J・K・ユイスマンスのレビュー一覧
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デカダンスの聖典。
特に大きな話の流れがあるわけではなく、主人公の退廃的な生活がつらつらと書かれています。どこから読んでも楽しめる感じです。
それだけだけど、とにかくそれがかっこいい。大好きな本です。Posted by ブクログ -
なんともいいがたい。デ・ゼッサントの孤独と趣味に走った日々の話。各章でそれぞれ主題が決まっていて、文学や宝石、花や酒に対する博学がかき鳴らされる。文句なく面白く、ずいずい読み進んでしまった。文句なく面白いのだが、人に薦められるかといえば、微妙。Posted by ブクログ
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絶対最後まで読めない、と思って読み始めたら、意外な程に面白い。
貴族ゼッサントの趣味を語るだけのお話なのに。何故か引き込まれて読める。
このゼッサントの、好きな空間で自分が認めるモノだけを愛でて生きていきたい気持ちは分からなくもない。Posted by ブクログ -
技術と人工に魅せられた主人公のほぼ独白のようなかなり変わった小説。澁澤龍彦の訳がかなり秀逸(癖はある)で、主人公の造る人工世界の悪魔的煌びやかさが過剰に展開されるべっとりとした小説。Posted by ブクログ
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何かを拒絶し続けた果てには、また違う世界の扉が待ち構えている。論理の構築物に完成がないのなら、逆に、どんな逆境にも、必ず、何らかの世界への扉は、静かに開いていているということだ。しかし、その次の場所が、夢の場所か、現実の場所かはわからない。Posted by ブクログ
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2010/5/19
退廃・デカダンス、教養のすごさ、
ギュスターヴ・モロー賛美。
一回の官吏が書いたとは信じられん。
妄想・書物・偏執・神経症。
あ、終わっちゃった、と言う感じ。Posted by ブクログ -
それこそ澁澤龍彦などの頽廃的・耽美的な世界観にはまっていた時分に買い、積読し、数年が過ぎ、そういう関心の薄らいだいまになってようやく読んだので、そうか……としか思えず、半分ほど読んで辞めてしまった。Posted by ブクログ