白尾悠のレビュー一覧
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海外留学した事のある人なら、共感できるところがたくさんあると思う。うまく外国語が話せないもどかしさ、相手にめんどくさそうな顔された時に傷ついたり、簡単な言葉しか使えないから、子供扱いされたり… 自分でも無自覚な、差別と偏見。それに向き合い、考え続ける事の大切さを改めて考えさせられた。Posted by ブクログ
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ぜったいにつらいのに、どうして何度も闘う物語に手を伸ばしてしまうのだろう。それはきっと、いつかのじぶんを救いたいからだ。繰り返し立ち上ってくる恐怖と暴力に、なんどでも立ち向かわなければならないからだ。こんな理不尽なことはない、膝をついてもう立ち上がれないと涙も渇れるとき。それでもおもいだすため。ひと...続きを読むPosted by ブクログ
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どこからどこまでを差別とするか難しいと感じた。違う扱い受けたらそれは差別なのか。サードキッチンに白人生徒が許可なく入った件がきっかけでなおみと白人学生の議論からもおもったこと。皆が人種性別国籍等問わず心地よく過ごすための是正措置としてなら、簡単に差別と言ってしまっていいのかなって思いましたPosted by ブクログ
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『無意識のハラスメント、その先に見出す希望の光』
中高年限定の劇団に関わる人達の人生の機微を丁寧に描いた、心に刺さる作品。何かに囚われ、無意識のうちにハラスメントをする人、受ける人。各章ごとに様々な異なる感情を感じさせられ、心揺さぶられる良作。Posted by ブクログ -
父親からDVを受けている智佳と、過去のレイプ体験に怯える優亜の二人を主人公に据えたお話で、有り体に言えばつらい体験を克服していくお話。つらい過去のお話は読んでいても辛いのだが、希望を持って生きようとする姿は読んでいて応援したくなる。良作。Posted by ブクログ
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舞台をテーマにした5作の短編。
舞台を見る人なら、いろいろとわかる!と思うことあって楽しく読めると思う。
『ここにいるぼくら』
2.5次元舞台に出演することになった主人公。しかし、その役はシリーズもので、彼はいわゆるキャス変だった。
いやー、2.5のキャス変は私も経験あるからわかるなー。(見る側だ...続きを読むPosted by ブクログ -
差別ってなんだろう。
ノーマルではなくマジョリティ。
日本にいるとわからない部分がたくさん。肌の色とか、国々の歴史的な背景とかではなく、その人個人個人を大事にしたい。
自由のために、自立して考えて知性を育てる。先入観とか思い込みとかをなくして世界を見てみよう。Posted by ブクログ -
なおみの心の中のモヤモヤやプラスではない感情に、あーこういう気持ちになることってあるよなと、自分の中で見え隠れするものを実感すると共に人と繋がることの温もりも感じた。そして差別や歴史など新しい見方や考え方を知ることができ、明日からは世界が少し違うように見えるかも知れないと思った。Posted by ブクログ
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最後智佳が父親に電話するシーンかっこよかった
無茶苦茶な人間に何を言ってもこちらの声なんて届くことはないけど、智佳の最後まで貫き通して冷静に話す言葉。父親は支配出来なかったことに絶望を覚える。最高の復讐。
あと智佳の母の回が個人的に1番好きだった。
望まれず産まれた 無関心な母親の元で育った雪子
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何のために頑張っているのか、
頑張った先に何が待っているのか。
誰しも漠然とした将来への不安を抱えたことがあるのではないでしょうか
人は生きている限り悩み、苦しむ運命にあるんだと生々しい現実が描写されるとともに、そっと背中を押してくれる、そんな応援メッセージのような小説です。
個人的には解説の...続きを読むPosted by ブクログ