永田豊隆のレビュー一覧

  • 妻はサバイバー
    凄絶。
    著者と結婚して人生で初めて安心できる場所を得たことが妻の抑圧されてきた感情を爆発させるきっかけになった、という精神科医の指摘に人の心の複雑さを見る思いがした。理屈としては通る。
    連続飲酒状態になると転倒を繰り返すので骨折が増えるという話、知らなかったが知ればそうかもしれないと腑に落ちる。
    ...続きを読む
  • 妻はサバイバー
    一気に読んだ。全身全霊をかけた「献身」。
    配偶者がコントロール不能な状態で暴れ苦しんでどう扱っていいのかわからない。
    夫である著者が逃げ出さなかったことが信じられない。
    うがった見方かもしれないけど、著者の育てられ方が素晴らしかったんだろうかとか考えてしまった。
    最後の「本当にありがとう。これからも...続きを読む
  • 妻はサバイバー
    壮絶なルポ。筆者が新聞社の記者だけあって非常に読みやすいが、筆者の心痛を思うと涙を禁じえない。この先どうか穏やかに、奥様と人生を歩んでいって欲しいと思う。
  • 妻はサバイバー
    精神疾患等をもつ妻と共に歩む人生を、夫の立場から綴られている闘病記。
    結婚式の誓いの言葉である「病める時も健やかなる時も」の体現。陳腐な言葉で申し訳なくなるが、かなり凄まじい。
    「妻は20年間、『緩慢な自殺』を試みていたのだろうか。否。必死で生きようとしていたのだ。」
    筆者である夫の感情は、直接的に...続きを読む
  • 妻はサバイバー
    摂食障害を切り口として、依存症の苦しさについて、家族の視点から描かれています。

    どんなことが起きてくるのか。
    どんなことが苦しかったのか。
    どんなことが支えになったのか。

    「ジャーナリストの仕事は問題意識がすべて」と文中にあり、私たちソーシャルワーカーもそうであると感じました。

    ご自身の経験か...続きを読む
  • 妻はサバイバー
    依存症 考えさせられる。
    他人目線で言えば本人の意思だからどうしようもない。
    もし私の家族にいたら やめて欲しい、辞めさせたい、最終的に歯痒さで私自身メンタルやられてしまいそうです。
    人に言えない経験や悩みが与える精神的ダメージ 難しい問題だと思いました。
    著者の粘り強いサポート優しさが伝わります。...続きを読む
  • 妻はサバイバー
    私はパートナーと共に生きていくという選択を、
    この著者のような状況になってもしつづけることができるか。
  • 妻はサバイバー
    精神科病棟で働いていたことがあります。この本を読んで、当時のことを思い出しました
    この本に書かれている病気について、ほぼ全てかかわってきました
    治療には、家族、もしくはキーパーソンの存在が何よりも大切なのですが、その存在の方が疲弊してしまい、家庭が崩壊してしまう事例を何度も見てきました
    そして、同じ...続きを読む
  • 妻はサバイバー
    壮絶な戦いの本。
    付き合っている最中に気づかないのかなと思ったけど、表面化しにくいからこそ、最愛の人でも気づかないんだなと最後らへん読んでて感じた。
    自分だったらと思うと、こんなに寄り添えるのかと感じた。
  • 妻はサバイバー
    壮絶な闘いの記録に圧倒された。
    貧困、虐待などの「見えにくい」問題に起因する「見えにくい」精神疾患は、周囲や社会の偏見の目に晒され、さらに「隠すべきもの」として見えにくくされてしまう現状が記されていた。
    自分にもアルコール依存症を患っている知人がいるので、その人はもしかしたら「快楽におぼれていた」わ...続きを読む
  • 妻はサバイバー
    書かれるべき本だ、と思った。
    虐待を発端として、のちにさまざまな精神疾患に苦しむ妻と、それを支える新聞記者である筆者。
    壮絶すぎる2人の記録が、1、2時間もあれば読めてしまう厚さの本にまとめられている。
    当事者でありながら、取材者としての目線も死守しつつ書かれた本書は、行間に著者の血のにじむような葛...続きを読む
  • 妻はサバイバー
    まず朝日新聞社の記者が書いた本なので文章が整理されており、とても読みやすく状況がリアルに想像できた。

    身内のアルコール依存症、精神疾患など誰でも遭遇する可能性はある。

    その対処策や気持ちの持ち方など、すごく参考になることが多かった。

    問題解決のための重要な書籍であると思う。
  • 妻はサバイバー
    赤裸々な体験談。妻の宿業を命懸けで背負う、芯を持った賢く強い著者に最敬礼。本書にはあまり描かれていないけれど、どんな状態になっても見捨てられないような、奥さんの魅力もあったのだと思う。
  • 妻はサバイバー
    状態が悪くなっていくパートナーを支え続ける著者に『なぜ離婚しないんだろう』と思い、答えを探しながら読みました。最後まで読んでも、私には答えは分かりませんでした。ただ、タイトルは胸に迫ってきました。
    きっと共倒れになる可能性だって少なくなかったでしょう。頂上がどこだか分からない、霧の中を登山するような...続きを読む
  • 妻はサバイバー
    医療行政を改めないといけません。患者をよく見てください。また、マスコミの印象誘導に注意が必要です。真実を視る!
  • 妻はサバイバー
    【315冊目】朝日新聞記者が、奥様の精神障害とどのように寄り添ってきたか記したエッセイ。

     概要や装丁の雰囲気から、重苦しくて読み進められないことを心配していましたが杞憂でした。さすがは記者さんと言うべきか、文章は読みやすく、また、1ページに収まる文字数も少なめで、スイスイ読めてしまいました。

    ...続きを読む
  • 妻はサバイバー
    精神疾患の壮絶さを初めて知った。「病気のせい」「本人が一番辛い」と頭で分かっていても、実際にこのような様子を目にしたら、とても寄り添える自信はない。

    本書が世に出てこれだけの反響を呼ぶにまで至ったのは、著者が新聞記者だったこと、朝日新聞社がこの著者が勤務を続けられる体制を取り続けたこと、社内で出版...続きを読む
  • 妻はサバイバー
    終始、ヘビーな内容でドキドキしました。
    でも実際に起こっている、そしてそれは誰にでも起こりうること。この本を読まなければ知らなかったことがたくさんありました。
    包み隠さず体験談を綴られておられる著者に敬意を表します。
  • 妻はサバイバー
    凄まじい闘病記。自分なら完全に自分が壊れている。
    一人の人間として、一緒に妻と病気を理解して寄り添うことができるのだろうか?と感じてしまった。
    と同時に生きる力と言うものがこれまた凄まじいと言うことだ。
  • 妻はサバイバー
    精神的病を抱えた妻を支える男性の語り。
    率直な感想としては、自分が筆者の立場だったとき、相手をここまで支えることが出来るのだろうか?結婚する、家族になるとは、それほどの覚悟が必要なんだ。という気持ち。
    精神科に通う人を「あんな人」と差別的扱いしてはいけないと反省したし、そういう人を支えている人に対し...続きを読む