新藤悦子のレビュー一覧

  • アリババの猫がきいている
    外国で産まれた物の身の上話を通して、その国をのぞいたような気持ちにさせてもらいました。
    アフガニスタンは依然、混乱が続いています。古都ヘラートで作られるヘラートグラスの工房も次々閉まっていく中で、作中のグラスは外の世界へと送り出されました。グラス工房の娘さんが、グラスに語りかける言葉が印象的でした。...続きを読む
  • アリババの猫がきいている
    現代ニッポンが舞台ですが、アラビアンナイトのよう。
    民芸品店のモノ達が、猫のシャイフに語る物語。その中から、難民の少女の想いなど、今の時代が垣間見える児童書ですね。
  • イスタンブルで猫さがし
    「日本では空気を読まないと出る杭になって叩かれちゃう」…切なくなってしまった。だから主人公の愛は日本から出たくてたまらない。
    愛のクラスに来た転校生の雪子ちゃんは、タイから来た子で、日本語の読み書きが出来ない。だから遠巻きに悪口を言われる。それをかばった愛もまた嫌がらせの言葉を投げつけられる。
    だけ...続きを読む
  • ヘンダワネのタネの物語
    国際理解のもう一歩先に踏み込んだ感じかなぁ。
    いつも絵を描いていて「ヘン」といわれる直と、ヘンなガイジン扱いされたくなくて、ペルシア語を話さないイラン人のアリ。
    日本でまわりに溶け込んでやっていくのに、イランが好きなことを隠していたり…。
    いろんな葛藤があって胸が痛いです。
    人を理解しようとする気持...続きを読む
  • トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く
    どの国でも、それぞれの人が日常を生きている、日本とは異なる文化や価値観の中で生活をしているということを知ることで、フィルターのない視点というものに近づけるのはではないだろうか。
    トルコの暮らしや文化、イスラムの人々の生活を知る本として、とても良い本だった。たくさんのふしぎの本に共通する、子供を子供扱...続きを読む
  • アリババの猫がきいている
    難民問題や言語・見た目の違いなどを盛り込みながらも、視線が優しいので穏やかに読める。ストーリーはもちろん面白いんだけど、異文化や他国の事情に興味を持つきっかけになる本だと思った。ゆっくり誰かの何かの物語に思いを馳せること、忘れないで生きていきたい。
  • アリババの猫がきいている
    東京で暮らすイランの言語学者アリババさんは、ふとした縁で生後4ヶ月のペルシャ猫シャリフを飼うことになりました。実はその猫はイランのバザールで「長老族」と呼ばれている猫の末裔で、人間の言葉を理解することができました。また、アリババさんは子どもの頃猫の言葉を理解していたことを思い出し、シャリフと話すこと...続きを読む
  • ヘンダワネのタネの物語
    同じマンションに住む、小五のアリとナオ。
    アリはイラン人でサッカーが得意、ナオは絵を描くのが大好きな女の子だが回りからは変人扱いを受けている。

    同じマンションに住みながら、二人に接点はなかった。
    が、アリの両親のどうにもならない都合により、アリはナオの叔母が住む奥多摩に、ナオとナオの弟のダンと3人...続きを読む
  • ヘンダワネのタネの物語
    読メにて知り着手。児童書だし面白くてあっという間に読めたー^^変と言われることを恐れて本当の自分を隠すイラン人のアリと、変と言われても自分を貫き通すナオ。クラスメイトだけど特に接点のない2人が、ナオの伯母さんの家に泊まることによって急速に接近する。子供の言葉は率直で容赦がないからこそ傷付く。悪気ない...続きを読む
  • ヘンダワネのタネの物語
    絵ばかり描いていてヘンな子だと思われている小学生、直と、イラン人の同級生、アリのお話。
    不思議成分をふくみつつファンタジーではない現実のお話。
    ヘンダワネとはイランのスイカのこと。

    直と直の弟の暖とアリは直のおばさんのリコちゃんの家で一晩あずかってもらうことになる。
    ヘンだと思われてもひとりで絵を...続きを読む
  • イスタンブルで猫さがし
    トルコの美しい猫、ワン猫。青と緑の二色の瞳を持ち、ワンという町にだけ住む、美しい白猫。
    ワン猫に会いたい!という口実で、父親の仕事赴任先イスタンブルにやって来た愛。教室では本音を言えない、友だちとわかりあえない、出る杭は打たれる…そんな気持ちから、まっとうな理由で日本から出ることを望んだのだ。

    ...続きを読む