京極夏彦のレビュー一覧

  • 姑獲鳥の夏(3)
    なぜ京極堂は関口の過ちというか過去やってしまったことを知っているのだろうか
    知らないけれど、関口の反応から察したのかな?
    悲劇的な考えのすれ違い・・
    話し合いをしていれば防げた悲劇なのかな?とは思ったけど多分無理なんだろうな・・・

    体外受精がホムンクルス作りだなんて体外受精の知識を持っている現代人...続きを読む
  • 続巷説百物語
    巷説シリーズ第二弾。
    連作短中編集の体裁を取っているこの、必殺仕事人シリーズ。
    中でも【続】は核となっており、各話に散りばめられた悲しみ憎しみが、最終話に収斂されていく様は本当に秀逸。

    百物語、というからにはまだまだ続いていくんだろうか。
    是非とも100話、描き切って欲しいです。
  • 後巷説百物語
    大好きになったシリーズ。切なすぎる最後だったけど、きっと山岡百介さんは幸せな生涯だったと思う。小夜ちゃんの口調がおぎんさんに似ていたからきっと、、って思って読み進めたらやっぱり。「道を通せば角が立つ。倫を外せば深みに嵌る」又市さんの存在が百介さんにどれだけ大きな存在となってるのか苦しくなるくらいの想...続きを読む
  • 続巷説百物語
    巷説百物語の続編。 巷説百物語と時系列が絡み合っているので、又市、百介一行の動きを整理しながら読むと前後関係が面白い。 今回も仕掛けとして化け物をこの世に生み出し、人の無念を丸く収める鮮やかさに圧倒される。 最後の仕掛けである老人火は、残念なことに全然わからなかった。誰の立場にも立てないまま読み終...続きを読む
  • 後巷説百物語
    江戸で妖怪が受け入れられていた時代から、近代化を押し進め妖怪は古いと言われるようになった明治での巷説百物語。 八十を超えた百介が又市たちと関わった不思議な出来事を懐かしく思いながら語っていく話。 百介からの視点なので、百介が又市一行をどのように捉え、感じていたかが分かる。越えられない一線の向こう側で...続きを読む
  • 西巷説百物語
    今回は林蔵メインか~~~又市でないのか~~~、とか思って読み始めたのだが、全く問題なかった。めっちゃ面白かった。
    一話目の一文目から物語に引きずり込まれる幸福感たるや。物語の仕掛けの中にどっぷり浸かって堪能してきました。しあわせ。

    どれも良かったけど、「夜楽屋」「豆狸」が特に良かった。ぐっときた。...続きを読む
  • 狂骨の夢(1)【電子百鬼夜行】
    神道における神は良くも悪くも並外れた者。必ずしも優れた資質があるわけではない。(例:祟り神)

    京極堂の神に関する説明に納得。横並び意識の強さから“祀る”という行為が生まれたように思える。
  • 百鬼夜行 陰(全)【電子百鬼夜行】
    京極夏彦は「京極堂」シリーズ一本、という方は
    それなりにいらっしゃるのでは、と思います。
    私も割と最近までそうだったのですが。

    これ、「京極堂」シリーズのスピンオフみたいな位置づけでかつ、一応シリーズもののようです。短編集です。「百器徒然袋−雨」「今昔続百鬼−雲」「百器徒然袋−風」と続くようです。...続きを読む
  • 絡新婦の理(3)
    いろいろと事件の真相は明らかになるも、その動機(なぜ絞殺魔になったのか、なぜ目潰し魔になったのか、蜘蛛の正体とは、など)については謎のまま。
    かなりスピードアップしてるけど、気にならないくらい楽しめる。(可能ならもっとじっくり連載してほしいけど…)
    次巻で完結ということで、ついに京極堂による憑物落と...続きを読む
  • 姑獲鳥の夏(1)
    角川祭りで半額だったのでこの機会にと購入。
    いつかは、いつかはと気になっていた作品だけにまとめ買い、かつ一気読み。
    原作はすでに読破済みだが情報量の多い作品なので大まかなストーリー以外全然記憶になかった。
    やっぱり百鬼夜行シリーズは面白い。個性的なキャラで誤魔化すのではなく、ストーリー自体も非常に濃...続きを読む
  • 魍魎の匣 1巻
    角川祭りで半額だったのでこの機会にと購入。
    こちらはアニメも観たし百鬼夜行シリーズとしては有名なお話なので比較的記憶に残っていた。
    すべてのシリーズに言えることだけど、京極さんの作品は無駄がない。すべてが伏線で、すべてが必要な情報。だというのにすごい情報量。
    小説だと読み応えがありすぎるが、漫画だと...続きを読む
  • 続巷説百物語
    言葉だけで、人間を操れることの恐ろしさと解っているのに引き込まれるもどかしさ。長いお話なのに飽きさせない。
  • 西巷説百物語
    大坂を舞台に展開する「恨み晴らします」稼業をいとなむ ”一文字屋” の西の一派を描いた作品。

    お武家でもなく百姓でもなく、増してや里の者でもないと自らを半端者と呼ぶ者たち。彼・彼女たちの活躍が多少荒っぽい古めかしい大坂弁で語られる。まるで浄瑠璃芝居のように。

    今回は靄船の林蔵(もやぶねのりんぞう...続きを読む
  • 嗤う伊右衛門
    久しぶりの京極夏彦。
    又市一味の活躍する巷説百物語シリーズかとおもいきや、こちらでは又市は一介の脇役に過ぎない。
    主人公伊右衛門を中心に読み進める毎に、語り手はかわり、あくまでも登場人物達の目線で物語は語られる。
    古典に引かれる物語の骨子と、緻密な心情描写、そしてページ替えにさえも気を配る筆者の拘り...続きを読む
  • 魍魎の匣(2)【電子百鬼夜行】
    どんな相手の心にもズカズカ入っていける榎木津さんに乾杯。

    「人によって見える世界が違う」ということを、読み進めていくことで強く感じた。
    日々の生活では浅い会話を交わすことがほとんどだから気付けないんだろうな。
    むしろ、気付いてしまったらその後の関わり方がわからなくなりそう。
  • 絡新婦の理(2)
    面白かった。
    ついに織作家が勢揃い。大体は原作読んだ時の想像通りかな。
    原作を読んだことがあるとは言え、先が気になる終わり方だった!
    10月が待ち遠しい!
  • 絡新婦の理(2)
    事件が複雑に絡み合いながら、いろんな人が捜査に乗り出してきたあたり。

    短髪のまだ真面目っぽさがある益田がかわいくてしょうがない。
  • 後巷説百物語
    又市の物語の締めの一冊……かな。
    「西の……」は未読だが、どうやらあちらはスピンオフ的な内容らしいので。

    出てくる話、出てくる話、皆どこかで聞き覚えのあるような説話……シリーズの小編ひとつひとつに繋がっているのだから、当然か。

    一冊目から再読したくなってくる(笑)。

    又市の仕掛けを話のメインに...続きを読む
  • 後巷説百物語
    「巷説百物語」から時を隔て、そのころ若者であった山岡百介も80歳。遠縁の娘である小夜と静かに一白翁と名のって隠居暮らしをしている。

    その一白翁の庵に、彼の持つ巷説の博識を頼りにふしぎ話を読み解くべくやってくる4人がいる。

    見習い同心から一等巡査になった剣之進、藩士から貿易会社奉職になった与次郎、...続きを読む
  • 絡新婦の理(3)【電子百鬼夜行】
    いやー、雲の巣怖い。世の中にあんな巣を張られたら私はきっと気がつかない。いいように遣われる。というか、今もそんな状況にいるのに気がついていないだけだったらどうしよう・・・。