三浦哲哉のレビュー一覧
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丁寧な自炊生活だけを追求する本ではありません。サイゼやマックなどのジャンクフードも愛する著者が両者を「ギアチェンジ」できる豊かさを解いてくれます。また、ロベール・ブレッソンを引用して、風味のモンタージュ論を解いたり(凄く分かりやすい!)、映画批評家でもある著者ならではの少し変わった食本。Posted by ブクログ
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フード系のエッセーって初めて読んだけどこんなにおもしろいのか…!
自分自身ここ数年でかなり食への好奇心と興味が出てきたので、好き嫌いがないことを武器に色々なものを食べたり、サーチしたり、食べ物のことを話題にあげたり、作ったり、ってしてるけど、記憶の襞、レイヤーで味覚と体験と興味が形作られるのはほん...続きを読むPosted by ブクログ -
新しい食に出会うたびに「記憶の襞」が折り込まれる
→味を惰性から覚醒(別の味の記憶との差異)
→おいしい
・モビリティによる(第四の)「画一性」からもたらされる「多様性」
・L.A.では多民族が群島状に分布し混ざり合わないからこそ食の多様性が保持されているPosted by ブクログ -
実用書というよりは、理屈っぽい人向け料理本、というか料理を楽しみたい理屈っぽい人向けかなあ。しかしさすがにあちこちよくできてるとは思う。Posted by ブクログ
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講談社
三浦哲哉 「LAフードダイアリー」
1年間のロサンゼル(LA)生活を通して、食文化からアメリカの多様性を紐解いた良書。異なる社会環境の併存が多様性をもたらすことを伝えている。読みやすく面白い。
LAを アメリカにやってきた植民者たちが 解放を求めて 西へ進み、最後に辿り着く「終着駅」と...続きを読むPosted by ブクログ -
自分が留学していた時に感じた、異国の文化や料理に戸惑いつつ自分の一部となっていく感覚を思い出した。話に出てくる料理に関しては、アメリカに長期滞在経験のある人は思わずわかると笑ってしまう部分もあり面白かった。
食は生活する上で切り離せない部分だからこそ、その土地の在り方を強く感じるもの。海外で日本食に...続きを読むPosted by ブクログ -
LAの食に季節は不在だが多様な食の可能性がある。ジョナサン・ゴールドのレビューも、ゲリラ・タコスも、極まったバーベキューの体験も、ケチャップへの気付きも、すべて面白く読んだ。いちばん膝を打ったのは、「記憶の襞」のところ。
ー私たちは、何かを味わうとき、別のカテゴリーにおけるその味の記憶を重ね、そこ...続きを読むPosted by ブクログ -
千葉雅也さんの帯に惹かれて(アメリカ紀行)が面白かったのでもうちょっとアメリカを知ってみたいと思い購入。アメリカの食事のイメージが変わりLAに行ってみたいと思った。色んな国の料理が重なっている土台の上に新たな料理が生まれるというのが面白い。どんな味なんだろう?Posted by ブクログ
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映画批評家、かつ食と料理本批評も行うというマルチな方が、LAのフード文化を考察し、まとめ上げた一冊。数ヶ月前、私は初めての渡米を果たしているはずだった(が、そこでコロナである)ので、タイトルと、表紙のポップさに惹かれて軽い気持ちで手に取ってみた。しかし前半、軽いテンポで進んだフード紹介から、後半はか...続きを読むPosted by ブクログ
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映画研究者の著者が1年間家族とロサンゼルスで過ごした食にまつわる滞在記。
「食」からアメリカの多様性、成り立ち、ハリウッド映画との関係などにも考察は及び私の知らないアメリカの一面を考えさせられる本でした。
料理評論家とか高級美食の世界ってなんかすごい。
ハンバーガーから多種多様なエスニック料理ま...続きを読むPosted by ブクログ -
大学のサバティカル期間に家族でLA暮らしをすることにした著者が、"旬のない土地"LA独自の食文化を発見するまでの1年間の記録。
日本とのギャップに戸惑いながら「ハッピーターンの粉のような」味付けのフライドチキンや、旬の概念が存在しない寿司などと向き合っていく前半は面白い。Trader Joe's...続きを読むPosted by ブクログ -
ロサンジェルス、と地名はよく聞くが、全く近隣の外国に少ししか行ったことがなく知り合いもいない、縁もない地の特殊性が良く伝わってきた。
東大大学院を出た映画を主とした研究者なんですよね。やっぱり文章がやや固いし、理屈を並べる部分は飛ばし読みで…。意味は理解できるけど、それが面白いと共感しながら読むこと...続きを読むPosted by ブクログ