落合淳思のレビュー一覧
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存在する中国最古の王朝とされている殷王朝について,甲骨文字の資料よりその歴史を考察する本。どこまでが史実でどこからが後世の創作なのかが難しい分野。Posted by ブクログ
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今から3000年以上昔に実在した「殷」王朝。その実態は、当時の文字資料が少なく、また後世の創作的な歴史書のために分かりづらくなっていました。それを数少ない文字資料である甲骨占卜の古代資料から、出来るだけ公平に導き出されています。読んでいて分かるのですが、その論理の導き方、整理の仕方などは、非常に地道...続きを読むPosted by ブクログ
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殷と言えば、封神演義、紂王と妲己、酒池肉林...くらいしか思い浮かばなかったのだけど。史実であろう部分と、後代に改変された歴史...。甲骨文字の解読から、ここまで分かるんだなぁ。Posted by ブクログ
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中国史が好きな人で、もうすこし突っ込んで歴史を知りたい人にはオススメ
史記、戦国策、三国志などを学術的に突っ込んで考察
ひとつ、ひとつを論理的に推測して前後関係から矛盾を指摘
なるほど、歴史書は、こうやって検証するのかと、とても興味深かった。Posted by ブクログ -
史記に書かれてる逸話を次々否定していく
管仲は鮑叔は実在を示す発掘資料はないという指摘は新鮮だった
一方説得力もない記述も
始皇帝が不老不死を求めて水銀を飲んだと言う話も否定してたが
始皇帝が信望する法家では不老不死を認めないからと言う論法だったが
一生物の本能として死にたくないと思うのも不思議で...続きを読む -
新しく出土した甲骨文字や金文から当時の出来事や社会について解釈してあります。後世にいかに物語が作り替えられたか?も想像でしかありませんが味わいは尽きません。Posted by ブクログ
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史記等の後代編纂物の記述からは距離を置き、同時代資料である甲骨文字を中心に殷代の歴史を復元する内容。正直なところ甲骨文字については拓本の例示を見てもよく分からないが、再現される著名な文献史料と異なる世界が刺激的で面白い。Posted by ブクログ
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漢和辞典や漢字字典をひいてもいまひとつ判然としないことがよくあった。編纂者が替わると解説の内容が全く異なることも珍しくない。本書を読んで目から鱗がボロボロ落ちたと同時に、漢和辞典、漢字字典もあまり当てにならないものだと感じた。Posted by ブクログ
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最新の甲骨文字資料による研究の成果をふんだんに盛り込み、中国最古の王朝とされる殷王朝について、王の系譜、支配体制、祭祀、軍事、歴史的位置などの全体像を描いている。ただ、著者は、『史記』等による文献史学には批判的なスタンスを貫いており、「酒池肉林」のような説話は後世の創作に過ぎないと切り捨て、あまり文...続きを読むPosted by ブクログ
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殷王朝というと封神演義の影響で宗教的権威と軍事力で広大な地域を支配していたイメージがあったので、そうしたイメージが覆されていくのが面白かった。
新書だけど、資料が多めに掲載されてるので、また読み返すのもいいかもしれない。
1 殷王朝の支配体制
(1) 間接統治
王...続きを読むPosted by ブクログ -
殷王朝は、今から三〇〇〇年以上も前に中国に実 在した王朝である。酒池肉林に耽る紂王の伝説な ど、多くの逸話が残されているが、これらは『史 記』をはじめとする後世の史書の創作である。い まだ謎き殷王朝の実像を知るには、同時代資料で ある甲骨文字を読み解かねばならない。本書は、 膨大な数にのぼる甲骨文字...続きを読むPosted by ブクログ
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面白かった、けど論理が飛躍してるように思えてならなかった…著者は他にも色々な資料を手元に置いて分析してるんだろうけど、もうちょっとページ増やして説明して欲しいという所が結構あった。
・歴史は勝者が作る。都合のいいように作る。
・「三国志」は歴史的価値があるけど、「三国志演義」は小説なので歴史資料とし...続きを読むPosted by ブクログ -
●漢字は古代中国において作られたものであり、当時の生活や風習、あるいは祭祀儀礼や社会制度などを表している文字も少なくない、と筆者は言う。漢字の構造が見せる古代中国の社会と文化を解説している。Posted by ブクログ
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古書店にて購入。四千年の歴史を誇る中国の先史時代~三国時代の虚像を暴く、謂わば古代中国の暴露本である。こう書くと下世話な感じがする上、言葉の誤用なんかを嬉々として指摘したがるクチと大差ない気がしないでもないが、取り敢えず知っておいて損はない。最新の学説が定説を覆すのは、とかく時間がかかるようだし。た...続きを読むPosted by ブクログ
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古代中国の歴史書に書かれ、故事成語のもとにもなっている出来事に学問的な視点からツッコミを入れていく。
確かに、誰と誰が密談したとか資料に残っている訳ないから、後に作られた歴史書のそういう場面は殆ど創作と考えた方が良いわけで…。
ロマンはないが、三国志を番外編ではなくもっとガッツリ扱ってくれれば、もっ...続きを読むPosted by ブクログ -
立命館生え抜きで、学生時代から甲骨文を専門にしてきた著者による古代史の再整理。
従来、後代に成立した『史記』などの文献重視で語られてきた殷王朝について、同時代資料の甲骨文を用いて事実関係の整理を試みられております。
王朝が存続した期間に比して王の数が多いところから、従来、「殷は兄弟相続であった...続きを読むPosted by ブクログ