上條ひろみのレビュー一覧

  • 見知らぬ人
    イギリスの著名作家エリー・グリフィスの作品として、初めて手に取ったが、王道的な欧米ミステリー文学のようだった。スティーブン・キングの作品のような陰鬱で物憂げ、オカルトチックな雰囲気を持ちながら、アガサ・クリスティーやダン・ブラウンのような鮮やかなミステリーの構成が見事に調和している。あたかも、ホラン...続きを読む
  • 見知らぬ人
    イギリスの学園で起こる事件。
    文学作品に絡んだ重厚なムードと繊細な描写が魅力的な作品です。

    クレアは地方の中等学校の英語教師として赴任してきた。
    もともと文学の研究課題としていたR・M・ホランドの邸宅が校舎となっている学校で、今は放課後の成人向けのクラスでホランドについての講座も持っています。
    ...続きを読む
  • 窓辺の愛書家
    ハービンダー・カーシリーズ第2弾。
    前作同様、架空の小説や小説家が生み出した物語が鍵を握る本作。
    推理作家にアイデアを提供していた老婦人のペギーが、心臓発作により亡くなった。ペギーの死を不審に思った介護士のナタルカが、ハービンダーに相談しつつ、友人でコーヒーショップを営むベネディクト、老人のエドウィ...続きを読む
  • 窓辺の愛書家
    介護士のナタルカが尋ねた時には犯罪小説好きの老婦人ペギーが自宅で息を引き取っていた。不審に思ったナタルカはカー刑事に相談して友人2人と勝手に捜査を開始する。本と小説家を巡る事件の真相とは?個性的なキャラが魅力なシリーズ二作目→

    謎解きとしても面白いんだけど、とにかくキャラクターがいい!
    前作から引...続きを読む
  • 見知らぬ人
    英語教師のクレアは、同僚で友人のエラが殺された事件の容疑者になってしまう。二人が勤務するのは、ヴィクトリア朝時代の怪奇小説作家R・M・ホランドの屋敷を校舎にしたため、自殺した彼の妻の霊がでると噂されるいわくつきのタルガース校。エラの殺害現場には、ホランドが短篇「見知らぬ人」に引用した『テンペスト』の...続きを読む
  • 窓辺の愛書家
    海辺のシニア用共同住宅で、90歳のペギーが心臓発作で亡くなる。当然自然死と思われたが、介護士のナタルカは「殺人コンサルタント」なる肩書きがついたペギーの名刺と、部屋にあるミステリー小説の献辞にペギーの名前がいくつもでてくることを見つけ、警察に相談する。話を聞いたハービンダー刑事部長は捜査を開始するが...続きを読む
  • 窓辺の愛書家
    「見知らぬ人」に出ていたハービンダー・カー刑事が登場するミステリ。前回は誰にも愛着が湧きにくかったが、今回の話はカー刑事(とその家族)も含めて魅力的で読んでいて楽しかった。90歳で亡くなったペギー・スミス。彼女はミステリ本の謝辞に、頻繁に載っていたことが分かる。彼女が言っていた”殺人コンサルタント”...続きを読む
  • レヴィンソン&リンク劇場 皮肉な終幕
    ブラックジョークの詰め合わせみたいな一冊で、死体がごろごろ転がっているっていうのに何度かうっかり爆笑してしまった。とりわけ『強盗/強盗/強盗』や『ジョーン・クラブ』みたいな天丼ネタが面白くてお気に入り。アリバイ作りが失敗したミステリとしての『愛しい死体』も、ものすごく良かった。ブラボー!
  • 見知らぬ人
    見立て殺人とフーダニットに焦点を当てたイギリス発のミステリ。
    イギリスの中等学校タルガース校に勤める英語教員のエラが何者かによって殺害されることから物語は始まる。
    サセックス警察のカー部長刑事は、エラを殺した犯人はエラの知り合いであろうという推測の元、エラの同僚であり友人だったクレアやその同僚、タル...続きを読む
  • 窓辺の愛書家
    ナタルカと愉快な仲間たち~
    とでも表現できそうな、ミステリだけれど
    真犯人は誰?とマジで深入りしてしまうほんでした。
    中心人物、ペギー・スミスは冒頭で死んでしまうし(有意義なメッセージを残し)次々と、登場人物は殺されてゆくし、それでいて、
    本に対する人々の礼を尽くしたマナーなども十分感じられるし。本...続きを読む
  • トリュフチョコと盗まれた壺
    シリーズ2作品目で、1作品目のは翻訳のせいなのか読みにくく話が分かりにくかったのですが、今回のは読みやすく面白かったです。
    続編を期待します。
  • やみつきチョコはアーモンドの香り
    シリーズの続きを読みたい!
    チョコレートショップと書店が一緒になったお店が舞台というだけでワクワクするんだけど、ショコラティエのミシェルと書店主エリカの、タイプの違う2人のコンビの掛け合いもよかった。
    ミシェルとエリカのそれぞれの兄のレオとビーンも魅力的。主人公達が、それぞれ得意分野を生かして助けあ...続きを読む
  • 見知らぬ人
    最初の章で主人公クレアが好きになっていたので、次章で刑事ハービンダーに悪く言われていたのがショックでした笑。

    フェアな犯人探しだし、最後にはクレアとハービンダーにも友情めいたものが生まれて、気持ちいい読後でした。自作も読みたいし、過去作も翻訳して欲しい!
  • トリプルチョコレート・チーズケーキが噂する
    クッキー・ジャーシリーズの24作目。

    いきなりハンナの脳内会話がはじまってびっくり。
    こんな作風でしたっけ?
    いままでいろいろ物議を醸してきた町長が被害者。
    そこはまあ意外性はないが、
    妹のアンドリアを容疑者にするのは無理やりでは。

    長いシリーズだからしょうがないかもしれないが、
    今までのキャラ...続きを読む
  • 【電子特別版】レヴィンソン&リンク劇場 突然の奈落
    アメリカの作家ウィリアム・リンクとリチャード・レヴィンソンの共著の長篇ミステリ作品『レヴィンソン&リンク劇場 突然の奈落(原題:Shooting Script and Other Mysteries)』を読みました。
    ウィリアム・リンクとリチャード・レヴィンソンの共著は、昨年3月に読んだ『刑事コロン...続きを読む
  • 窓辺の愛書家
    面白かった!前作よりははるかに好みの展開。登場人物も興味深くて。ドキドキ感の割に最後の謎解きがもう一歩という感じではあったけれど、満足の一冊でした。
  • 見知らぬ人
    謎解きの原点にのめり込む……。
    「誰が犯人?」の面白さは、その意外性のみにあるのではない。誰だかわからないうちに変化していく状況を演出することで、先の見えない不安感を読者に共感させる。そこに読者は次第にはまり込んでいく心地よさがある。

    捜査中に連続する殺人事件
    意味深なシェイクスピア作品からの引用...続きを読む
  • 見知らぬ人
    小説「見知らぬ人」を軸に起こる殺人事件
    奇妙な手掛かりと異常な執着心
    読み終わった後も、あの謎は結局何だったんだろ?あの人はなぜこう思った??
    など、やや謎が残る

    最後の最後に犯人が分かり、いい意味で不気味で恐ろしかった…
    イギリスのミステリーのおどおどしさを楽しめる
  • 窓辺の愛書家
    読み始めでは前作に比べて腕をあげたな、とおもいましたがらやっぱり終盤は上手くない←超偉そう。バタバタと終わった感があり、とっても勿体無く思いました。いろいろ詰め込みすぎなのでは。ブライトンに近いショアハムや、アバディーンの雰囲気、イギリス出版界と介護の現状を垣間見られたのはよかったです。
  • 窓辺の愛書家
    前作にそれほど重要じゃ無いような立ち位置で出てきたハービンダーが中心としてシリーズ化されてきたようなのでびっくり。読んでみたらストーリー自体の主役はハービンダーでは無いような。どちらかというと「ハービンダー刑事が担当する事件に関わる人々」的でこの構成、嫌いじゃない。
    続編も期待。