【定義フェーズ】
①最終目標
リーダーは、ゴールを自分の言葉で「SMART」に設定。
- SMART:Specific Measurable Achievable Result oriented Time bound
ビジョン、ゴール、目的、マイルストンを明確に、メンバーがワクワクするような夢を
...続きを読む描こう。
②対象範囲
リーダーは、何もやるかではなく、何をやらないかを定義。
- スコープアウト必ず明文化すること
- PJの成果の三要素(形状、基準、プロセス)を定義し、マイルストンに組み込む。
③利害関係者
リーダーは、早いタイミングでPJ内に潜むコンフリクト(対立)を洗い出す。
期待値管理(特に、上がりすぎた期待は下げる)を徹底する。
- 利害関係者マップ(影響力と自身が受ける影響度の2軸)を作成する
- 評価=成果-期待値である
④阻害要因
リーダーは、発生後の問題管理よりも、発生前のリスク管理を優先する。
リスクは、優先順位(発生可能性と影響度の2軸)を決め、メリハリのある解決に注力しよう。
- リスクとは、目指すべき姿(ゴール)と現在のギャップである。
- リスクの対応オプションは、4つ(回避、経過観察、受容、転嫁)である。
- リスクを放置しないことが最も大切であり、発生前に事前にシミュレーションをしておくこと。
【デザインフェーズ】
⑤資源見積
リーダーは、不測の事態(コンティンジェンシー)を見込んだ根拠ある見積の作成し、バッファマネジメントを通じて、チームを最終ゴールへ導く。
- 見積の4ポイント(手法、前提、仮設、コンティンジェンシー)を理解し、手法では根拠ある概算見積に注力する。
- 各工程のバッファを事前に理解し、全行程のバッファを使い切らないよう管理する。
⑥体制構築
リーダーは、メンバーの弱みだけでなく強みを把握。体制図のみでなく、メンバー各自の責任(役割だけでなく)を明確化し、適材適所(肩書にこだわらず)に配置する。
- 組織は弱い個の集まりではなく、異なる強みを持った個の集合体
- 明確化した責任は、全員で合意することに注意。
- メンバーの強みと弱みは、トレードオフであり、配置場所が重要。
⑦作業設計
リーダーは、IPO(インプット、プロセス、アウトプット)を定義し、メンバーのスキルレベルを考慮して作業設計を行う。
クリティカルパス(最長経路)を重点的に管理することでスケジュール遅延を防ぐ。
- IPO:成果を生み出すプロセスを分割し、作業分解図(WBS)を作る。
- タスク管理がしやすいよう、中間目標(マイルストン)を設定
- タスクは最長1週間以内に分割し、1タスクは原則1人で担当
- あるタスクが遅延しそうな場合、クリティカルパス上かどうかを確認。バッファのあるリソースを割り当てるか、追加予算を用いてリソースを投下するかを判断する。
⑧規範設計
リーダーは、全員が納得できるかつシンプルなルールを作る。特に、会議体のルール設計はPJの生産性に影響するので、参加人数のバランスに注意。
- ルールの目的は、品質向上と生産性向上であることに留意。
- 議事録の目的は、3つ(決定事項の合意、課題の確認、今後必要な作業の整理)であり、文字よりもグラフィックで表すことがおすすめ
- 新しい習慣は、慣れるまで3週間、無意識でできるまで2か月かかる
- 〇〇禁止よりも、〇〇したくなったら××する方が、効率がいい
【推進フェーズ】
⑨変更管理
リーダーは、変更要求の重要度と緊急度を見極め、感情や疲れに左右されず、冷静に判断を下す胆力が必要である。却下する場合、相手に理由を論理的に伝え、代替案の提案を心掛ける。
- 変更要望は、責任を明確にするため、本人に文章で起票させる
- 影響調査は、クリティカルパス上のタスクに影響がないかを確認
- 変更要求の許容限度は、資源見積時のコンティンジェンシーの割合まで
- 変更要求の性質を理解する。突発的なのか、再発性があるのか等
⑩組織運営
リーダーは、寄せ集めであるグループを、混乱を通じて、チームへ昇華させる。権限を適切なメンバーへ手渡す(エンパワーメント)ことで、チーム力を底上げする。
- 道具的コミュニケーション(ホウレンソウ)と、自己充足的コミュニケーションをバランスよく
- メンバーの習熟度(能力と意欲の2軸)を4つに分け、援助的行動と指示的行動を使い分ける。
11.問題解決
リーダーは、必ず発生する問題に対し、フレームワークを(振り回されない程度に)駆使しながら、問題の根本原因を探る。
- 問題に対し、限られた情報で仮説を立てて、最善解を決断する。ただし、時間をかけ過ぎない(網羅志向になりすぎない)点と、自己のKKDではなく、多くのメンバーのスキル・経験を活用する点に留意。
- MECEにはこだわり過ぎず「もれなく」を優先し、粒度はそろえ、「その他」グループをできるだけつくらないことに留意
- リーダーは、メンバーからのホウレンソウをしやすい土壌作りと、メンバーの嫌がるセツメイカイ(説教・命令・介入)に注意。
12.意思決定
リーダーは、責任を伴う決断(AIにはできない)をする。実効性のある決断のため、評価軸と評価プロセスを明確に定め、共有することで周囲を巻き込む。
- 評価軸は、利害関係者が納得できるよう設定する。重要度、影響度、緊急度の3軸を設定する等
- 評価プロセスは、誰が・いつ・どこで・どうやって決めたのかをメンバーに示すことであり、評価軸と同じく重要
- 上記2点の決定には、キーマンの巻き込みが重要
- 確証バイアスに注意し、結果が出ないときの意思決定を迅速にする。
・問題解決能力に加え、感情コントロール力が重要
・成熟度=能力×意欲