菊池秀明のレビュー一覧
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三国志関連の作品が好きな人におすすめです。
時代背景や作中の思想のベースができて、物語の理解が進みます。
特に、三国の国力の違いや外交、そもそもの統一に対する価値観の違いが目から鱗でした。
また軍師連盟見返そうかな… -
物語で馴染みのある三国志演義との相違点の解説も交えながら、時代の流れに沿って出来事を辿り、文学や宗教などのさまざまな観点から三国時代を見るという、通史の解説本に求めるものが全て詰まった実に面白い本。Posted by ブクログ
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非常に深刻な内乱。
もし足りない部分があるとするならば、どれだけ悲惨な被害を長江流域にもたらした大災害だったのか?という記述が、さらりと書かれていることでしょうか。Posted by ブクログ -
中国の歴史シリーズ第9巻。中世を抜けて近代を迎える明・清時代を描く。
「海」「銀(貨幣)」「物(生産と物流)」など巨視的な流れを捉えながら、皇帝や官僚・商人の業績を時代の雰囲気を伝えるために紹介している。
中国が歴史的に大陸国家で、鄭和を除いて海洋に進出することがなかった背景を知りたくてこの本を読み...続きを読むPosted by ブクログ -
隋唐時代はあまり面白くないイメージがあったのですが、とても面白かった。広大な帝国を統べる強大な皇帝がいて、絶大な権限を奮っていたのだろうと思っていたのは違っていました。
春秋戦国時代を終わらせて、南朝の陳を滅亡させ中国全土を統一した初代皇帝(文帝)は、14歳年下の皇后に頭が上がらず、後宮には数千...続きを読むPosted by ブクログ -
このシリーズを12巻から読み進めているのですが、こに「ラストエンペラーと近代中国」は現代中国を理解するために必読の本だと思います。
中国は辛亥革命以降僅か100年余りしか経っていないのですが、常に変化してきました。中央集権的な2000年が続いた国ですが、春秋戦国時代や列国に分断された時代など、地...続きを読むPosted by ブクログ -
中国がGDPでアメリカを抜き去るのは時間の問題となっています。日本が抜かれたのは2010年ですが、現在では日本が500兆円で中国は1400兆円なのです。
この本はそんな中国がどうしてできたのか教えてくれるすごい本でした。500頁もある本ですが面白いのでノートをとりながら一週間で読み終えました。中...続きを読むPosted by ブクログ -
文庫化にあたり、原著刊行後から現在にいたる時期が大幅に加筆されている。今後の中国を考える上で非常に示唆に富む一冊。しかし、文革期までの中国現代史は近代史以上の混迷を見せていたように感じる。Posted by ブクログ
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前半で隋建国から唐滅亡までの通史、後半で様々な視点からの社会の諸相、周辺国との関わりといった幅広い内容で、時代の理解を深めるにはうってつけの内容。懐の深い時代だったと感じさせられる。Posted by ブクログ
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元朝は江南産の物資を大都に運ぶために穀物輸送の海運と塩その他の大運河を利用したが、安定した供給とすることができなかった。大運河は紅巾の乱で寸断され、海運は方国珍や張士誠に制せられた。
朱元璋は胡惟庸の獄で独裁中央集権化を進め、里甲制で皇帝と臣民が直接相対する体制を作り、雲南攻略で海から遠ざかり内陸に...続きを読むPosted by ブクログ -
三国時代のことで卒論を書いたのももう昔。さらっと三国時代をおさらいするのに本書を手に取りました。演義と正史、実態と思われるところの比較や政治的な流れ、文化的な動き、国際関係などなど、わかりやすく書かれています。改めて三国時代が画期になっていることは多くあると実感しました。それだけに、三国時代にシリー...続きを読むPosted by ブクログ
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秦漢時代が扱われる。文献と出土資料の両面から、最初の統一帝国とその後継国家の通史が叙述されていて、この時代を包括的に知るためには非常に優れた内容だと思う。Posted by ブクログ
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清朝の太平天国を論じた歴史書。太平天国は清朝の支配とは対照的であった。中国に新たな政治の仕組みを生み出す可能性があった。
第一に阿片の厳禁である。太平天国は阿片の吸引を厳しく禁止した。洪秀全は阿片吸引を「変じて妖を生む」ことを批判した。清朝は司令官レベルにも阿片中毒者がいた。阿片中毒者が虚偽告発で...続きを読むPosted by ブクログ -
日本人にとって馴染みのある中国はだいたい北部で華南には馴染みがない、と言われてまずなるほどと思った。華南が中華世界に組み込まれたのは遅く、歴史の表舞台に立っていたのはいつも華北であった。本書はそんな華南が辿った歴史を解説している。華南には福建人、閩南人、潮州人、広東人のような漢民族のサブグループの他...続きを読むPosted by ブクログ
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「越境」には地理的な意味と文化的な意味を持たせたらしい。
人口爆発と均等相続、中央集権的政治圧力を背景に辺境を侵食する漢人とそれに対応・対抗する原住民。
現代のアフリカやウィグルで起こっていることが、共産党以前の中国の歴史の延長線上にあることがよくわかる。Posted by ブクログ -
華南がどのように中国の版図に入っていったか、王朝の政策を超えた、貧しさから抜け出そうとする漢人の向上心が領土を広げ、今もその勢いが続いていることを思い知らされる。
中ほどは飛ばし飛ばしで読んだが、参考になる本だったPosted by ブクログ -
毛沢東と鄧小平の2大巨頭の台頭、権力掌握そしてその後の基盤強化、後継者への移譲という動きを中心に記載しており、かなり詳細な100年近い中国共産党史ともいうべき内容。1949年の建国後の反右派闘争、大躍進政策、文化大革命という大きな歴史がいずれも毛沢東のリーダーシップのもとに発動され、鄧小平はその中...続きを読むPosted by ブクログ
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中国の周建国から春秋戦国時代までというと、史記に書かれている諸国・人物の動向のみが歴史として語られてきたように感じる。確かに重要なことかも知れないが、司馬遷の書いた「物語り」をそのまま中国の古代史と考えて良いのか?まさに司馬遼の日本史をそのまま歴史で紹介しているようなものではなかったのか!全く想像も...続きを読むPosted by ブクログ
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中国史を通史で駆け足で学んだものの、三体でも言及されていた文革など近現代の歴史でまだまだ理解できていないことも多かった。そんな中、毛沢東、鄧小平らを中心とするここ100年以内の歴史の流れがわかりやすくまとまっていてとても理解しやすかった。今の習近平体制に変わってからの解説も読みたいと思っていたので、...続きを読むPosted by ブクログ
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一時話題になった本である。太平天国について統一から分裂までを描いている。そこで現在の中国、あるいは毛沢東の政策に続けている。したがって、現在の中国の体制を考える視点を与える本のひとつであろう。Posted by ブクログ