土井隆義のレビュー一覧

  • 親ガチャという病
    ■生きづらさの果てにあるもの、その究極形態の一つが自殺といえる。
     自殺した本人の遺書や遺族らへの聴き取りをもとに厚生労働省が集計した過去10年間の自殺原因・動機別の統計がある。それを見ると成人の場合、ずっと「健康問題」が第1位であるが、20歳未満ではその割合が年々減少し代わって「学校問題」が第1位...続きを読む
  • 「宿命」を生きる若者たち 格差と幸福をつなぐもの
    日本経済の停滞は社会の高原化と表現され、そこに適応してきた若者の心性や人間関係を読み解く。

    社会が経済発展という共通の目標を失い、個人はそれぞれ価値観を多様化させてきた。価値観がばらばらになり「みんな」とは「抽象的な他者」でなく「具体的な他者」になった。とても納得できる。いち若者としても実感してき...続きを読む
  • 「宿命」を生きる若者たち 格差と幸福をつなぐもの
    疎外と疎外の認識のなさと。風通しの悪さが韓国とどう似ていてどう違うか。ベトナムとどう似ていてどう違うか。見ていきたい。
  • 「宿命」を生きる若者たち 格差と幸福をつなぐもの
    非大卒男性で非正規でありながらも、努力は裏切らないと思うし(自己責任)、生活満足度は高いという不思議現象。努力する、ということも生れながらの才能のようなものであり、自分には縁がない。だから自分がこの地位にいるのは変えようのない宿命のようなもの。そういう諦観もあるのかと思った。
  • 親ガチャという病
    トレンディなキーワードを切り口に有識者が語る。親ガチャ、無敵の人、ルッキズム、キャンセルカルチャー、反出生主義など。読めばバランスの取れた意見が多く、一つ一つはあっさりとした内容だが、考えさせられる。

    室井佑月が、性的搾取という言葉に対し、同性間でも意見が分かれる事を書いている。グラビアやホステス...続きを読む
  • 「宿命」を生きる若者たち 格差と幸福をつなぐもの
    若年層の生活満足度が上昇しているのは何故かを、様々なデータを駆使して解き明かすことを試みた好著だ."一般に私たちは、自分の生きる目標について考えをめぐらすときも、身の回りの人間関係のなかでそれを確認し、自己の存在意義を得ようとする"、また"私たちの期待水準は、一般に自分を誰と比較するかによって変わっ...続きを読む
  • 「宿命」を生きる若者たち 格差と幸福をつなぐもの
    「宿命」と「努力」という言葉をキーワードに、習熟期へと移行した日本社会をポジティブな側面とネガティブな側面から見ることで、この時代精神の変化とその背景にあるものを学びました。

    P30 増加する高齢者犯罪

    →万引き犯と一般の高齢者とで規範意識に差はないが、
     人間関係の貧困により、自分を心配してく...続きを読む
  • 親ガチャという病
    親ガチャ・無敵の人・キャンセルカルチャー・ツイフェミ・正義バカ・ルッキズム・反出生主義、といったネットスラングをキーワードとして、その背景にある病的な社会状況について、6名の識者にインタビューした。

    それぞれの言葉の背景について語られていること、なるほどで、こんな日本人で大丈夫なのか。。と暗くなり...続きを読む
  • 親ガチャという病
    それぞれ考えさせられる話だった。
    相手を不快にさせないために、映える写真をアップし、親ガチャと言う言葉でオブラートに包んで深刻な自分の状況を軽く見せる。

    コスパ、タイパという言葉が流行り、効率を追い求めて自分達を追い込んでいる世界で、たぶん私たちは立ちどまり、論破ではなく、対話していくしかないんじ...続きを読む
  • 親ガチャという病
    親ガチャ、という言葉は刺激が強い。けれど、どこか、中空だ。親は選べないけど、こうした私がいるのは、先祖から延々とつないできた命の営みの必然だったりする。問題は、この言葉が一見生まれによる不運さ、を切り取っているようで、強烈に親ガチャで決まるような社会は生きるに値するのか? という問いを内包しているの...続きを読む
  • 親ガチャという病
    和田秀樹さんや池田清彦さん香山リカさんなどの有識者との対談を交えて、ネット発の流行語から今の「息苦しい日本」の正体を暴いた一冊。親ガチャ、無敵の人、キャンセルカルチャー、ツイフェミ、正義バカ、ルッキズム、反出生主義など、どれも面白い題材かつ、超個性的なメンバーの対談もあいまって非常に面白かった。ネッ...続きを読む
  • 親ガチャという病
    時にこういうライトな現代社会批評・対談を読むのは、現状の知識・認識をアップデートできて良いと感じた。