津久井五月のレビュー一覧

  • コルヌトピア
    植物を演算に応用する技術が発展した近未来東京の物語。
    SFとは画であると思い知らされる。全てを理解しているわけではないが、それでも頭の中に広がるイメージの強烈さ。それが静謐な文章と相まって清々しい印象を与える。
    いつもと違う部分の脳が刺激され、それが実に心地よい。
  • コルヌトピア
    植物を計算資源に取り込むというアイデアが面白い。実現できれば地球温暖化の対策と一石二鳥な気がするけど、作中で書かれている通り、これはこれでいろいろな問題が出てくるんだろう。
  • コルヌトピア
    植物をコンピュータとして利用する近未来が舞台の短篇SF。表題作ともう1篇が収録されている。
    うーん、なんとなくイメージはできるのだが、全体を理解するのは難しかった。ある意味、“新サイバーパンク”とでも呼びたくなるほど斬新なアイディアだと思うが、著者の力不足でうまく説明できないのか、こちらの能力不足ゆ...続きを読む
  • コルヌトピア
    ハヤカワ文庫のコンテストで秀作ということで、購入。
    人類も結局動物の一部であるのだ、という視点はSF作品上でもさることながら、私たちも日常生活レベルでは決して持つことがないため、それに気付かされる作品であるという点で特徴的だと思う。
  • コルヌトピア
    植物が、ひいては、ヒトを含む生物までもが計算リソースなる、というザ・SFな時代でのヒューマン・ドラマだが、そこまでぶっ飛んだ設定ではなく、現在あるコンピューティング研究のいち志向が現実化したら、こんな世界観になるのかもしれない、と思わせる非常に「質のよい」SFだと思う。
    正直、各登場人物はその「設定...続きを読む
  • コルヌトピア
    植物を演算のリソースに使うって発想が面白いなぁ。緑地がスーパーコンピューターの代わりになるなら確かに熱帯雨林地方は有利かも。でも結局は人間の作った人工林じゃないとダメらしいので環境問題まではクリアできないのかな~
    と、そういう話ではないのだけれども(笑)

    面白かったんだけれども、何故そういう事件が...続きを読む