読んだー!読んだどー!!!
ああ、嬉しや・・・世界の名著、そのエロさで有名な「O嬢の物語」!
そういう世間の“おすすめ本”を読んだってだけで嬉しくなる。
でもこの本は、そういうの抜きに、わたしからもおすすめします!
エロさでゆうと「エマニュエル夫人」も有名だけど、どこかで「O嬢」も聞いたことがあ
...続きを読むって、本屋で見かけた時に文庫サイズでそこまで分厚くないのを見て「挑戦できるかな?」と買ったものの“ツンドク”こと約1年・・・
あれって駄目ね。前書きがやたらと難しすぎて、飛ばし読みすることが出来ないタイプの人は、なんかもうそこで躓いちゃうんだもん。
で、長らく読み進めなかったことを後悔したのはようやっと本編に入った時。
衝撃でした・・・。
「O嬢」は今から約60年前に出た本なんだけど、当時だから性的表現が問題になったのね。とか、そんなレベルじゃない凄さ。
現代社会でも十分問題です。
え!そこまで書くの?という、肉体の生々しさはもちろん、なんでそこまで書けるの?という、精神世界の生々しさ。
人を飼う、人に飼われるということ。恐怖、悦楽、嫉妬、静謐・・・
生々しいんだけど、翻訳だからなのか元々筆者がそうなのか、文体が客観的で疲れることはない。
ただひたすらその世界観に驚かされ、そして考えさせられる。
もちろん物語としても読むのに十分魅力的だし、自身を一度解体し、見つめなおしたい時に哲学的に読むこともできる。
内容や表紙、年代の古さでそっぽを向いてしまうにはあまりにももったいない作品。
続きで「ロワッシイへの帰還」という本が出ているらしいからぜひ読んでみたいんだけど、翻訳はあるのかしら・・・
確実に、次の本へと進む扉を開いてくれた本でした。感謝。