作品一覧 2023/11/21更新 遊びをせんとや 古田織部断簡記 試し読み フォロー 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照 試し読み フォロー 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> 羽鳥 好之の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照 羽鳥 好之 2022年に出版された小説の中で読むべきランキングに掲載されていた一冊。時は江戸初期、平安が定着しつつも、二代秀忠から三代家光へと代替わりする不安定な時期。家康を尊崇する家光が、関ヶ原での家康の差配を、西軍で戦いながら、その後家康の信頼を得て、家光の話し相手となった立花宗茂に語らせるもの。家康の天才...続きを読む的な戦術がハマり、小早川や毛利を寝返えらせ、得意の野戦、短期決戦にもち込んだという通説に対し、戦場の真実は何だったのか。親子の確執、お家騒動、保守と進取など、様々な心情が交錯した結果なのだという解釈。歴史上の人物がとても身近に感じられる読後感の良い一冊。 Posted by ブクログ 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照 羽鳥 好之 残照…日が沈んでもまだ空や山に残る強い光。関ケ原の戦いを経て徳川の治世へ移り変わる時、戦国の世を知る老武将の放つ一瞬の残照の物語です。残照は、ある意味、執着でもあり諦観でもある、と知りました。時代の変わり目において、線形で明度を落とす光ではなく、今までの来し方を納得し、今この瞬間やるべきことで輝く…...続きを読むこの主人公の心の動きは同じ年代の自分にとって激しく共感できるものでした。時代が変わり、社会が変わり、価値観が変わり、世代が変わる、そんな時でも人生は続いていく。自分の中の大切なことは変化しない。さあ、卑屈にならずにどう生きるか?立花宗茂の持つ飾らない無垢の愛嬌…のようなものが、残照を温かい光にしています。会社を定年退職する人、会社の構造変革に戸惑う人、オススメです。女性に対する心の動きも初々しいし。弘兼憲史「黄昏流星群」の哀愁とも、内館牧子「終わった人」の悲哀とも違う、ある種、前向きな「残照小説」というジャンルが生まれたように思いました。残照のキーワードは、友かな? Posted by ブクログ 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照 羽鳥 好之 たまたま目に入ったから読んでみました。 ページ数も少なく、程よく楽しめました。 江戸幕府の小説は読んでませんでしたが、この時代も緊張感があって良いね。 Posted by ブクログ 遊びをせんとや 古田織部断簡記 羽鳥 好之 「尚、赫々たれ 立花宗茂残照」でデビューした著者の二作目です。今度の主人公は毛利秀元…正直今まで知らなかった人物です。千利休のあと茶の湯の世界の頂点に立った古田織部を信奉する武将であり、関ヶ原前後の変化の時代を生き抜いた存在です。むかし「ひょうげもの」という古田織部を主人公にしたアニメを楽しみにして...続きを読むいましたが、千利休が秀吉に切腹させられたように家康に切腹させられていたんですね。それは権力と茶の湯の密接な繋がりがあった時代で舞台であり、政治と文化の持ちつ持たれつがテーマのひとつだと思います。前作とほぼ同じ徳川幕府の治世が確立していく時代を、違う主人公視点で文化というフィルターで描いた作品だと思います。実際、立花宗茂も登場してきますし。二作通して、戦争の時代から争いを許さない時代への移り変わり、そのものが主役であり、その変化に翻弄される人々の群像劇になっているような気がしました。あるいはちょっと前の時代のキーマンとして実績もプライドもある男たちが向き合う次世代への変化の物語、とも言えるかも。とすると、ここからまたスピンオフな物語も生まれる気がしてきました。今夏の主人公も組織と個人とか、ビジネスとアートとか、自分の本義と社会の流れとか、非常に現代的な問題を抱えているのが共感を高めます。女子との向き合いもその中に入ってきているのも前作に引き続き、です。本作も「残照小説」と言えると思います。 Posted by ブクログ 尚、【赫々/かくかく】たれ 立花宗茂残照 羽鳥 好之 最初、主人公の人知らない誰?で始まり、また関ヶ原の話か、飽きたな面白いのかなと読んでいたが、だんだん聞いたことない話が出てきて面白くなってきた。 登場人物の歴史的背景をほとんど知らないので、話の重みが判らないのだけど、爺さんの話としては自慢話に終わらず推敲と分析が効いていて読んでて楽しかった。 後後...続きを読む半に行くにつれ、時代小説というより、大企業の中間管理職の苦労話として読んでしまった。案件通すの大変なのよね。 Posted by ブクログ 羽鳥 好之のレビューをもっと見る