「遠野物語」は、いつか読んでみたいな、と思っていました。
単純に、遠野に何度か行ったことがあるからなんですが。それだけの興味。
(あんまり、おどろ系の話に愛着は、ないのです)
全体にもちろん「遠野物語」のダイジェスト的な紹介と、書籍としての「遠野物語」の成り立ちについて書かれている本です。
「遠
...続きを読む野物語」は岩手県遠野地方に伝わる多くの民話を、柳田国男さんがまとめた本。
1910年、柳田さん35歳のときの本。
実は中身は遠野出身の佐々木喜善さんという若者が、柳田さんに語った内容なんですね。それ自体、柳田さんも何も隠していません。
一応、柳田さんが後追いで確認取材的なことをして本にしている、ということだそうです。
お話としては、
姥捨ての話とか。
間引き、子殺しみたいな残酷系。
動機や理由が不明な殺人、みたいな不条理系。
そしてお化け。幽霊。座敷童...
というあたりから、ほんわかした?童話的おとぎ話まで。
実に多岐に渡る。
2017年現在ぼくらが、「ディープ日本の田舎のおどろ系のおはなし」をイメージしたときの原型がほぼ入っています。
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そういう意味では、さすが「100分で名著」、お手軽で読み易く良かったのですが、
もう一歩踏み込むと、この本を書いている学者さん?の筆致は、正直かなり不親切ではありました。
本の(番組の)ありようからすると、もっと親切に、もっと入門編であるべきなのに、中途半端だなあ、と、正直感じました。