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パリの前衛的な出版社ポーヴェールから一九五四年に刊行された本書は、発表とともにセンセーションを巻き起こし、「ドゥー・マゴ」賞を受賞した。女主人公の魂の告白を通して、自己の肉体の遍歴を回想したこの書物は、人間性の奥底にひそむ非合理な衝動をえぐり出した、真に恐るべき恋愛小説の傑作と評され、多くの批評家によって賞賛された。
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Posted by ブクログ
性器にピアスしたり全裸で鳥の仮面かぶったりして、人間性が剥奪されていく快感がここにはあります。 作者は女性なんでしたっけ? 登場人物の誰に感情移入しながら書いていたのかは、ちょっと気になります。
最高の恋愛小説じゃないですか。 O嬢の物語でO嬢の告白視点のはずなんだけど、極力O嬢の感情は排していて、虐待を加えられるシーンなんかは肩すかしするぐらいシンプル。 O嬢がそこまでする(される)動機を「愛してるわ」以外で語らないのが素晴らしいと思います。 しかし最後がなぁ。 なんとなくみんなに軽蔑され...続きを読むている風に終わっていたけれど、もっとなんていうか物になってほしかった。 軽蔑の対象は人間だけでしょう? Oを是非軽蔑の対象にすらならない状態にしてほしかったです。
隷属する事。 それは同時に自己の判断から解放された非常に自由な状態なのだろう。 非常に美しい性描写が印象的
突然ですが、再々再々……、読。この河出文庫版1966年澁澤龍彦の「あとがき」にも納得。あとがきには、ポーリーヌ・レアージュは匿名女流作家で、実はジャン・ポーランのアナグラムか、あるいは女流作家ドミニック・オーリーとの合作か、とも。今さらほんとうに間の抜けたことを重ねますが、私は出逢った最初から、ここ...続きを読むに「生物としての性別・女」を感じないではいられなかったのだ、と、あらためて。つまり、2002年「ユリイカ」に再録された鼎談(澁澤龍彦没後10年だから、実際は1998年?)に於て、矢川澄子自身が「『O嬢』は先ず自分が全文下訳した」といった発言をしているのを、私は漠然と見逃していたのだ、ということ(この時代の「澁澤」に、どれほど矢川澄子が混在・浸透しているのだろうか?)。で、それならば、わかる。同じ澁澤訳のマンディアルグとこの作品との違いもまた(もちろん、原著者が違うのだけれども、それにしても)。「わかる」と言ってしまったけれど、ほんとかな…?たとえば巖谷國士訳などと較べればもっと何か感じるのかな。あるいは、『イマージュ』ともう一度並べて読む、とか。専門外なのに、何をこんなに拘ってるんだろう(って、そもそも私の専門って何なんだ……?!)。【以下は、2009.05.04時点でアップした感想です】エロすぎることはありまへん、むしろ難解。このカヴァーになる前の澁澤訳で読んだ(今も持ってる)のですが、ここまでくると、「好悪」を別として、やはり芸術でしょう。あくまで、好悪を別として、です。(それで、私は「好き」なんだな、やっぱりこれが。何度繰り返し読んだかわかりません)。ところで仏ガリマールには、やっぱり憧れますね。小口をペーパーナイフで切って、そして、読む。つまり「袋綴じ」ってことか?というツッコミは無視することにして。
長い間ベールに包まれている作者による、言わずもがなの1冊。恋人ルネにより、ステファン卿に委ねられたO嬢が、自分の身に次々と起こる理不尽な状況をどこか他人ごとのように捉え淡々と語っていく。女性ならではの視点で書かれた究極のポルノグラフィ。内容の過激さばかりに注目されがちですが、恋人を想う女性の心理をロ...続きを読むマンチックに描いた作品です。翻訳はいくつか出版されていますが、やはり澁澤龍彦訳が解説も秀逸
澁澤滝彦が翻訳を手がけた、所有される女性を書いた作品。不思議な感覚と、婉曲であるからこそますます引き立つエロチックが素敵!
たとえば注射針を刺される感触が嫌いでない方、あるいは過剰に嫌いな方には啓蒙の書になるかも。肉体の快楽よりも精神の快楽の方が断然イイんだよね。エロスは、描写でも過激な行為にでもなく、精神が纏っている社会的な衣服を徹底的に剥奪されてゆく、その優しい残酷さの中にあります。恋愛小説の欺瞞に食傷気味のアナタを...続きを読むきっと慰撫してくれるはず。
何たる一冊…………。 結局Oは、男たちのオブジェ、蝋人形のような存在であったのか。 フランケンシュタインのように、どんどん改造されていく恐怖、不安、嗚咽が生々しくそして痛々しい。 奴隷制度がありましたよという訴えもあるが、その中身を抉り出してあるんだけど、性交渉の描写は実は殆どない。 その幸福は、本...続きを読む物でありながら読み進めていくうちに感情論になっていき、ラストに近付くにつれ戦慄を齎される。 これも運命なのかと考えさせられた一冊。
Pauline Réageが1954年にジャン=ジャック・ポーヴェール書店より刊行した小説。1975年に映画化され、ポルノだと思っている人が多いと思いますが、原作小説についてだけいえば、官能小説ではありません。サディスティックな描写、マゾヒスティックな描写、ホモセクシャルな描写やレズビアンな描写など...続きを読むもありますが、主人公Oの心理描写が大半を占めており、そういう部分を期待して読むとがっかりします。この心理描写が、とても細かいのでもの凄く生々しく、感覚を刺激してきます。澁澤龍彦の訳はさすがだと思いました。
読んだー!読んだどー!!! ああ、嬉しや・・・世界の名著、そのエロさで有名な「O嬢の物語」! そういう世間の“おすすめ本”を読んだってだけで嬉しくなる。 でもこの本は、そういうの抜きに、わたしからもおすすめします! エロさでゆうと「エマニュエル夫人」も有名だけど、どこかで「O嬢」も聞いたことがあ...続きを読むって、本屋で見かけた時に文庫サイズでそこまで分厚くないのを見て「挑戦できるかな?」と買ったものの“ツンドク”こと約1年・・・ あれって駄目ね。前書きがやたらと難しすぎて、飛ばし読みすることが出来ないタイプの人は、なんかもうそこで躓いちゃうんだもん。 で、長らく読み進めなかったことを後悔したのはようやっと本編に入った時。 衝撃でした・・・。 「O嬢」は今から約60年前に出た本なんだけど、当時だから性的表現が問題になったのね。とか、そんなレベルじゃない凄さ。 現代社会でも十分問題です。 え!そこまで書くの?という、肉体の生々しさはもちろん、なんでそこまで書けるの?という、精神世界の生々しさ。 人を飼う、人に飼われるということ。恐怖、悦楽、嫉妬、静謐・・・ 生々しいんだけど、翻訳だからなのか元々筆者がそうなのか、文体が客観的で疲れることはない。 ただひたすらその世界観に驚かされ、そして考えさせられる。 もちろん物語としても読むのに十分魅力的だし、自身を一度解体し、見つめなおしたい時に哲学的に読むこともできる。 内容や表紙、年代の古さでそっぽを向いてしまうにはあまりにももったいない作品。 続きで「ロワッシイへの帰還」という本が出ているらしいからぜひ読んでみたいんだけど、翻訳はあるのかしら・・・ 確実に、次の本へと進む扉を開いてくれた本でした。感謝。
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