岡本綺堂のレビュー一覧

  • 三浦老人昔話 岡本綺堂読物集一
    下屋敷の、結局どうしてどうなったのかわからないのが良い。

    踊り字そのままの歴史的かなづかいなのにするする読める。表紙口絵がまた良い。
    デザインはミルキィ・イソベ、口絵は山本タカトだそうで。
  • ちくま日本文学全集岡本綺堂
    初めて読んだ岡本綺堂の本。

    大きな話があるわけではなく、淡々と江戸の小話が続く内容です。
    江戸~明治初期の雰囲気を現代文で味わえます。
  • 綺堂むかし語り
    「この春、インフルエンザが流行した」とか「フランス行ったらストライキで困った」とか「麻布十番人多すぎ、いや道玄坂も」とか、ん?現代?なんて思わず思ってしまうけれどこの岡本綺堂、生まれは明治。これも明治末期から昭和初期くらいのエッセイです。

    「何でも見てやろう」がバックパッカーの合言葉になってたこと...続きを読む
  • 半七捕物帳 巻の二
    このシリーズは,作品ごとに丁寧な註釈や解説がついているのですが,当時の浮世絵などをもとにした挿絵も的確で助かります。百聞は一見にしかず,といったところ。
  • 半七捕物帳 巻の三
    「雪達磨」南京玉って何?と調べたら,ビーズのことなんですね。今のビーズと同じくらいの大きさなら,話が納得できる。
  • 半七捕物帳 巻の一
    捕り物帳では,古典中の古典と若干敬遠していたけれど,読みやすくてびっくり。90年以上前に書かれたとは思えない。歯切れのいい江戸言葉が心地よい。
  • 幻想綺帖(二) 玉藻の前
    相変わらず綺麗な絵だなぁ。
    玉藻の前の伝説は知っていたけれど、この原作となった岡本綺堂の話は読んだことはありませんでした。
    今度は岡本綺堂の方を読んでみよう。
  • ちくま日本文学全集岡本綺堂
    「つよくも、ゆたかでも、かしこくもなかった頃のわたくしたちの国に、うつくしく、やさしく、おろかな人々が暮らしていた。」解説にある杉浦日向子さんのこの一文ほど、岡本綺堂の魅力をあらわす言葉はないと思う。だけどその「わたくしたち」というやつは、今もっておろかなまま、かしこくなったと思い込んでいる。
  • 岡本綺堂集 青蛙堂鬼談 ―怪奇探偵小説傑作選1
    半七捕物帳で有名な人です。
    怪奇探偵小説って銘打ってますが、どっちかというと怪談話です。
    話の締めくくりのボカシ加減がいい具合に恐さを盛り上げてくれます。
    古いものですが読み憎さは感じません。
  • 幻想綺帖(二) 玉藻の前
    短編集だった1巻とは異なり、2巻は長編『玉藻の前』1作が収録。殺生石のいわれは何となく知ってはいたけど、岡本綺堂の原作は全く知らなかったので、一つカシコクなりました★(^_^;) 読んでくうちに、相変わらず美しく妖艶な世界観にウットリ浸ってしまいます。と同時に、えもいわれぬ怖さを感じさせてくれちゃう...続きを読む
  • 半七捕物帳(一)
    以前から読んで見たかった岡本 綺堂。
    面白い!
    人情といったものよりも、謎解きが主流かな。
    ちょっとした「おかしいな?」っていうところから、勘を頼りに事件を解決する半七。
    その語り口調も実にいい。

    第一巻目、終わりの解説は、都筑道夫による。まだなめくじ長屋を書いてらした頃のようで、またなめくじ長屋...続きを読む
  • 幻想綺帖(二) 玉藻の前

    美し過ぎた

    美しい絵で岡本綺堂を読む。
    原作を読んでいないが、平安時代の怪奇怪談を波津彬子の世界で読めて良かった。
    美しく雅な世界観が素敵であるが、もっと醜く哀れな部分があったら更にのめり込めたかも。
  • 幻想綺帖(二) 玉藻の前
    原作を読みたくなったが
    どうしても絵が。。。
    山岸涼子なんだよなぁ

    作者が読んだというわたなべまさこさんの方が気になる

    という意味では、原作の魅力を伝えることができてるということか
  • 青蛙堂鬼談 岡本綺堂読物集二
    中国の伝奇を読んでいるような感覚だった。さらっとして読みやすいし凄く怖いということもないので野次馬系怖がりとしてはとても助かった。訳も理由も分からないけど興味を引く話っていうのは結構へぇ〜って感じで聞き入ってしまう。
  • 拷問の話
    吉五郎なる男が窃盗罪で捕まって以降の経緯が語られる。白状しないからといって、すぐに拷問というわけではなかったようである。
  • 半七捕物帳―江戸探偵怪異譚―(新潮文庫nex)
    はじめての岡本綺堂。しかも新潮nex(!?)。
    ずっと読まねばと思っていたが、宮部みゆき氏編というのがよいきっかけになった。
    それだけに、90年近くも前の作品とは思えないほどすんなりと楽しみながら読めた。
    さすが捕物帖の先駆け。
  • 青蛙堂鬼談 岡本綺堂読物集二
     岡本綺堂は初めて読んだ。1925(大正14)年から連載され、後に追補されて1932(昭和7)年に単行本として刊行されたもの。百物語形式で、12名の語り手が順に怪談・奇談を語っていく。
     この中公文庫版、「雰囲気を伝えるべく」あえて歴史的仮名遣いを採用しているので「さういふわけで」のような表記になっ...続きを読む
  • 世界怪談名作集  序/目次
    タイトル通り、一巻めのこれには序、目次のみが収録されている。序に記された、ポー「黒猫」が収録されていない理由にはなるほどと思った。
  • 狐武者
    岡本綺堂の文庫初収録作品、全7編。
    時代小説文庫なので、すべて時代劇かと思っていたが、
    そうではなかった。
    『青蛙堂鬼談』の愛読者ゆえ、
    ゾッとする怪異譚を期待していたけれども、
    意外に薄味、アッサリしていた。

    ■うす雪(1918年)
     雑誌編集長・須郷匡三の妹・貞子は女学校の教諭で、
     自宅に数...続きを読む
  • 岡本綺堂 怪談選集(小学館文庫)
    わかりやすく怖いというよりは、じわじわと怖くなったり不思議な気持ちになるような話が十三編。

    好きだったのは、以下の三作。

    『白髪鬼』
    下宿仲間が何年経っても弁護士試験に受からない理由とは。
    そしてお土産の鰻からまた様相が一変する。

    『妖婆』
    雪夜の横丁に座る老婆を目撃した若者たちの顛末。
    その...続きを読む