瀬川雅峰のレビュー一覧

  • 辰巳センセイの文学教室 上 「羅生門」と炎上姫
    表紙は可愛いが中身は濃い。学校内の問題を国語教師・辰巳と秀才少女・円城が立ち向かう。2人の事件への寄り添い方が良い。最初、円城が嫌われやすいキャラかと思ったが、読んでいくうちに、どんどん好きになっていった。そして、辰巳先生の授業がとても面白い。『舞姫』『羅生門』などの文学作品を、著者の事も含めて深掘...続きを読む
  • 辰巳センセイの文学教室 下 「こころ」を縛る鎖
    こころにそんな解釈があったなんて…タイミングが少しでもズレていたら…なんで…どうして…でもなぜかあり得ない話に思えなかった、高校時代辰巳センセイに出会いたかった。きっと作者の瀬川先生も素敵な先生なのだろう
  • 辰巳センセイの文学教室 下 「こころ」を縛る鎖
    三章竹取物語の時間
    四章山月記の時間
    終章こころの時間
    『こころ』って高校のときなんか凄く興味を惹かれるけど暗い話だと思っていました。
    『こころ』の後日譚の解釈はすごく面白かったです。
    裏切りと罪の物語に見える『こころ』を希望の物語として読み解くのは面白かったです。
    罪深い大人が若者へ希望を託す物語...続きを読む
  • 辰巳センセイの文学教室 下 「こころ」を縛る鎖
    全国の中高図書室に置いて欲しい一冊。
    登場人物の繊細な心の動きの描写が素敵で、作者が学校の先生ということで納得。
    説得力あります。
    授業でやった記憶のある古典文学とリンクする現実の問題。
    解決のための追加講義が押し付けがましくなくて優しくてこんな先生がいたらなぁと思います。
    ラノベ系かと思ったんです...続きを読む
  • 辰巳センセイの文学教室 下 「こころ」を縛る鎖
    本編よりも、文学パートがとても面白かった。
    こんな授業なら受けてみたい。作品の解釈も、その語り方も投げかけ方も、この授業を受けている高校生たちが本気でうらやましい、と思った。
  • 辰巳センセイの文学教室 下 「こころ」を縛る鎖
    最後に「こころ」がくる時点で、先生が抱える過去がどんなものか、予想はできていた。「こころ」の解釈からラストへの導き方が素晴らしかった。
  • 辰巳センセイの文学教室 上 「羅生門」と炎上姫
     第8回ネット小説大賞受賞作で、「小説家になろう」サイトに掲載されていたものをリファインしたもの。作者は現役の高校の国語教師だそうだ。

     主人公の辰巳も高校の国語教師で、授業で扱う文学作品と学校で起きた事件を絡めて謎を解く。青春恋愛ミステリーと銘打ってあるが、ミステリー色は薄く、恋愛色が濃いめだと...続きを読む
  • 辰巳センセイの文学教室 下 「こころ」を縛る鎖
     下巻では竹取物語(後半)、山月記、こころが取り上げられている。辰巳と過去と「こころ」。たびたび夢に出てくる水のイメージ。それらが、ラストに向かって収斂していく。辰巳の「こころ」を縛る鎖を解き放てるのか。そしてラストは、タイトルにこめられた「辰巳センセイ」の仕掛けがわかる。

     いやー、「こころ」を...続きを読む
  • 辰巳センセイの文学教室 下 「こころ」を縛る鎖
    上巻で辰巳先生がうっかりやらかした件が思いの外あっさり解決してよかったと思ったのも束の間、先生自体の重い過去が。
    どうにも先生に関わる女性たちは暴走しがちな気が。

    先生が結婚はおろか恋することも禁じていた件。
    この話での授業の題材が夏目漱石の『こころ』
    つまり、この『こころ』の読み解きが先生の過去...続きを読む
  • 辰巳センセイの文学教室 上 「羅生門」と炎上姫
    『舞姫』は授業で習った覚えもなく完全に未読状態だったので、まさか海外が舞台の話とは思いもせず。
    生徒たちと一緒に辰巳先生の授業を楽しく受けた感じ。
    そんな話だったのか!
    学校で起きるトラブルを解決していく話ではあるが、途中に辰巳先生の現国の授業が挟まり、その授業自体が面白いという。
    現役時代にこんな...続きを読む
  • 辰巳センセイの文学教室 下 「こころ」を縛る鎖
    上巻で繰り広げていた辰巳先生の転勤騒動の完結編に加え、辰巳先生の苦々しい過去や生徒たちの様々なことに対する心の揺れ動きが描かれています。


    下巻での名作では、「山月記」と「こころ」が紹介されています。
    「山月記」は、あれ?内容なんだっけ?と思いましたが、あらすじを聞き、確かに習った記憶はあるなと思...続きを読む
  • 辰巳センセイの文学教室 上 「羅生門」と炎上姫
    読み始め、ヒロインの咲耶って名前、木花咲耶姫からとったのかなぁ。。と昔に古事記を読んでいたので
    ふんわりと思っていたら、オススメしてくれた子に、そうだよと教えてもらいました。
    後で聞いたら作者の方も、そうTwitterで話していたことがあるようです。

    作中に出てくる読んだことのない文学本を、照らし...続きを読む
  • 辰巳センセイの文学教室 下 「こころ」を縛る鎖
    下巻を最後まで読んで、やっと何を書きたかったのかわかる。そうなると妄想話のアクが薄れるので、そこまで読めれば。妄想話は無い方がいいとは思うが、文学だけでは弱いのかもしれない。ナイストライ。
  • 辰巳センセイの文学教室 上 「羅生門」と炎上姫
    高校の学校生活と日本文学がつながっていきながら物語が進んでいっているので、読みやすかったし、今まで堅いイメージを持っていた日本文学をやわらかい感じの印象にしてくれて、良い意味で印象操作をしてくれた。日本文学、読んでみたいなと思えた。ただ、個人的に意味深な部分が多数あり、今でもモヤモヤする。後日また読...続きを読む
  • 辰巳センセイの文学教室 上 「羅生門」と炎上姫
    文学作品の解説はとてもおもしろかった。生徒たちへの言葉かけもとても好き。後半ゴタゴタしてきてうんざり。
  • 辰巳センセイの文学教室 上 「羅生門」と炎上姫
    国語の先生・辰巳と先生に恋をしてしまった生徒・咲耶が、様々な困難に遭うのだが、それはある文学作品とどこか似ている。「舞姫」「羅生門」「竹取物語」といった教科書で習った作品とリンクしながら、ミステリーや青春、恋愛の要素も取り入れていく。


    第8回ネット小説大賞を受賞した作品の上巻です。

    3作品は学...続きを読む