蔡駿のレビュー一覧

  • 忘却の河 下
    次々と事件が起きた上巻に比べ、下巻はそれぞれの事件に関わる人を中心に、謎を包囲して行くように展開していく。輪廻転生と因果応報と言う主題はそのままに、深く沈滞したままの事件と浅瀬を流れるかの様な新たな事件が交錯する。とんでもなく悪い奴の出現でページを捲る手が止まらない。
    最後は涙なのが出来すぎ感強めか...続きを読む
  • 忘却の河 上
    華文ミステリーが本当にレベル高くて面白い。「幽霊ホテルからの手紙」でファンになった作家さんの邦訳2作目?訳者が4人でしかも仏語の翻訳家、と言う点も出版までの紆余曲折を疑ってしまう。少しホラーがかった輪廻転生をモチーフに始まる。日付ごとに展開していくので少年の成長ぶりや申明の命日などが分かり易く追える...続きを読む
  • 忘却の河 下
    司望は南明高校の入学式に向かう。地下鉄の駅からはバスに乗らないといけないが、今は道の工事のために走っていない。歩いていては入学式に遅れそうだ。白タクがいて乗ったらどうかと誘っている。躊躇していた司望に、一緒に乗りましょうと誘た女性がいた。南明高校に行くのなら自分もそうだからという。タクシーに乗ってか...続きを読む
  • 忘却の河 上
    申明は南明高校の教師だ。名門の北京大学を卒業してこの高校の国語の教師になった。同期の友はもっと高い地位に就いているというのに。申明に関わる事件が起こる。そして申明が殺される。誰に?、それは後の申明の記憶を持った者にとっても大きな謎だった。輪廻転生を中心に据えたミステリー小説。下巻ではどんな話に繋がる...続きを読む
  • 幽霊ホテルからの手紙
    著者は<中国のスティーヴン・キング>と呼ばれるベストセラー作家らしい。
    バスで隣り合わせた女性から預かった謎の箱を幽霊客桟に届けに行った作家、周旋から毎日届く長文の手紙。そこに描かれる幽霊客桟は不気味な雰囲気に満ちており、宿泊客も謎めいていた。手紙は日に日に現実離れした話になっていき、ついに…
    本筋...続きを読む
  • 忘却の河 下
    上下巻で読み応えありました。翻訳も読みやすい。最初に提示される女子学生の死からこれほど多くの人の人生が交錯する展開になるとは。生まれ変わりという設定が物語を牽引しているのは確かだが、それを取っ払ったところに見える相関図は凄まじい。
  • 忘却の河 下
    評判が良く、気になっていた作品。
    ただ、華文ミステリ苦手なので、不安はあったが…驚くほどスルスル読めて、かつ面白い。

    次々に人が死んでいくけど、一人ひとりをしっかり描けてけているので、人数が多いのに毎回喪失感がある。上巻のスピードに比べて、下巻はやや間延び感もあるが、十分面白い。

    さすがに怪しい...続きを読む
  • 幽霊ホテルからの手紙
    ブク友様のレビューから手に取った1冊!
    面白かった〜!
    長編だったけどページをめくる手が止まらない。

    登場人物の名前が日本人じゃないからそこがちょっと苦戦した笑
  • 忘却の河 下
    表紙のイメージから、ホラー寄りのおどろおどろしいやつかと身構えていたが、そんなことはなく、ちゃんとミステリだった。中国のスティーヴン・キングと呼ばれているだけあって、リーダビリティ◯。面白かった。
    後半はちょっと大味だったかなー。
  • 幽霊ホテルからの手紙
    読みものとして充分面白い。

    よく練り込まれた物語にグイグイと引き込まれ、展開も早くレイアウト上下段で300頁(原稿にすると600枚くらいか)も苦もなく読める。

    また実際のところはわからないが、沸き上がる事象との距離感にお国がらが上手く表出されている様に感じられた。 亡き人達への畏怖、畏敬の念が日...続きを読む
  • 幽霊ホテルからの手紙
    浙江省東部の海岸に建つ三階建ての客桟。それが幽霊客桟だった。亡くなった女優の田園から託された木匣を幽霊客桟に持っていくことになった小説家の周旋は浙江省K市西冷鎮行の長距離バスに乗った。田園からの電話は途中で途切れて「幽霊客桟に持って行ってほしいの。場所は…。」だけで、場所も住所も分からなかったが、周...続きを読む
  • 幽霊ホテルからの手紙
    愛情と狂気の深淵に飲み込まれる。親友が訪れた幽霊客桟から手紙が届くのだが… #幽霊ホテルからの手紙

    ■あらすじ
    警察官の葉䔥(イエシャオ)に自宅に、かつての親友である周旋(ジョウシュエン)が訪ねてくる。彼は美しい女性と出会った逸話を話しだす。その彼女から木箱を預かり、木箱を幽霊客桟に届けてほしいと...続きを読む
  • 幽霊ホテルからの手紙
    作者は中国サスペンス小説の第一人者との事。
    過去、現在、終章の3つに分かれている。全体的に聊斎志異を彷彿する怪奇的な展開だが第3章でびっくりが続出。満足度の高い作品だった。最近は華文ミステリも沢山翻訳されているので楽しみな作家さんにまた出会えたと嬉しい。