北岡伸一のレビュー一覧

  • 明治維新の意味(新潮選書)
    明治維新に関する本はいくつも読んだが、政治学者による明治維新史は、他と異なる視点で新鮮。特に、明治期の藩閥政治から国会開設、その後の政治史の分析は分かりやすく的確で、何度も読み返したい。
  • 新しい地政学
    地政学を始めて学習するために読んだが、基礎から現在の考え方と、世界的な地政学的状況まで一通り学ぶ事ができた。
  • 世界地図を読み直す―協力と均衡の地政学―(新潮選書)
    JICA理事長を務めた著者が、訪れた国々についてその歴史や政治的なバックグラウンドを説明しつつ、そこに日本がどう関わっているかを説明した本。エッセイ形式で読みやすい。
    日本の国際関係を考える場合、中国やアメリカ等大国との関係ばかりに目が行きがちであるが、この本で取り上げられているような国々(アルメニ...続きを読む
  • 世界地図を読み直す―協力と均衡の地政学―(新潮選書)
    この本で著者は、国際協力機構(JICA)の取り組みを通して"他国の国々と協力しあえる信頼関係"と"他国の理不尽な強制を退ける力の必要性"を伝えてくれます。旅行記ではありません。
    また日本に馴染みのある近隣諸国をメインにするよりも、他の国々との関係性から日本の国際的な立ち位置について述べてい...続きを読む
  • 世界地図を読み直す―協力と均衡の地政学―(新潮選書)
    日本政治外交史の研究者でもある著述が、JICA理事長や国連大使として見聞した、国際政治の一幕を解説。
    馴染みのない国の意外な日本との繋がりなど、
    興味深い。
  • 日本人の歴史観 黒船来航から集団的自衛権まで
    かつて『諸君』に収められた鼎談を書籍化したものである。論者は北岡伸一、岡崎久彦、坂本多加雄の三氏であり、議論はかなり保守的。
    個人的には共感できる内容だったが、この手の本を読む際には、いかなる立場であっても、一定の距離間を置いて、議論に飲まれないようにすることが肝要であると思う。
  • 国連の政治力学 日本はどこにいるのか
    国連に次席代表として席を2年半置いた著者が
    国連の簡単な仕組みから、各国と渡り合う日々、
    安保理の現場を臨場感を持って伝える一冊。
    さすがに現場経験者だけあって話に説得力があり、
    国連を少し身近に感じられた。
    やや日本の力を過評価しているのではないかという面もあったが、
    国連に働きかけ、国連の行動に...続きを読む
  • 国連の政治力学 日本はどこにいるのか
    国連の現状と日本の外交政策に関して、国連の場を実際に経験した筆者が書いた本。印象に残ったのは、「外交は筋肉のようなもので、使えば使うほど強化されていく」という言葉である。
  • 国連の政治力学 日本はどこにいるのか
    [ 内容 ]
    国家を超える結束の場として構想された国連が誕生して六十年。
    冷戦とその後の激動を経て、その地位と役割は大きく変動した。
    国際社会でアメリカ中心のシステムが機能するなか、国連は世界の平和と安全の維持という最大の目的を果たしうるのか。
    また、一九二の「対等」な加盟国をもつ組織の意思決定はど...続きを読む
  • 国連の政治力学 日本はどこにいるのか
    具体的。
    文章読みやすい。

    安保理改革に実際に携わった方の著書なので
    雰囲気をつかむのにすごく助かります。
  • 新しい地政学
    アルバート・ハーシュマンによる分析
    一国と他国との間に交易が成立すると、厚生効果と影響力効果の2種類の効果が生じる。

    「厚生効果」とは、貿易や金融取引のありかたが、関係国のGDPや雇用などで測定される経済的厚生に及ぼす効果をさす。

    自由な市場における競争が、経済的厚生を向上する上で望ましい。
    ...続きを読む
  • 世界地図を読み直す―協力と均衡の地政学―(新潮選書)
    まず、アカデミックな地政学の本かと言えばそうではない。
    端的に言って、知的な旅行記といった風情。
    具体的には、日本の援助機関のトップとして各国に(やや表敬気味の)出張に行ったときの楽しい思い出話である。
    著者の他の本のような骨太かつややライト寄りな論考を期待して手に取るとちょっと違うな、となるだろう...続きを読む
  • 世界地図を読み直す―協力と均衡の地政学―(新潮選書)
    平成30年間は日本停滞・衰退の時代
    GDP世界シェアは18%('94)→6%('17)
    なぜか? 世界史の視点で探求する
    1.フィンランド大国の狭間で過酷な運命を受け入れ
    '40年ソ連侵攻「冬戦争」 '41バルバロッサ作戦に追随
    '43単独不講和承認対独  '44対ソ降伏 賠償対独参戦
    マンネルハイ...続きを読む
  • 新しい地政学
    国土は引越しできないので、日本はずっと朝鮮半島の隣。中国のご近所さんで居続けなくてはならない。その地理的要因が政治にも影響する。
    そういった地政学を現代の視点で考察したような本でした。

    世界的規模で概観すると日本の特異性がよくわかる。
    日本は人口減が問題だけど世界的には人口爆発が問題だし、貧困と紛...続きを読む
  • 明治維新の意味(新潮選書)
    明治維新以降の体制確立の流れは理解できたが、その底流の本質が何だったのか歴史をなぞりすぎたばっかりにぼやけてしまったのが残念で、今ひとつ自分の理解を高めることができなかった
  • 世界地図を読み直す―協力と均衡の地政学―(新潮選書)
    北岡伸一氏(1948年~)は、国連次席大使(2004~2006年)、国際大学学長などを歴任し、現在、独立行政法人国際協力機構(JICA) 理事長。東京大学名誉教授、法学博士。専門は日本政治外交史。
    本書は、新潮社の有料会員制情報サイト「Foresight」に連載された「日本人のフロンティア」(201...続きを読む
  • 国連の政治力学 日本はどこにいるのか
    〈メモ〉事実として、国連本部はアメリカに位置している。このことは常に意識しておきたい。

    国連は60年余の歴史を持つが、米ソ協調期、冷戦時代、冷戦以後という3つの時代に、その役割は大きく変わった。p72

    一部に、日本が常任理事国に入って、国連はどう変わるのか、あるいは、日本は常任理事国になれば、ど...続きを読む
  • 国連の政治力学 日本はどこにいるのか
    外交は、社交ではなく、知的格闘技、だって。いろんなものを背負って、戦ってくれてる人がいるんだ。強くてかないそうもない大人を見ることがあると、うれしくなり、わくわくし、安心する。がんばろうと思う。