精神疾患等をもつ妻と共に歩む人生を、夫の立場から綴られている闘病記。
結婚式の誓いの言葉である「病める時も健やかなる時も」の体現。陳腐な言葉で申し訳なくなるが、かなり凄まじい。
「妻は20年間、『緩慢な自殺』を試みていたのだろうか。否。必死で生きようとしていたのだ。」
筆者である夫の感情は、直接的に
...続きを読むはそう多く語られていない。だが、こう思えるまで、どれだけのしんどい思いをしたのだろうと想像する。
果たして、これらのエピソードは他人事だろうか。病気、障害、それらがなくとも長生きをすれば、介護。もし自分が、もしくは配偶者が同じような状況になったとき、わたしは著者と同じように配偶者の隣を歩けるだろうか。
「彼女と一緒になったおかげで、こんな穏やかな日常がかけがえのないことだと知ることができました。」
「本当にありがとう。これからも共に生きようね。」