信岡朝子のレビュー一覧
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動物を保護することそれ自体は、素晴らしいことだと思うが、どこか商業的であったり、偏りがあったりする点が否めないのが、現代の動物保護の問題点なのかもしれない。
この本は、そんな「偏りのある動物保護」を「快楽としての」という批判をしていて、シートン動物記から、写真家・星野道夫、そして、一時話題となっ...続きを読むPosted by ブクログ -
比較文学・文化学者の手による、現代動物保護思想への批判の書。取り上げられているのは動物文学者シートン、自然写真家星野道夫、そしてアカデミー賞ドキュメンタリー部門受賞映画「ザ・コーヴ」。なんだか三題噺のようではあるが、本書はこの三者をはじめとする大衆文化内のイメージや表象を題材に、20世紀以降の主に...続きを読むPosted by ブクログ
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個人的には中盤から終盤にかけてがハイライトだったと思います。
so whatが見えづらい展開にもどかしさを感じることも多々ありましたが、全体として読む労力に見合うリターンを得られました。
「階層」「文化」「メディア」「知性」論を展開して近代的動物保護思想への鋭い指摘を構築していく過程に、印象深い記...続きを読むPosted by ブクログ -
動物保護,環境保護に熱くなる人を見たときの違和感を言語化してくれている.その背景には白人至上主義的な思想が根底にあるのでは(もちろんそれだけではないが)と読み取る.
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動物の保護、愛護にまつわる文学→写真→動画のメディアの変遷。
そしてそこには西洋の人種主義、優生思想や異文化の浄化が見...続きを読むPosted by ブクログ