水波誠のレビュー一覧

  • 昆虫―驚異の微小脳
    あまり知られていない事柄も含めて、昆虫の脳についての一般的な知識をもれなくコンパクトにまとめた印象。

    左右と額の三つ目や錯視も扱う。個体と群れかによって、変温動物だが恒温動物としても受け取れるというあたりはおもしろい。
    『群れは意識を持つか』でも考えさせられたが、昆虫は個と群の社会性の問題があるの...続きを読む
  • 昆虫―驚異の微小脳
    バイオロジーのバックグラウンドがないと全てを理解するのは難しいが、説明にも手抜きがない力作。長年、真摯に昆虫研究に打ち込んでこられた様子が垣間見えて好感が持てる。C.Elegansのように、全ての遺伝子、ニューロンの配置が解明された生物もあるが、昆虫は1ミリ立方の脳に100万個程度のニューロンとそこ...続きを読む
  • 昆虫―驚異の微小脳
    バイオミミクリーへの関心から派生して「昆虫」の本を読んでみる。

    そういえば子供の頃は、昆虫好きだったなと思い起こしつつ、最近の「昆虫」への関心は、1年半くらい前に宮古島でキャンプをした時にスタートしている。

    自然のなかで、ボーとしたり、散歩したりしているなかで、目の前を蝶とか、蛾とか、色々、昆虫...続きを読む
  • 昆虫―驚異の微小脳
    [ 内容 ]
    ヒトの脳に比べてなきに等しい昆虫の脳。
    ところが、この一立方ミリメートルにも満たない微小脳に、ヒトの脳に類似した構造が見られることが明らかになってきた。
    神経行動学は、ファーブルやフリッシュを驚嘆させた「陸の王者」の能力を、精緻な実験によって脳の働きと結びつけ、ダンスによる情報伝達、景...続きを読む
  • 昆虫―驚異の微小脳
    (アリ飼育者向けのレビューです)
    直接アリに言及しているのは「第10章 ハチやアリの帰巣と偏光コンパス」くらいだが、この章がなくても十分に読む価値のある本。
    昆虫がどのように周囲の情報を受容し、処理し、活動しているのか、研究の最前線を紹介しつつ、一般向けに解説した意欲的な新書である。
    個別の昆虫につ...続きを読む
  • 昆虫―驚異の微小脳
    興味深い本だった。面白い、というには読むのに努力が必要だ。専門用語が山のように登場するためだ。そこはまあ仕方がない。神経に関わる言葉、化学的な用語、略称の山。それはまあ読み飛ばすつもりでも大丈夫ではある。
    冗長性のあまりない小さな昆虫の脳がいかに優れているのかがよく判る。そしてほ乳類い代表される大型...続きを読む
  • 昆虫―驚異の微小脳
    水波誠 著「昆虫ー驚異の微小脳」、2006.8発行。この本も池澤夏樹氏が書評の本で面白いと推薦されていたので、一読しました。私にはとても専門的で難しい内容でした。ただ、ヒトの巨大脳に比べ、1立方ミリメートルにも満たない昆虫の微小脳が素晴らしいものであることはよくわかりました。陸の王者、昆虫の素晴らし...続きを読む
  • 昆虫―驚異の微小脳
    昆虫にも記憶や学習ができるとは全くの驚き。特に蜂やアリのような社会性を持ったやつらは、他の昆虫たちに比べ、コミュニケーションが必要な分、頭がいいらしい。高々100万個程度のニューロンで景色を記憶できるのだから本当に、驚異の微小脳である。
  • 昆虫―驚異の微小脳
    昆虫の神経行動学がここまで進んでいるとは驚き。この知見は応用がいくらでも利くだろうし、今後の発展が楽しみ。
  • 昆虫―驚異の微小脳
    ムズイ!論文を読んでいるよう。これで平易に解説をされているとは・・。でも昆虫は人間が思っている以上に高度な脳をもっていることが大変よく分かりました。
  • 昆虫―驚異の微小脳
    昆虫は、地球上で最も繁栄した動物群である。その繁栄の秘密は、彼らの小さな脳(微小脳)にある。本書は、新書ながら、昆虫の神経科学についての知見を網羅した教科書的な本である。

    とても勉強になったが、厳密性を追求するあまり、決して読み易いとはいえないのが残念だ。一般向けの読み物というよりはむしろ、専門家...続きを読む
  • 昆虫―驚異の微小脳
    複眼や視力のくだりが面白かった。
    ハエからみると人間はスローモーションである、といったような。
    後半難しくて読み飛ばしてしまいました・・・
  • 昆虫―驚異の微小脳
    わずか一立方メートルにも満たない昆虫の脳に着目した本。
    報酬系や短期記憶、長期記憶など、自分が元々興味を持っていた分野は、実験手順からも哺乳類との共通項などを感じ、大変面白く読むことが出来ましたが、それ以外の分野では自分の不勉強さを実感させられました。むつかしー!勉強し直さないと全部を理解することは...続きを読む