笹原和俊のレビュー一覧
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フェイクニュースの生まれる仕組み/生まれやすい環境についてとてもよくまとまっている。最新の研究までカバーされているので、現状このテーマについての最良書だと思う。海外ではネットリテラシーのための教育がもう始められているというのに、日本ではまったくの手つかずというのがもどかしい。どうして日本はこういう重...続きを読むPosted by ブクログ
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SNSのネットワークについて計算社会科学をもとに解説。特にフェイクニュースについて数理モデルや認知バイアスの知見から説明している。
もともと計算社会科学に関心があり本書を手にした。SNSを模倣した数理モデルのシミュレーションで思想の分断が生じること、フェイクニュースが拡散される要因を検証したことは...続きを読むPosted by ブクログ -
これだけ高度に科学技術が発達した社会ではデジタルがアナログ並みに精緻になり、何が真実で何がフェイクなのか識別できなくなる。どれだけ対策を練っていたとしても、危険はゼロにならない。
この本で紹介されていたのはAI技術でどのようなフェイクを作ることができるのか技術的な解説もされていてとても勉強になった。...続きを読むPosted by ブクログ -
( ..)φメモメモ
フェイクニュースはニュースだけの問題ではなく、情報生態系の全体に関わるもの。
ニュースの内容や伝達の問題としてだけでなく、情報の生産者と消費者がデジタルテクノロジーによってさまざまな利害関係の中で複雑につながりあったネットワークの問題として捉えるべき。
私たちが偽ニュースを信じ...続きを読むPosted by ブクログ -
フェイクニュースの科学についての入門書。わかりやすく、データや研究に基づいた記述で信頼できる内容です。
文庫版で追加された補講では、2020年の新型コロナやトランプ落選を例にインフォデミックの時代を解説しています。
フェイクニュースを拡散するSNSは非難の対象にされていますが、SNSに残された「電...続きを読むPosted by ブクログ -
写真、動画、音楽、絵画、文章、なんでもAI生成できる時代になった。生成AIの進歩は急速で、もはや見分けが難しいレベルにきているようだ。
機械学習全般に関する説明もあって、GAN(敵対的生成ネットワーク)が興味深かった。生成AIと識別AIを互いに競わせるような考え方で、データさえあればいくらでも賢くな...続きを読むPosted by ブクログ -
ディープフェイクの例と現状、またその見破り方やそういうソフトの紹介など。
オーブンソース化されているものもあるようで、どんなものかみてみたい気になる。
折しもチャットGPT 、各国がどう扱うかも議論されてきており、将来どう進んでいくのか興味が湧く。Posted by ブクログ -
フェイクニュースは、人間の認知特性と、SNSプラットホームの仕組みやパーソナライズ技術が、負のシナジー効果を発揮して、想像以上の社会問題を巻き起こしていることを改めて実感できた良書でした。
Twitterみてるの馬鹿馬鹿しくなっちゃうな(((^_^;)
この社会問題への対策がメディアリテラシーの...続きを読むPosted by ブクログ -
デマや流言についての研究と言えば、オルポート・ポストマンの『デマの心理学』、清水幾太郎『流言蜚語』といた古典が有名であったが、近年、嘘やデマ、陰謀論等の虚偽情報がソーシャルメディアを介して大規模に拡散し、人間行動や社会に影響を及ぼしてきている。
本書は、こうしたフェイクニュース現象を、情報の...続きを読むPosted by ブクログ