貴堂嘉之のレビュー一覧

  • 「ヘイト」に抗するアメリカ史
    「今」全ての日本人が読むべき本だと思った。

    内容はタイトル通り、もちろん「ヘイトに抗するアメリカ史」である。
    なぜトランプ元大統領が一部のアメリカ人に熱狂的に支持されたのか?逆差別は本当に差別なのか?BLM(ブラック・ライブズ・マター)運動について、移民問題について、ヘイトはなぜこんなにも根強いの...続きを読む
  • 移民国家アメリカの歴史
    アメリカという国を「移民」という観点から覗き、建国から近代、現代へと繋がる過程の中で、彼の国は移民をどのように捉え、時には受け入れ、排除し、動員してきたかについて見事に纏めている。

    その中で果たして「移民」とは何であるのか、本当にアメリカは移民の国と言えるのか(伝統の創造)、ということは大きな学び...続きを読む
  • 南北戦争の時代 19世紀
    本書は一番知りたかったアメリカという国の歴史の部分かも知れない。
    世界の抑圧された民衆の新天地として
    移民を受け入れ開拓されて行く大陸。
    そこは移民、先住民、奴隷民が暮らす
    大地となった。
    理想を掲げる者の中に、人権の自由、経済の自由、宗教の自由、置かれている状況で、
    いろいろ求めているものが異なる...続きを読む
  • 移民国家アメリカの歴史
    『移民国家アメリカの歴史』貴堂嘉之、2018年、岩波書店

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    アジア系に焦点を当てたアメリカ移民の歴史。私はアリージャンス見るかわからないけど観劇の予習や復習にもよさそう。その出来事だけでなく、それがどこからどうつながって起...続きを読む
  • 南北戦争の時代 19世紀
    既知の大統領はリンカンだけだったが、アメリカの宿痾ともいえる奴隷制度が深くかかわっており、彼の当選も奴隷に関しての民主党の南北分裂が勝因となっている."戦後"というタームが日本でも頻出するが、アメリカも同様で未だに南北戦争の影響が残っている由.リンカンの次のアンドリュー・ジョンソンが弾劾裁判にかけら...続きを読む
  • 南北戦争の時代 19世紀
    なるほど…改めて、南北戦争前後の歴史を知らずして、アメリカという国は全く語れないな…と再認識。よく南北戦争は「奴隷制の存否」を巡っての戦いであった、と言われますが、ではなぜ「奴隷制廃止」を主張した北軍、リンカン・共和党側が勝利したにも関わらず、真の黒人への差別撤廃(少なくとも法的な)までにはさらに1...続きを読む
  • 南北戦争の時代 19世紀
    学生時代、アメリカの歴史はほとんど習った記憶がないので勉強になった。
    国の成り立ちが日本と全然違う。だから理解しにくいのかもしれない。
    奴隷、黒人のことや州の独立運動や国の買収などなど。
  • 南北戦争の時代 19世紀
    アメリカを形作ったのは19世紀であること。そして現在抱えるあらゆる問題は南北戦争から派生していることが説明される。
    理想国家となるべく誕生したアメリカが、南北戦争を特異点として変質していくことになるのだけど、多数の人間は多数であるが故に、勝手というか横暴な存在になるんだなぁ。聖書で語られるレギオンっ...続きを読む
  • 移民国家アメリカの歴史
    『世界史の考え方』からの流れで読む。よく見聞きする一般的なアメリカ合衆国の通史ではない。アメリカにおけるマイノリティとしてのアジア人を中核にして、アメリカ人になるとはどういうことかを示唆している。
  • 南北戦争の時代 19世紀
    アメリカって19世紀の頃から実力行使で勢力を拡大していくオラついている国家(普通に言えば帝国主義か)だったのだなと再認識。米墨戦争、先住民との戦争、米西戦争。そのオラつきが奴隷制の是非を火種として内に向かってしまったのが南北戦争とも言える。

    奴隷制廃止を唱えた急進派は、現代で動物の権利を主張してい...続きを読む
  • 南北戦争の時代 19世紀
     南北戦争は合衆国史における最も大きな分水嶺として位置づけられ、建国来、その歴史は南北戦争に向けて流れ、南北戦争からすべてが流れ出したとも言われてきた。本書は、未曾有の内戦がもたらしたアメリカ社会の統合と分断、奴隷国家から移民国家への大転換を描く。

     南北戦争勃発まで、親奴隷制の連邦政治が南部奴隷...続きを読む