上田啓太のレビュー一覧

  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    タイトル見た時に想像していた内容とは大分、いや一部はその通りだったが、いい意味で裏切られた本だった。
    にしても、本を読む習慣がなかった人が、いくら時間があるからといって脳の本とかを読んで、よくもまあこんな視点を獲得、いや元々持っていたモノを知覚したのかな。
    同居人とは何もなかったのか甚だ疑問ではある...続きを読む
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    めっちゃ面白かった。
    もともとエッセイが読みたくて手に取った作品だが、その実中盤は自己啓発本、後半は哲学書みたいな本だった。
    人間のデータベースを作るパートで十分病んでると思うが、そのへんは全然序章だった。

    人間は人間関係の中で自己を意識するため、人と関わらないと自己の感覚が薄くなり肉体が強く意識...続きを読む
  • カラッポの主人公 名作マンガ再々読
    深読みといえばそれまでだが、様々な漫画を独自の解釈でコンテンツとしてまとめ上げる力がとても魅力的で面白かった
  • カラッポの主人公 名作マンガ再々読
    上田啓太氏の文章と言葉選びが秀逸すぎる。前半では何度も笑わせてもらった。後半、ドラゴンボールやスラムダンクを介して天才と凡人などの様々な考察には思わず唸らされることも多々。漫画も読む人が読めば哲学書になる。
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    これは哲学書だ。
    読む前は途方もないニート生活の中での出来事を面白おかしく書かれたエンタテインメントだと思っていたが、読み進めるうちにそんなありがちで簡単に想像できる話ではないことを思い知らされる。
    仕事を辞めて住むところがなくなり転がり込んだ先の同居人・杉松と拾い猫の毛玉とのコミュニケーションや、...続きを読む
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    いつも憧れていた生活を先にしていた人がいるなんて…と読み始めた。6年近く、理解ある異性知人の家の一畳半物置に住み、仕事をせず生きる。
    こんなにも生きること真剣に考え、それに専念し、人間関係を極限まで断つ。この環境下で人間がどのような行動を取るのか。著者の行動と思考過程を通じて理解する。
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    発売当初タイトルが気になって電子書籍で購入して、今回オーディブルで出ていたのでそっちも聴いてみた。何度読んでも聴いても興味深くて、どんな人なんだろうと思った。会って話してみたいとも思うし、会いたくないなとも思う。

    鋭い観察眼と言語化する能力に長けていて、子どもの頃から私とは根っこから違うセンスを持...続きを読む
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    哲学者と研究者とシステムエンジニアと主集マニアの自分を用いた人体実験。
    n数を増やして、論文にされるとよいかと。

    連休は引きこもりではない。
    横道世之助の中に、一年間の引きこもりを、一年間いらないと言っていると、表現していたが、そうなのか?仕事してるから意味があって、対外活動していないといらないに...続きを読む
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    「目的がなくなると人はおかしくなる」これが本書から得られる私なりの結論だ。
    社会活動を休んでいると自分と向き合わざるを得なくなる。
    連休と言っても年金生活や学生生活、ワーキングホリデーや休職期間、主婦とは全く違う。
    何の目的もなく、健康な身体を持て余してしまう。
    そうすると今までは守られていたものが...続きを読む
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    カフェ従業員を辞めて、知り合いの杉松さん家の物置で2000日以上過ごした生活を送った人の記録本。考えたことが淡々と綴られており、悲しい内容や自虐はほぼない。家の外には出ているようだが、食事の話、街並みの話、年末年始の話、ニュースの話といった日記でありそうな話題が出てこないのが特徴的。
    途中で自分の人...続きを読む
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    最初はいかにもニート的な、俗な感じでこの先が不安だとかインターネットやってるとか言っていた作者が、社会や他者との接点を極限まで減らしていく中で、人生や思考をデータベース化したり、無意識の動作を意識化したりしだす。自己のすべてを表層意識と理性で捉え直していくことで、どんどん離人症めいて自分が希薄化して...続きを読む
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    軽めのタイトルとポップなカバーからは想像もつかない重い内容。実験的な観察日記から、最後には哲学的な試作の書に変わる。自分とは何か考えていった果てに、自我が世界に溶け出していくのが面白い。それでいて、生来の笑いの感覚がそこはかとなくやどっているのが絶妙。真面目な議論を突き詰めると、どこかで笑いに変わっ...続きを読む
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    ガハハと笑いながら読むつもりで買ったのですが、思ったよりも学がある著者で(酷い表現でスミマセン...)、なるほどなぁ...と感心しちゃいました。
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
     筆者が仕事を辞めて、ブログの女性読者「杉松」が借りる家の物置(一畳半)に居候し、雑誌の大喜利連載のアルバイトで月数万稼いで暮らしていた「2000連休」の実体験が書かれてある。

     まず、筆者と杉松は、私には“お互いドライそうに見えて大分仲の良い弟と姉”みたいな関係の友人に見えた。ネットで知り合った...続きを読む
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    タイトルの疑問文に対する回答としては、筆者の場合は思考がインナースペースにどんどん落ちていく、というものになる
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    自分を使って人体実験のようなことをしてみたり、いろんなことを突き詰めて考えてみたり、そういったことが面白く書かれている。
    最後に紹介されていた「自死という生き方」という本がとても気になった。
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    著者の個人的体験を綴ったものなのだけど、読んでいるうちに自分の昔の記憶が呼び戻されることが、起きて不思議な感覚。
    時間おいて再読しようと思う。
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    約2,000日間、社会とのつながりを極限まで希薄にした生活。興味・関心の変遷とこれに応じた行動を通して人間世界を考察。
    思いついたことはまず実践してみる行動力と些細なことから展開されるハッとする考察。終始、肩肘張らずに書かれる文章が妙に生々しく、一気読み。

    ◯自分を変えたいと言うとき、その人間はひ...続きを読む
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    表紙がライトだし、軽めのブログ本かと思ったら「なんじゃこりゃ!」という本ですごく面白かった。河出書房さすがだわー。

    分類が難しい。「ブログエッセイ」ではあるんだと思う。
    無職になって、いわば人生見つめ直し期間に突入した人が、いろいろ考える過程のリアルエッセイなのだけど、見つめ直し具合が異常に深い。...続きを読む
  • 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
    正直言って、思っていた内容と違っていた。
    気楽に読めない。
    こんな自分はもう嫌だと強く思うほど、きのうと同じ自分が維持されてしまうジレンマ。
    自分を変えたいと強烈に切望しながらも、その行為は古い自分を殺すことに等しく、血なまぐさい発想だという矛盾。
    やや哲学的過ぎますが、嫌みのない文章で引き込まれて...続きを読む