清水珠代のレビュー一覧

  • アンゲラ・メルケル 東ドイツの物理学者がヨーロッパの母になるまで
    物理学者だった彼女が、政治家を志した過程は今少しよくわからなかったけど、頭脳明晰で、誰もが一目置く存在であることや、私利私欲とは無縁であることがよくわかった。決して万能の人ではないが、目の前のことに誠実に取り組む姿勢は真似しようと思えば出来ること。これからはその挙動が注目されることもないのだろうが、...続きを読む
  • アンゲラ・メルケル 東ドイツの物理学者がヨーロッパの母になるまで
    東ドイツ出身、敬虔なキリスト教、女性、科学者としてのキャリアといった多彩なルーツは、メルケルの人格形成に大きく寄与しており、政治家としてのあり方や実際の政策にも大きく影響している。中でも東ドイツ出身であること、牧師の父の存在は中でも大きい。

    著者はかなりメルケル寄りということで、ある程度バイアスが...続きを読む
  • アンゲラ・メルケル 東ドイツの物理学者がヨーロッパの母になるまで
    16年間の長きにわたってドイツの首相を務め、昨年政界を引退したメルケルさんの評伝本。 著者はフランスのジャーナリスト。
    メルケルさんは東ドイツに生まれ、物理学者への道を歩んでいたが、ベルリンの壁崩壊後のドイツ統合を機に政治を目指す。 物理学者らしい論理的な思考と、人間関係の抜群の調整力で頭角を現し2...続きを読む
  • アンゲラ・メルケル 東ドイツの物理学者がヨーロッパの母になるまで
    フランス人ジャーナリストによるメルケルの評伝。大統領制であるがゆえ強いリーダーが望まれるフランスと議院内閣制による合議を重んじるドイツ政治の対比が面白い。
    こんにちのウクライナ戦争はメルケルが続投していたら防げていたかもしれないという意見がある一方、メルケルが脱原発に舵を切ったためにエネルギーのロシ...続きを読む
  • アンゲラ・メルケル 東ドイツの物理学者がヨーロッパの母になるまで
    フランス人ジャーナリストから見たドイツ首相。メルケルが東ドイツ出身ということも物理学専攻だったことも知らなかった。近しい人への取材をもとに構成されており、親しみを感じる人柄であるものの、著者の取材をなかなか受けてもらえなかったのが意外。
  • アンゲラ・メルケル 東ドイツの物理学者がヨーロッパの母になるまで
    自他ともに認める「メルケル・ファン」のフランス人女性によるメルケルの評伝。メルケルの評伝としてはこれよりも後に出たハンガリー出身のジャーナリストによる本の方が話題になっているようだが、その本よりも先にこちらを読みたかった。なぜかというと、評伝・伝記というのは当たり前だが誰がどんな視点で書いたかという...続きを読む
  • アンゲラ・メルケル 東ドイツの物理学者がヨーロッパの母になるまで
    なぜ彼女は国民の、そして世界のMutti(母)にまでなったのか?

    題名:C'était Merkel
    訳:それはメルケルだった

    1954年当時の西ドイツ、ハンブルクにて生まれその後東ドイツに移住。61年にベルリンの壁がつくられ、多感な少女時代を冷戦真っ只中のドイツで過ごした。
    また、首相となって...続きを読む
  • アンゲラ・メルケル 東ドイツの物理学者がヨーロッパの母になるまで
    フランス人ジャーナリストが、異国の宰相にここまで徹底的に取材して、ここまでの本に仕上げるなんて…。もちろん全てが成功だったわけではないが、それでもメルケルさんに16年も率いてもらったドイツを羨ましく思う。

    もし、まだメルケルさんが在職だったら、このロシアとウクライナとの戦争は、何か変わっていただろ...続きを読む
  • アンゲラ・メルケル 東ドイツの物理学者がヨーロッパの母になるまで
    16年間ドイツを率いてきたアンゲラ・メルケルの評伝。ギリシャ危機、英国のEU離脱、難民問題、コロナパンデミックなど様々な問題に対峙したメルケルについて、生い立ち、周囲の人への取材をもとにその人物像を記している。東ドイツ出身、牧師の娘という生い立ちもあり、穏健、慎ましい、対話を重視し一致を探っていく、...続きを読む
  • アンゲラ・メルケル 東ドイツの物理学者がヨーロッパの母になるまで
    “「私は虚栄心の強い方ではありません。男性の虚栄心を利用するのがうまいのです」”(p.160)


    “アンゲラ・メルケルは身なりに構うことには心底うんざりしている。(中略)メルケルはファッション誌をぱらぱらめくったり、きれいな服の女性を見たりするのは好きだが、わが身に生かそうとは思わないのだ。ある雑...続きを読む