プレヴォのレビュー一覧

  • マノン・レスコー
    「1731年の小説なんて絶対面白くないだろうけど、まあここらで古典でも一冊読んどかんとなあ」程度で手に取ったのだが……衝撃をうけるほど面白い。それも圧倒的に。いやいやまんまとこのハチャメチャな物語に魅了されてしまった。訳者あとがきで「従来の常識では考えられないようなパッションのありさまは、読者をいま...続きを読む
  • マノン・レスコー
    「マノン・レスコー」アベ・プレヴォー。初出は1731年、フランス文学です。光文社古典新訳文庫、野崎歓訳、2017年。
    1731年というのは、古いですね。ディケンズだってヴェルヌだって19世紀です。スタンダールも作品は19世紀。19世紀ともなると、他にも「現代にそのまま通じるエンタメ小説」はいくつもあ...続きを読む
  • マノン・レスコー
    1731年刊。ファム・ファタール像を示したフランス文学の古典。駆け落ちから破滅に至る悲劇的恋愛を描く。

    もともとは真面目っぽい性格で、才能もあり将来に期待のもてる貴族の青少年だったのに、ひとたび恋の力に囚われると、駆け落ちから無心、犯罪、逃亡、と無茶をやらかしまくるデ・グリュ。どうしようもないなこ...続きを読む
  • マノン・レスコー
    語り手の私が観たマノンの様子は、上流の令嬢にも見え、慎み深い心の持ち主に見えたというので、その後に書かれているアメリカに送られることになるまでの行動からイメージする奔放な様子とはイメージが違い、頭の中で描く姿が定まりません。

    シュヴァリエのことを愛してはいるように思えるときもあるのですが、いやいや...続きを読む
  • マノン・レスコー
    読んでいて、これがフランス革命より前の時代の小説かと疑いたくなるほど臨場感があった。
    スタンダールの恋愛論といい、デュマフィスの椿姫といい、フランス文学は恋の情熱がいかに幻想的で破滅的かを克明に表現している。

    主人公のシュバリエがいかにマノンを愛しているかが、主人公の視点で終始書かれているので、い...続きを読む
  • マノン・レスコー
    マノンレスコーは主人公の男性の名が
    題名だと思っていたが、主人公が出会う
    宿命なのか悪名なのか一目惚れをする
    美女の名であった。
    マノンとグリュの逃避行は直ぐに始まり
    グリュはマノンの散財や浮気を思い悩み
    苦しみながらも、マノンを何とか引き留める
    為に無二の親友や身分さへも捨てて
    悪徳の道へと突き進...続きを読む
  • マノン・レスコー
    亀山先生が“モーツァルトの手法で書かれた言葉のオペラ”と帯に書いてらっしゃった。
    たしかに亀山先生は、ドストエフスキー作品を訳をされてらっしゃるし、オペラ的な作品がお好きなのかな。
    自分は、フランス人がずっと感情的に叫んでるのに、驚いた。
    マノンちゃんが、この後の時代のファムファタルのモデルになって...続きを読む
  • マノン・レスコー
    ひで~~笑 バカダナーー
    でもこの小説が世界を変えたから、このような感想を平民で女の私も抱けるようになったのでしょう。解説がフラットでよかった
  • マノン・レスコー
    バレエの演目として名前は知っていたけど、ほとんどストーリーを知らなかったので、新訳シリーズででたからこの機会に、と読みました。
    星はつけたけど、ほとんど評価不能です。
    マノン・レスコーのキャラクター(性格)の見えなさ。
    放蕩をつくす悪女にはなりきれず、かといって性格の良い女とは全く思えず。
    デ・クリ...続きを読む