探偵ものかと思わせるが、後半は施設の関係者たちの様々な過去が現れてくる。展開が面白く、メンバーのそれぞれの個性も多様で良かった。意外な展開ではあるものの、犯行の理由にシンミリさせられた。

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2022年06月16日

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