七河迦南のレビュー一覧

  • 七つの海を照らす星
    児童養護施設・七海学園で起こる不思議な現象に、新米保育士の北沢春菜は、児童保育司の海王と共に挑む。
    いわゆる日常の謎系ミステリで、ネガティブな面も描きつつ希望につながる傑作です!
    ネタバレ無しの紹介は非常に難しいのですが、傑作ミステリ間違い無しなので、未読の方は是非!
  • アルバトロスは羽ばたかない
    「七つの海を照らす星」が素晴らしい作品でしたので、続編も気になり手に取った本書。
    最終章でのあの1行で、まさか叙述トリックによるどんでん返しが使われていたとは思わず驚愕しました。この本に出会えた事に感謝を。
  • 七つの海を照らす星
    心が温まり未来の希望に満ち溢れた素敵なミステリーでした。短篇集ではあるものの一話一話にしっかりとしたトリックがあり、「そういうことか」と毎話驚かされました。
    最後の章で、これまでの短編が全て繋がる所には興奮しました。
    この作品に巡り会えたことに感謝を。
  • アルバトロスは羽ばたかない
    前作(7つの〜)から連続して読みました。評判良かったので期待してましたが…完全にやられました!このどんでん返しは、自分の中では、『葉桜の〜』、『イニシエーション〜』並の衝撃でした。しかも、まさかの主人公の勘違いというあり得ない結末。それも、あまりいい方向ではないはずなのに、何故か読後感は悪くない。あ...続きを読む
  • アルバトロスは羽ばたかない
    読書会メンバが揃って推してきたのもあって、さすがに素晴らしい作品。衝撃度では、ここ数年で一番。最後に色々と込み上げてくるものがあった。
  • 七つの海を照らす星
    家庭では暮らせない子どもたちの施設・七海学園で起きる、不可思議な事件の数々。そこで働く保育士2年目の春菜と謎解きを大きく助けてくれた児童福祉司海王。

    第18回鮎川哲也賞受賞作にしてデビュー作ですが、プロ作家の別ペンネームなのでは――?そう疑われたという程の完成度。
    構成から登場人物からミステリまで...続きを読む
  • アルバトロスは羽ばたかない
    全体を貫く冬の章と、春、夏、初秋、晩秋と続く短編。構成がとても巧みです。解決に至る終盤で思わず声が出ちゃったけど、なんか気持ちいい解決編だった。これは答えを知った上で、もう一度頭から読みたい。
  • アルバトロスは羽ばたかない
    総合評価 ★★★★★
     前作,「七つの海を照らす星」を読んでから読んでほしい逸品。「七つの星を照らす星」を読まずに,この作品から読んでも十分楽しめるが,最後の衝撃は★2つほど下がってしまうだろう。この作品のキモは,メインとなる物語の語り手である「私」が前作「七つの海を照らす星」の語り手であった「北沢...続きを読む
  • アルバトロスは羽ばたかない
    まさかの冒頭からのミスリード。すっかり騙された!読み返してみれば、犯人も最初にちゃんと書いてある!読者の先入観と文章表現でここまでできるとは!
    連作短編ミステリーで、日常の謎は先の読めるものもあったけど、前作よりも納得感のいく仕上がり。大枠は転落事故を追う探偵小説。入れ子構造で、辻褄が合わないなと読...続きを読む
  • 七つの海を照らす星
    初読の作者ですが、これはすごい‼︎
    「七海学園」という児童養護施設を舞台とした日常ミステリーとなっております。
    ポイント①:7編の連続短編小説であり、1編の長編小説でもあります。
    ポイント②:児童養護施設という今までにあまりないテーマを用いています。
    ポイント③:とにかく伏線が凄い!(ここまで伏線回...続きを読む
  • アルバトロスは羽ばたかない
    2018.04.08

    児童養護施設・七海学園シリーズ2作目
    母親に殺されかけた子 スタジアムでの大量失踪事件 寄せ書きを隠す事件 子供の面会を迫る父親 の短編4つと、全体を通しての墜落事件

    トリックが秀逸かつ伏線も各所に丁寧に散りばめられている

    仕掛けありきで話がしょーもないとい...続きを読む
  • アルバトロスは羽ばたかない
    良い話だなぁ、悲しい話だなぁ、では終わらない、これはミステリなのだ。    
    短編を連作した長編ミステリ。凄まじい読み応え。    
    ガツンと頭をトンカチで打たれたような衝撃。        

    でも……だけど……しかし……、またいつもの日常の七海学園の日々を読むことができるのか……、切実な問題であ...続きを読む
  • 七つの海を照らす星
    これは凄い。   凄い小説だ。    
    なんとか賞受賞と聞くと、鬼才だとか奇才だとかいうものの内容を連想してしまうのだが、今作は、秀才だ。     
    とても巧く構成されている。そして面白い。   
    児童養護施設の現状についても、勉強させられる。   
    一人ひとりに物語がある。人生がある。 
    だから小...続きを読む
  • アルバトロスは羽ばたかない
    途中から違和感を感じて、視点人物が違っているのではないか、というところまでは思い至るも、最後に現れる光景にはそれ以上の衝撃が待ち受けていた。過酷な環境に生きることを強いられた子供たちの悲痛な叫びと、それに答えようとする大人たちの思いがそれぞれ胸に届いてくる。
  • アルバトロスは羽ばたかない
    連作短編集。殺人までは起こらず、いわゆる学園モノの日常の謎作品。正直そんな好きな分野じゃないけど、これ(というか、前作も含めた本シリーズ)は面白い。それぞれの短編集だけでも味わい深いけど、本作に通底する、一番大きな事件にしても、その切なさにやられる。素敵な物語でした。
  • 七つの海を照らす星
    連作短編集。「ミステリマストリード」から。七不思議にあやかった学園ミステリ。ありきたりのプロットかなと思ったけど、キャラ設定が魅力的だし、謎解きも納得のいくもので、総じて満足度の高いものだった。最後も綺麗に纏まっていて、読後感も良好。続編が間もなく文庫で登場ってことで、そちらも楽しみです。
  • 七つの海を照らす星
    第18回鮎川哲也賞を受賞した
    児童養護施設を舞台に展開される
    保育士、児童福祉司、そして施設に暮らす子供たちの物語。

    複雑な事情を抱える子供たちが出てきますが
    重いだけの話にならず、どこか救いというか
    未来を照らす明るさのようなものが随所に感じられ
    品の良い丁寧な筆致と相まって
    一歩引いた視点から...続きを読む
  • 七つの海を照らす星
    児童養護施設の「学園七不思議」をテーマにした連作短編集。保育士が狂言回しで児童福祉司が安楽椅子探偵という一見、地味な設定ですが、行間から漂う品の良さと、最終章での総まとめ(少々強引だけれども)の構成力など読む価値はありました。
  • アルバトロスは羽ばたかない
    前回の『七つの海を照らす星』の続編的作品。
    文化祭で起きた転落事故が縦軸となり、季節毎に起きた七海学園での事件と交錯しながら物語が進んでいく。
    母子家庭や施設内暴力など様々な問題を抱えた硬派な所と、本格ミステリーが融合していてとても面白かったです。硬派な中にある、海王さんの優しさが響いてとても良いコ...続きを読む
  • 七つの海を照らす星
    おもしろい!
    児童養護施設を舞台に主人公の春菜が探偵役の烈海王と共に謎を解決していきます。


    全ての謎がちゃんと物語を読んでいれば解けるようになっていて読んでいて気持ちよかったです。


    さらに最後の伏線回収が気持ちいいー笑
    続編も絶対読む!