ゴーゴリのレビュー一覧

  • 鼻/外套/査察官
    楽語調で訳されたゴーゴリの代表作3作品。
    意見・好みは分かれるだろうけれど、ゴーゴリの入り口としてはとても面白い選択肢になると思う。
    とはいえ、この本の中で最も興味深いのは巻末の解説かもしれない。
    ゴーゴリに対する容赦のなさがあまりにも痛快。
    どの物語も「滅茶苦茶」な展開が面白い一方、どこか平面的な...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    昔、岩波文庫で読んだのですが、あの時は「ダメだ、こりゃ」と思ったのです。だが、今回、新訳で読むと「まったく違う」。不思議だなぁと思った。生き生きしている。テンポがいい。査察官は、とくに笑えた。古典文学で、ここまで笑えたのは初めてだと思う。というのも落語風に翻訳していて、リズムがよく少し軽い感じで話し...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    新訳版ではべらんめえ口調となっているようです。
    これ岩波版と対比で読んでみたいなぁ。
    どう違う印象を受けるのでしょうね。

    3つの作品どれもが好きです。
    2つはまあありえないよ的な
    非日常物語。
    何せ最初の作品は鼻ディサピアードですので。
    しかも移動しよるから恐ろしい。

    でも、一番の傑作は
    滑稽さ...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    2月にバーゲンで、定価の1/3で外套を購入。
    ロシアで着ても大丈夫な位暖かいですが、でーじ重い。
    1.5kgもあります。

    この外套に身に包んだ瞬間、何故か、ゴーゴリの『外套』を読みたくなりました。

    この作品は、悲喜劇なんですが、プロレタリア兼人望の無い、しがない安サラリーマンには、身につまされて...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    ロシアが産んだ新感覚な笑いのエンターテイナー作家、ニコライ・ワシーリエヴィッチ・ゴーゴリの代表作3本を落語調で翻訳。

    やっぱり「鼻」は何度読んでも訳が分からない。でも、クセになるおもしろさ。巻末解説の「4次元的創造力」という言葉に納得。「鼻」のあまりのシュールさに慣れてしまうと、続く「外套」、「査...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    あわれなアカーキイ・アカーキエヴィチわたしたちは、外套で判断し、外套に理想を求め、外套を失い落胆する。くるむはずの自身はいずこに。
  • 鼻/外套/査察官
    言わずとしれたゴーゴリの代表作たちだが、翻訳が独特でありある意味では成功とも言える。落語云々はともかく、何度も訳されたものをあえてこうして提出する気概を買う。
  • 鼻/外套/査察官
     光文社古典新訳文庫のこちらには、浦雅春さんによって落語調で翻訳されたゴーゴリの三作品が収録されている。ゴーゴリはおろかロシア文学のロの字も知らない私だが、落語調、というのが気になって手に取った。
     『鼻』がいきなりすごく面白い。ある朝床屋が焼きたてのパンを食べようと半分に切ったら、そこになんとお得...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    一年位前に読んだ「死せる魂」は
    つかみどころなく不完全燃焼のままだった。
    その後、自分が興味を持った作家がファボっていたり、他者を説明する喩えに使用されていたり、何だかんだと名前は目にしていた。


    今回のタイトルも全部漢字だよ。孤高の、寄せ付けない、雪降ってる感じ、出てるう。


    これがアータ、と...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    「なんだよう、これ・・・・面白いじゃんかよう・・・。」と呟きながら読んだ『鼻』。なんかこういう夢見たことある気がしてくる支離滅裂っぷり。『外套』は、あぁきっとこの後酷い目に遭うんだろうなぁって思ってたらほんとにその通りになってしまい「あぁぁぁ( ;∀;)」と声が出た(笑)そこから先のもうひと押しが良...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    「鼻」「外套」と戯曲「査察官」の三編入り。
    ゴーゴリ初めて読んだんだけど、声に出して笑ってしまう。ザ・ロシアのユーモアという感じ。
    「鼻」は飛びきり明るいダリといった感じの映像が思い浮かぶ。ロシアの文学って極端だよなぁ。
  • 鼻/外套/査察官
    恥ずかしながら名前は知っているがいつの時代の人も分かっていない。ただポップで、ドフトエフスキーが「我々は皆ゴーゴリの『外套』から生まれ出でたのだ」が気になったのと、『鼻』がどんな話なのか異常に気になったので、がちがちの訳の岩波文庫でなく、なんとなくライトな訳本のイメージのある光文社版を購入して読んで...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    『鼻』を新作落語にできないだろうか、などと考えながら読んだ。落語調に訳すという試みは、自分は面白いと思った。でも、あくまでも「調」なのであって、本寸法の落語ではない。だからこれを元にして、プロの落語家や落語評論家が手直しすれば、新作落語に「改作」できるのではなかろうか。それを白鳥師匠が演じたら…など...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    岩波文庫『外套・鼻』を積読状態にしていた折に、
    古典新訳文庫で新訳が出てたので買ってみたら、
    ゴーゴリが落語調に面白く訳されていたので、
    すぐに読み終わってしまった。
    落語の語り口がゴーゴリと相性がよく、
    無理のない自然な訳文になっていて、非常に読みやすかった。
    こういう面白い翻訳の試みは積極的にや...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    訳者の訳がおもしろい。
    ロシアの文化、地理、歴史について浅学のため
    理解に苦しむ箇所も多々あったけど、
    こう、風刺的でかつユーモアがあり短編なので結構好きなタイプでした。
  • 鼻/外套/査察官
    鼻→ある朝、起きたら鼻がなかった…から始まる奇妙なお話。何かの皮肉なのかもしれないが、それが何かわからないので、ただ単に奇妙なお話。
  • 鼻/外套/査察官
    ところどころでちょっとクスリとくる感じ。鼻ッなどとあるので何だかラノベみたいだなぁと思った。あえて落語調にしているらしい。鼻ははとにかく不条理でカフカの変身を何となく思い出した。外套は主人公が愛おしくなる。下級官吏は今で言う何に相当するのかいまいちつかめず。ロシア文学はあまり経験がないが、名前が長い...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官

    ・『鼻』、場面が奇妙すぎて、ちょいちょい誤読してるのかと思った。「鼻が制服を着て歩いてる」って言われましても。想像力が追いつけないよ。
    ・『鼻』の締め方良すぎる。この話と同じくらいわけのわからんこと、現実でもたしかに起こるわ。
    ・『外套』、まじめな小心者が舞い上がった直後に落とされるの辛い。終盤の...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    この新訳は落語調になっているときいたのでどうなんだろうと多少心配しながら読んだが、話となかなかあっていて読みやすく面白かった。
    別の訳で読んだことがある人はどうおもうかはわからないけど…私はこれがはじめてだったので違和感は感じなかった。

    『鼻』は、ある日鼻が顔からなくなっていてその鼻が服を着てその...続きを読む
  • 鼻/外套/査察官
    落語調で訳されているせいか、3作品とも日本の落語にありそうな内容に感じた。また、『査察官』に出てくる市長の、ハイテンションで一方的に撒き散らしながら話す様子は、ドストエフスキーの小説に出てくる登場人物を想起させる。ドストエフスキーとゴーゴリの作品しかロシア文学を読んだことがないが、もしかしてロシア文...続きを読む