吉目木晴彦のレビュー一覧 寂寥郊野 1993年上半期芥川賞受賞作。ルイジアナ州のバトンルージュが舞台。その前年に日本人留学生の服部剛丈君が射殺された町だ。いわゆるディープサウスであり、農業地帯。作者の吉目木晴彦は、この街に2年間を暮らしたようだが、それも彼が9歳から11歳までの事。あのような地でのコミュニティの日本人女性(主人公の幸恵...続きを読むたち第1世代は「戦争花嫁」と呼ばれた)の置かれた状況を、強いリアリティを持って描き出している。しかも、その晩年において文字通りの「寂寥効野」(ソリチュード・ポイント)に立たねばならなかった幸恵の苦悩は深い。 Posted by ブクログ 寂寥郊野 身につまされる。 年ととも言葉と記憶をなくし、ともに歩んだ足跡も消えていく…。 当事者であれ、パートナーであれ、ただそれを受け入れるしか、きっとないのだ。 タイトルの「寂寥」が実に身に染みる。 Posted by ブクログ <<<1・・・・・・・・・>>>