羽鳥 好之のレビュー一覧

  • 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照
    2022年に出版された小説の中で読むべきランキングに掲載されていた一冊。時は江戸初期、平安が定着しつつも、二代秀忠から三代家光へと代替わりする不安定な時期。家康を尊崇する家光が、関ヶ原での家康の差配を、西軍で戦いながら、その後家康の信頼を得て、家光の話し相手となった立花宗茂に語らせるもの。家康の天才...続きを読む
  • 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照
    残照…日が沈んでもまだ空や山に残る強い光。関ケ原の戦いを経て徳川の治世へ移り変わる時、戦国の世を知る老武将の放つ一瞬の残照の物語です。残照は、ある意味、執着でもあり諦観でもある、と知りました。時代の変わり目において、線形で明度を落とす光ではなく、今までの来し方を納得し、今この瞬間やるべきことで輝く…...続きを読む
  • 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照
    たまたま目に入ったから読んでみました。
    ページ数も少なく、程よく楽しめました。
    江戸幕府の小説は読んでませんでしたが、この時代も緊張感があって良いね。
  • 遊びをせんとや 古田織部断簡記
    「尚、赫々たれ 立花宗茂残照」でデビューした著者の二作目です。今度の主人公は毛利秀元…正直今まで知らなかった人物です。千利休のあと茶の湯の世界の頂点に立った古田織部を信奉する武将であり、関ヶ原前後の変化の時代を生き抜いた存在です。むかし「ひょうげもの」という古田織部を主人公にしたアニメを楽しみにして...続きを読む
  • 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照
    最初、主人公の人知らない誰?で始まり、また関ヶ原の話か、飽きたな面白いのかなと読んでいたが、だんだん聞いたことない話が出てきて面白くなってきた。
    登場人物の歴史的背景をほとんど知らないので、話の重みが判らないのだけど、爺さんの話としては自慢話に終わらず推敲と分析が効いていて読んでて楽しかった。
    後後...続きを読む
  • 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照
    関ヶ原の戦いにおける家康の心理に迫る。そこから何かを学び取ろうとする家光。立花宗茂と天寿院、毛利秀元をからませながら描き出していく。良い作品であった。
  • 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照
    関ヶ原に西軍として参戦し、一度改易された後旧領を取り戻した唯一の大名という立花宗茂が主人公。

    秀吉から「東西無双」と謳われた老将宗茂の佇まいがいい。
    「残照」とあるように、人生の終盤に差し掛かり代替わりを待つばかりの宗茂が、領国の命運を背に実戦経験がないが故に祖父家康を神格化する3代将軍家光に関ヶ...続きを読む
  • 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照
    名将立花宗茂が書かれたものは少ないが、塞翁の盾にて若き宗茂の大津城攻防を読んだ直後に、この本と巡り会えたのは幸運だった。歴史小説は若きイベントが描かれることが多いのだが、枯れてもまだ人生という感じでなかなか面白かった。
  • 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照
    同一の大名の名前がいろいろ出てきて知識のない読者には分かりづらい。家康、内府、神君、大御所、東照大権現、などなど。