本編は、雑誌掲載時に読んでいて、文庫化を心待ちにしていました。
砂原センセの刑事モノということで興味津々になりました。一体どんな話になるかと思ったら、地味に毒がきいてるいつもの砂原節健在ww
シリアスと見せかけて、実はラブコメだというのは、面白いタイトルからもさりげなく匂ってきます…
大サービスなの
...続きを読むは、イラストが北上れんセンセというところ。表紙見ただけでクラクラきました。北上センセのイラストとくれば、シリアスハードかと思っちゃいますよね…いい肩透かしくらいました。カッコいいcpにクラクラしながら、終始ニヤつきまくることになってしまいました。
警視庁組対課の食えない後輩刑事×天才的に鈍ちんな先輩刑事。
職務に専心する本名は、ガサツで大雑把な後輩の塚原が気に入りません。二人一緒で捜査に当たっているのに一向に溝が埋まらない中、麻薬の一斉摘発で関係者の一人を取り逃がしてしまいます。
手がかりをつかむため、本名は男の恋人を取り調べることに。
そして、その取調べ中、相手の女性に「女に興味ないの?」と言われてしまうのですが、本名はさっぱり理解できません。ガサツでかわいげがないのにマメに女の子とはつきあっているふうな塚原からも、本名は「実は係長が好きなのでは?」と言われてしまいます。でも、経験値に乏しく女性にあまり興味の無い本名はとっさに言い返すことができず、自分でもゲイなのでは?と不安に。「じゃあ、試してみるってのは?」とどう見ても下心丸出しの塚原に言われるまま、何も気付かずまんまと流されてしまうのです。
そんなことを仕掛ける塚原も相当ですが、でもそこからの展開が彼の思惑とは逆方向へ!本名の鈍さがまさかのとんでもない方向へ。
あのまま、廣永に特攻していたらもっと笑えたと思うんだけど、それはナシだったんでしょうか?
一応、塚原の彼シャツ願望作戦は成功していましたね~
その時の塚原のエロ目線と、その後の不機嫌さの意味がつかめてない本名の鈍感ぶりが最高でした!
書き下ろしの「キスさえできない仕事なんです」は、捜査のため和歌山まで出向き張り込みを続ける塚原と本名のじれったい関係が描かれています。
そこで、かつて本名が世話になった先輩刑事皆川と再会することになって、いっそうコトはややこしくめんどくさくなっていくのです…
下着の色を知ってるとか、そんなしょうもないことで張り合っている塚原が面白かったですww
イラストがカッコよすぎで、だからよけいにおかしさが倍増でした!
刑事モノとしてもテレビの2時間ドラマにできそうなほど、人情に訴えるいい出来。
出版社封入特典のSSペーパー「恋愛できない休日なんです」は、相変わらず仕事でラブラブもままならない二人の姿が描かれています。
仲よさそうです。
そして、同じ場所に居合わせた「言ノ葉ノ花」cp、長谷部と余村の相変わらず仲良さそうな姿もオマケのSSに!うれしかったです。