ハーラン・コーベンのレビュー一覧

  • THE MATCH
     『森から来た少年』は、奇想天外なアイディアで生まれた、いかにもコーベンらしい奇作であった。森に棲んでいた非文明的少年ワイルドは、40代にさしかかっている。彼は超奇妙な私立探偵存在として現代文明の中に沸き起こる現代的事件を解決に導いてゆく。解決できていないのが彼の正体。彼はなぜ独り森で育つことになっ...続きを読む
  • THE MATCH
    立て続けにハーラン・コーベンの作品を読んでいる。シリーズ前作の森から来た少年がとてもおもしろく、主人公のワイルドがお気に入りだったので、今作も読む前からとても楽しみにしていた。今作では、前作わからなかったワイルドの出生の秘密が、事件と関わりながら明らかになっていく。前作とおなじく、中盤から後半にかけ...続きを読む
  • ランナウェイ
    仕事中もこの話の続きが読みたくて読みたくてたまらなかった。はじめの方は通勤電車でちまちま読んでいたものの、後半から終わりにかけてページを捲る手がとまらない。今のご時世を反映するようなジェンダー感がときおりしつこく思えるかもしれないが、自分はそれが気持ちよく読めた。序幕の、サイモンの娘ペイジが薬物に犯...続きを読む
  • WIN
    マイロン・ボライターシリーズの大ファンで、続編が翻訳されなくなって永らく寂しい思いをしていたところ、この本の存在を知りました。ウィン、ハイスペックで冷血で、暴力を愛する男。最高です。歳を重ねてほんの少し丸くなったか。ストーリーも申し分なく面白かったです。
  • 森から来た少年
    書店でたまたま森の中の少年に目にとまり買った文庫本。ワイルドがとにかく格好良い。ミステリーは展開が読めないことはないが、ハラハラどきどきさせてくれる。事件の傍らで展開される、ヘスターと息子のデイビットのこと、オーレンとの新しい関係のこと、ワイルドと女性関係、ワイルドの出自……常に先が気になりあっとい...続きを読む
  • WIN
    人生は悪くない ビールも悪くない
    いつも正しく行動する、それでも望み通りになるとは限らない
    人間関係は決してフィフティフィフティにならない、それを受け入れ構わないと思え
  • WIN
    初のハーラン・コーベン。
    90年代に出版されたマイロン・ボライターシリーズのスピンオフで、ワトソン役のウィンザー・ホーン・ロックウッド3世が主役。
    本シリーズの方は流石に絶版状態で手に入らず。著者のことも寡聞にして今回初めて知りました。

    スピンオフ作品ということで付いていけるか不安だったが、そんな...続きを読む
  • WIN
     『カムバック・ヒーロー』を読んで間もなく『WIN』を読む幸せ。もちろん偶然。それも、なぜか神がかり的な偶然! 何と25年の時を経て刊行されたのは、スポーツ・エージェントのマイロン・ボライターを主人公にしたシリーズのスピンオフ作品。マイロン・シリーズに欠かせない相棒のウィンザーホーン・ロックウッド三...続きを読む
  • 偽りの銃弾
    おもしろかった!
    これは結末を知ってしまったら読む意味なくなっちゃうのであれこれ言えないけれど、なかなかインパクトのあるラフトだった。

    ジュリアロバーツがマヤをやるみたいだけど、アマプラ落ちてきたら絶対見よーっと。
  • 森から来た少年
    テンポもいいしキャラクターもいい。
    読後にもやっとした部分が残らない。
    この作者の作品は初めて読んだが、他の作品も読んでみたい。
  • 森から来た少年
     前作『ランナウェイ』の主人公サイモン・グリーン、またこちらも前作に登場した女性弁護士ヘスターのTV番組収録シーンが序盤に展開する。ヘクターおばあちゃんは、本作では何と、そのままダブル主人公の一翼を担ってしまう。サイモン・グリーンの事件『ランナウェイ』と、本書は時期的にかぶっているらしい。

     連作...続きを読む
  • ランナウェイ
    サイモンは大学生の長女ペイジの行方を捜していた。娘は恋人に薬漬けにされたあげく、学生寮から姿を消したのだ。ある日刑事から殺人事件の報せを受けたサイモンは、妻イングリッドと共にペイジと男の塒へ踏み込みが…。著者のフェアな目線と巧みな構成に唸り、奴涛の伏線回収に目を瞠る。そして衝撃過ぎる結末。米国屈指の...続きを読む
  • ランナウェイ
     家族、親子、夫婦、ドラッグ、暴力、ネット、メディア、拡散、殺人、失踪、新興宗教、携帯、遺伝子、etc. etc。現代のミステリーは、犯罪の内容も、手段も、情報も、捜査方法も、過去のそれとは大きく異なってきている。そのことを嫌というほど感じさせる作品。

     ハーラン・コーベンを読むのは実は初めてなの...続きを読む
  • 偽りの銃弾
    「ステイ・クロース」が面白かったので、ハーラン・コーベンの他の作品も読んでみようと、手に取った作品。

    いやーこれは上手い小説だ。謎また謎の積み重ね(解説の堂場瞬一さんに曰くたまねぎ小説)その重ねようにページを繰る手が止まらない。
    詐欺の手法で、次から次に説得力のあるような根拠のあるような逸話挿話シ...続きを読む
  • 偽りの銃弾
    前評判も高かったがさすがのハーラン・コーベン。わたし的には今年読んだミステリーの暫定1位。

    アメリカ的な嫌なところも見事に回収。「戦火の勇気」のメグ・ライアンぽい主人公もカッコいい。え、ジュリア・ロバーツで映画化なの?

    解説で堂場瞬一氏が結構な字数を割いてマイロン・ボライターシリーズへの愛着ぶり...続きを読む
  • 偽りの銃弾
    帯に堂場さんが、風呂敷を広げ過ぎだと書いてあった。読んだ今なら理解できる。
    ミステリーは伏線の回収は絶対だと思う。この本は凄い。見事に回収した。
    海外ミステリーなんてここ数年読んでなかったので、読み始めた頃のように人の名前や関係性で苦戦したが
    話の流れ、面白かった。本当にギリギリまで犯人が分からなか...続きを読む
  • 偽りの銃弾
    コーベンさんの小説を初めてよみました。もともとこういう構成をされる方なのかわかりませんが、最初のほうは表に出されている情報が足りなくて、「そう思って読む」しかないのですが、前半にでてきた後半の回収がすごいです。
    全部で500ページ超の本ですが、100ページくらいまでは、すこしずつ読んでたのですが、1...続きを読む
  • 偽りの銃弾
     比較的最近コーベン・ファンとなったぼくとしては、まだ数作の読み残し過去作品が残っている状況にやきもき。シリーズ作品が中途で未訳となって以来、すっかりスタイルを変えたシリアス系ミステリの単発作品が続くコーベンだが、中にはお馴染みキャラクターを語り継いだセミ・シリーズ作品や、コーベンワールド地続きと言...続きを読む
  • THE MATCH
    CL 2024.2.13-2024.2.15
    「森から来た少年」ワイルドの実の親探しと、リアリティ番組の虚実やネットの中傷。いろんな要素が絡み合って、一気に読める面白さだけど、一気に読まないとわからなくなってしまう複雑さもある。そこをラストに全部ひっくるめて回収する手腕はさすが。
    でも、次回がないよ...続きを読む
  • THE MATCH
    一気にいけるが、人間関係が複雑で、前作の展開も忘れているし。これでケリがついたってことで、次作はないのかな。