海音寺潮五郎のレビュー一覧

  • 新装版 孫子(上)
    孫子の兵法を記したとされる孫武と孫殯を描いた作品。筆者は史記列伝に記載されてる僅かな記述より想像を加え大きな物語を描いた。後書きにも書いてあるが一人の歴史上の人物を描くのはその人物と同じ呼吸をして人生を生きる事だと。読んでいても大きな息吹を感じる秀逸な作品。
  • 加藤清正(下)
    槍をぽいっと放り出しておいて、「いざ組み打ち!」とか言っておきながら、
    相手が武器を捨てると同時に、さっと槍を拾って刺した逸話が・・・

    ほめるべきか、幻滅するか

    それは別にして、印象に残っている。
  • 新装版 孫子(上)
    孫子〈上、下〉 (講談社文庫)
    孫子は兵法書やビジネス書などいろいろ出版されていますが、今回は人物に関する小説『上巻』:紀元前500年頃 呉の孫武 過去にあった戦の研究を進めているうちに法則に気づいていく。のちに呉の将軍として負け知らずの戦いをしていく ★3.6
    『下巻』紀元前350年 斉の孫臏 親...続きを読む
  • 新装版 孫子(上)
    孫子の兵法を記した,孫武とその5世孫臏の話。上巻は孫武。下巻が孫臏。
    本書を読むまで,孫武とは百戦錬磨の将軍だったのだろうと勝手に想像していたが,全く違った。戦争の研究家で,文人肌の人間のような感じだったのだなと思った。しかし,研究家で机上の論理であり,実践では使えないだろうという呉王闔閭の問いに対...続きを読む
  • 史談と史論(上)
    歴史上の人物を語っては過去随一の著者の史談、史論、随筆を上下2巻にわたり収録。今まで聴いたことのなかった、歴史上の人物多数登場。面白さ、抜群。
  • 加藤清正(上)
    あくまで、誠実。

    そんなキャッチフレーズをつけてしまいそうなアレ風のソレです。

    誠意に満ちているから仕方がない!!
    杓子定規なのは誠実なので多少融通が利かないとしても仕方がない!!
    もう、お前は仕様がないな!!
    そんな半ば力技を伴うフォロー(?)がイイ味出してます。
    ちょっとデキる子、ベスト惜し...続きを読む
  • 加藤清正(下)
    前半部分、朝鮮出兵時の小西と加藤のまるでいたちごっこの様な掛け合いは見ていて妙な気分になります。
    ひたすら自分と三成がやらかしちゃった(ある意味)悪事を隠そうとする小西と、ひたすら命令を忠実にこなそうとする加藤。
    戦国時代を勝ち抜いてのし上がってきた大名達が異国の地に行ったことによってどうしてこんな...続きを読む
  • 加藤清正(下)
    質素剛健自重自治加藤清正!
    しかし振り返ると自分の本棚は日本史西洋史節操無しということがよくわかる
  • 新装版 孫子(上)
    第二次世界大戦を生き抜いた著者が見ているなら世界観が見えて面白かった。現代の価値観や感覚とはまた違う、あの時代の考え方が散見されて、孫武の生涯の物語よりも、著者の考え方が面白かった。
    孫武がいわゆる学者であって、武将ではないという描かれ方は面白かった。孫武が自分の理論に自信を持っていて、それを広める...続きを読む
  • 加藤清正(上)
    言わずと知れた戦国武将。
    秀吉の家臣、石田三成との確執、朝鮮への出兵、
    虎退治、などなど
    イメージとしては剛勇。
    秀吉の物語には必ず出てくる武将である。
    その加藤清正から見た戦国の時代とは
    どんな感じに見えるのか。


    この上巻では秀吉という稀代の人物の偉大さを
    改めて認識した。
    その秀吉により影響...続きを読む
  • 加藤清正(下)
    秀吉の死、関ヶ原の戦いと次第に天下が徳川家に移行しつつある中現実を見て豊臣家が存続できる道を模索する。
  • 加藤清正(上)
    上巻は秀吉に仕えてから朝鮮出兵まで。若い清正は清水宗治や別所長治、吉川経家など籠城の末城兵を守る為責任をとり切腹する姿に感銘を受ける。母は熱心な法華信者で清正自身も母からの多大な影響を受け信心深くなる。三成とは出逢いから馬が合わず常に対立しその同僚の小西行長とも朝鮮出兵後反目しあう。
  • 西郷と大久保と久光
    海音寺潮五郎 「 西郷と大久保と久光 」表題の3人を中心とした維新史の本。大久保、久光との関係性や比較から 西郷隆盛像が 見えてくる

    著者独自の西郷観
    *西郷の行動には 久光との確執が影響している
    *敬天愛人(天に対する信仰)の哲学から 自殺はありえない


    西郷隆盛の敬天愛人
    *欲を忘れること。...続きを読む
  • 新装版 西郷隆盛 四
    史実を細かく書いているため、参考にはなるがスピード感が無い。その点が少し合わなかった。
    しかし、西郷隆盛を知る、という点や幕末維新史を知る、という点では非常に良いと思う。
    最後の作者の語りの部分の方が面白く感じた。
    翔ぶが如くを再読しようと思う。
  • 新装版 西郷隆盛 三
    今までの巻で、小説としては読みにくい、という感想を書いて来たが、この巻の中程で、これは小説ではなく史伝だ、と書かれており、読み方が違っていたことに気づく。
    比較的詳細な史実が列記されており、勉強にはなる。
    幕末も終盤になり、西郷隆盛1人の視点では語れなくなるのか、登場数が減っており、西郷隆盛というよ...続きを読む
  • 新装版 西郷隆盛 二
    前巻の感想とかぶるが、やはり小説というより伝記に近い。事実の羅列の間に解釈が入る感じ。
    歴史について学ぶという意味ではいいのかもしれないが、小説としては決してすらすら読めるとは言いづらい。
    内容は、西郷の2度目の島流しから、寺田屋事変、長州の凋落、第一次長州征伐、薩長同盟の直前まで。
  • 新装版 西郷隆盛 一
    読み切るのに時間がかかるのは、政治向きの話が多いからか?薩摩の視点で幕末維新を見ると、冗長で読みにくい。
  • レジェンド歴史時代小説 列藩騒動録(下)
    終盤退屈で飽きてしまった。
    自分が無知なだけだが、有名でない人物たちが多すぎて頭が整理できずついていけなかった。
    俺が残念。
  • 加藤清正(上)
    この方は好き嫌いが激しいと思われる。
    歴史に忠実かもしれないが、武将列伝で加藤清正を師団長レベルの人間と書いており、清正好きの私にはなぜこの人の話を書くのかという疑問が消せずに読んだ。
    そのためか、説明が多く、著者の考えを述べることが多く、小説として入り込めない。
    思ったより、加藤清正が悪くかかれて...続きを読む
  • 加藤清正(上)
    歴史小説ってだいたいそうだと思うけど清正側からしかかかないし都合の悪そうなところはぼやかすからこれぞ!という爽快感はなかった
    でも清正がたどった道はわかったのでその点はよかったかな

    え、なんでそこでそうする?とかいうことが多々あったけど本当はどうしたんだろう

    ちゃんと熊本の治世の基礎を築いた人だ...続きを読む